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「肌」と「皮膚」の違い

「肌」という言葉は、皮膚科医が用いる言葉ではなく、肌表面の状態をいい、「美容」の側面にスポットを当てた特有の表現といえます。一方「皮膚」は、人間の器官の1つとして用いられます。

皮膚は表皮、真皮、皮下組織で構成されています。一般に表皮は、およそ0.3~1mm、真皮はその10倍程度の3mmから1cmの厚さです。人間の皮膚は身体の表面を覆い、物理的なショックや、暑さや寒さ、紫外線などの有害な刺激から身体を守る器官です。また、ウイルス、細菌などの体内への侵入を防いでいます。発汗や皮膚血管の伸縮による体温調節や、体液の保持など大切な機能を有しています。

pHバランスが健康な肌をつくる

人間の肌は汗と皮脂が絶妙なバランスのもとにミックスされ、皮脂膜という薄いベールをつくっています。この皮脂膜が外界からの刺激を防御し、水分の蒸発を防いで肌をなめらかに整えてくれるのです。しかも、皮脂膜のpH(※1)が弱酸性に保たれることで、細菌などの繁殖を防いでいます。みずみずしい素肌のためにはたっぷりの水分を補給して乾燥を防ぎ、このpHバランスを弱酸性に保つことが大事です。

※1
pH=ペーハー。水素イオン濃度指数のこと。pHが少ないと酸性値が高く、大きいとアルカリ性に傾いていることになる。皮膚のpHは、一般的に4.5~6.5の弱酸性で、皮脂や汗などに影響される。

健康な肌の大敵

肌の乾燥や炎症などのさまざまなトラブルの引き金となるのが紫外線です。長時間紫外線を浴びると基底層にあるメラノサイトという色素生成細胞の働きが活発になり、シミの原因となります。また、肌の水分を奪うとともに、真皮にあるコラーゲンやエラスチン(※2)を変質させて弾力を失わせ、シワやたるみの原因をつくります。

紫外線以外にも、冷暖房による影響、睡眠不足、喫煙、ストレスによる新陳代謝機能の低下などによって水分が保たれず、角質層の保水力が維持できなくなると、カサついたり、肌荒れが起こるようになります。カサつきはシワの原因にもなり、肌荒れはさまざまなトラブルを引き起こします。

※2
エラスチン=網目状のネットワークをつくり、コラーゲンの繊維をつなぎとめている弾力状の繊維のこと。たんぱく質の一種で、ゴムのような伸縮性を持ち、肌の柔軟性を保つ働きをするといわれている。

肌を健康にする食べもの

健康な素肌のために効果的な食品について、ご紹介します。ただし、肌によい食品だけを多く摂るよりも、バランスのよい食生活の中で、肌によい食品を自然に摂取する方が効果が高いのも事実です。身体の健康によい食生活が、肌にもよい影響を与えることをお忘れなく。

●コラーゲン

コラーゲンは、身体を構成するたんぱく質の一種で、30~35%といちばん多くを占めています。皮膚の25%がコラーゲン、65%が水分といわれ、健康な肌に欠かせません。あじ、いわし、鮭、うなぎ、レバー、鶏手羽先、牛すじ肉、ゼラチンなどに多く含まれています。

●ポリフェノール

抗酸化物質のポリフェノールを多く含む食品といえば、赤ワインがよく知られていますが、ほかにも、緑茶、ブルーベリー、ラズベリー、いちごなどの「ベリー類」があります。

●イソフラボン

大豆などに含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモンの構造と似ています。女性ホルモンそのものではありませんが、同様の働きをすることで、肌のアンチエイジングにも効果を発揮します。

脂肪、糖分を摂りすぎない、適度な運動も大切

身体と肌の健康には、脂肪や糖分を取り過ぎないということもポイントです。ビタミン、ミネラル、食物繊維を多くとるように注意するとともに、たっぷり睡眠をとり、適度な運動を心がけましょう。新しい皮膚の細胞は夜10時~深夜2時の間につくられます。夜更かしは、肌のサイクルを狂わせてしまいます。

ストレスをためないことも重要です。暗い表情は「縦じわ」の原因にもなりますし、健康によくない活性酸素が大量に発生します。

食事を含む生活習慣に気をつけることは、目に見える肌の美しさや若さだけでなく、目に見えない内蔵の健康にもつながるのです。

ホームクッキングでは、いろいろなレシピを紹介しています。参考にされてみてはいかがでしょう。

<参考文献>

  • 日本ビタミン学会(ビタミン) 健康な肌の大敵その1
  • 「体がよろこぶコラーゲンのおかず300品」
              女子栄養大学出版部 竹内冨貴子

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