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ドクター久保田のアンチエイジン・ベリーグッド!

第5回 睡眠とってストレス下げて

『美肌は一夜にして成らず』 夜10時に寝ると肌にいい、とよくいわれますが、毎日続けるのは難しいかもしれません。身体と肌の健康とストレス解消のためにも、できれば12時までに眠りにつけるよう、1日のリズムを見直したいですね。 キッコーマン総合病院 院長 久保田 芳郎

睡眠時間は長くても短くでも長生きできない!?

日本人約11万人の睡眠時間を10年間追跡調査したところ、7時間(6.5~7.4時間)の人が死亡率が最も低く、それより長くても短くても死亡率が高くなることがわかりました。睡眠時間7時間の人を1とすると、4時間以下では男性で1.62倍、女性で1.6倍高く、10時間以上では、男性で1.73倍、女性で1.92倍でした。

睡眠時間が短いと太りやすい!?

米国コロンビア大学の研究グループが、睡眠時間と体重の関係を調査(32~59歳の18,000人が対象)したところ 、平均睡眠時間が7~9時間の人と比べて、4時間以下の人では73%、5時間の人では50%、6時間の人でも23%に肥満傾向が見られたと報告しています。

睡眠不足になると、起床時の食欲が減って朝食を抜くことが多くなり、そのせいで夜の食事が重くなるなど、食生活や栄養バランスが乱れやすくなります。

睡眠不足だと食欲が増す理由

英国スタンフォード大学の研究グループが睡眠時間と食欲に関係するホルモンの量を調査(30~60歳の1,024人が対象)したところ、平均睡眠時間8時間の人と比べて、5時間以下の人は、血中のグレリン(食欲亢進ホルモン)が14.9%も増加し、逆に血中のレプチン(食欲抑制ホルモン)は15.5%も減少。レプチンが分泌されると満腹中枢にはたらき「お腹いっぱい」と感じますので、睡眠不足は食欲を増進させることになります。

寝不足だと、つい甘いものや炭水化物に手が伸びるのは、食欲抑制ホルモンの減少も原因になっているのです。

疲労回復、ストレス解消に効果的な睡眠

睡眠という行為には、人間にもともと備わった“自然治癒力”を高めるのに大きな効果があります。栄養を吸収して疲れを回復するのは、寝ている時なのです。

疲労回復、ストレス解消には睡眠サイクル(体内時計)を固定することが大切です。特に起床時刻を一定にすることが重要で、毎日起きる時刻に日光を浴びることは体内時計リセットに効果的です。

寝る数時間前に運動や入浴をして体温を上げると、眠りに就く頃に体温が急激に低下するため、眠りに入りやすくなります。

睡眠で、免疫力を高める

睡眠には、免疫力の活性化に必要な自律神経を整えるはたらきがあります。自律神経は「緊張の神経」といわれる交感神経と「リラックスの神経」といわれる副交感神経から成り立っていますが、このバランスが崩れると免疫力が低下します。ストレスを感じると交感神経が緊張し、これが長く続くと免疫力が低下していきます。

睡眠で交感神経の緊張がとれ、副交感神経のはたらきでリラックスできると、免疫細胞であるヘルパーT細胞やNK細胞のはたらきが活発になり、免疫力が高まります。風邪を引いたり、熱があると眠くなるのも、免疫力を高めるための身体のメカニズムなのです。

睡眠には、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠があります。この2つの眠りが約90分間隔で交互に繰り返されます。免疫力が高まるのは、ノンレム睡眠の時です。睡眠により免疫力を高めるには、深い眠りにつくことが必要なのです。

アンチエイジン・ベリーグッド【食】

魚介で快適な眠りを

睡眠の質をよくする効果のあるグリシン(アミノ酸)は、いか、えび、かに、帆立などに多く含まれます。眠りを誘うホルモンといわれるメラトニンを増やすには、さんま、まぐろなどの赤身魚や大豆製品、くるみ、ごまなどを摂るとよいでしょう。

魚介で快適な眠りを

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