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酵素

臨床診断への応用

尿や血液中の微量成分を測定し、健康状態を調べるための検査を臨床診断と言います。当社では、その検査に用いる酵素の開発を行っています。1981年に世界で初めて開発された腎臓疾患や筋肉疾患を診断するクレアチニン測定用酵素に端を発し1)、これまでに数多くの酵素を開発してきました(バイオケミカル事業部のページ)。現在では、生活習慣病を主なターゲットとし、その診断に用いられる酵素の探索、改良、測定法の開発を行っています。

生活習慣病の一つである糖尿病は、患者数が急速に増加し続けています。その診断の指標や、糖尿病患者の血糖管理の指標として最近注目されているのが、ヘモグロビンA1c(HbA1c)と呼ばれる糖化タンパク質です。血糖値が高いと、ヘモグロビンに糖が結合してHbA1cになりますが、その量は1~2ヶ月前の平均血糖値を反映することが知られています。HbA1cはHPLC法と免疫法により測定されていましたが、より簡便な酵素法の開発が強く望まれていました。

HbA1cにタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)を反応させると、アミノ酸やペプチドに糖が結合した糖化アミノ酸や糖化ペプチドが生成します。当社では、これらに反応する酵素を探索し、糖化アミノ酸に作用するフルクトシルアミノ酸オキシダーゼと糖化ペプチドのみに作用するフルクトシルペプチドオキシダーゼを見出しました。これらの酵素を有効に利用することによって、HbA1c酵素測定法が実現致しました(図1)2、3)

図1. HbA1cの測定原理

図1. HbA1cの測定原理

《引用文献》

  • 1. Koyama, Y. et al.: Cloning and Expression of the Creatinase Gene from Flavobacterium sp. U-188 in Escherichia coli, Agric. Biol. Chem., 54, 1453-1457 (1990)
  • 2. Hirokawa, K. et al.: Molecular cloning and expression of novel fructosyl peptide oxidases and their application for the measurement of glycated protein, Biochem. Biophys. Res. Commun., 311, 104-111 (2003)
  • 3. Hirokawa, K. et al.: Enzymes used for the determination of HbA1c, FEMS Miclobiol. Letters., 235, 157-162 (2004)

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