トップ > レシピ > ヘルシー&ライフ > ドクターコラム > ドクター推奨!身体のあちこち健康堂 > 第11回 要介護にならないための「骨の健康」

要介護の原因の5位は、「骨折・転倒」

国民生活基礎調査(平成19年)によれば、介護が必要になった主な原因ベスト5は、脳卒中、認知症、高齢による衰弱、関節疾患に続いて、「骨折・転倒」が9.3%となっています。約10人にひとりが、骨折や転倒がきっかけで要介護状態になっているというわけです。

要介護者の性別は、男性34.1%、女性65.9%と女性が多くなっています。年齢別にみると、「80~84歳」が23.2%で最も多く、次いで「85~89歳」が21.6%。とくに80歳以上の女性が骨折・転倒すると、要介護状態になる確率が高いということになります。その背景にあるのが、「骨粗しょう症」です。

50歳頃から低下する骨密度

骨に含まれるカルシウム量(骨量)は若年期をピークに年齢とともに減ってきます。骨量が減少すると、骨は非常にもろい状態になり折れやすくなります。この状態が「骨粗しょう症」です。

女性の「骨粗しょう症」は、加齢による女性ホルモン、エストロゲンの減少が大きく影響します。エストロゲンが減るとカルシウムが必要以上に骨から溶け出してしまいます。女性ホルモンが減少する50歳頃から始まる「骨密度の低下」を放っておくと、将来、ほんのちょっとしたことで骨折したりします。

「骨粗しょう症」のリスク

「骨粗しょう症」の第1のリスクは、加齢です。年をとるとともに、身体の中のホルモンが変化するために、骨量が減少します。

また、女性は、最大骨量が男性より低いため、若い世代でも男性より「骨粗しょう症」になりやすいといえます。さらに閉経後の数年間は急激に骨量が減少するため、さらにリスクが高まります。

そのほか、遺伝、カルシウム不足、ビタミンD不足、日光浴不足、運動不足、喫煙、飲酒、カフェイン、食塩・糖分の摂りすぎ、ストレス、薬剤(特にステロイドの長期内服)なども骨量減少の原因になります。

「骨粗しょう症」予防の運動(1) 骨に力のかかる運動を

骨量増加には、骨に力(体重)がかかるような運動(陸上競技、重量挙げなど)が効果的です。ただし、ストレスになるほどの運動は、かえって逆効果です。高齢者には、心臓、肺や、手足の関節に負担をかけない運動(歩行、ジョギング、自転車、体操など)がおすすめです。

「骨粗しょう症」予防の運動(2) 高齢者や膝、股関節の弱い人への注意

高齢者や膝、股関節が弱い方は、運動で体重の負荷がかかることで、さらに悪化させる危険性があります。このような方はプールでの水中歩行や自転車にのったりして、膝や股関節にかかる体重負荷を軽減することが大切です。

1日600mg以上のカルシウムを

成人におけるカルシウムの1日所要量は600mg前後ですが、成長期の若い人、閉経を迎えた人、また「骨粗しょう症」の危険度が高い人はより多くのカルシウムが必要です。

カルシウムはなかなかとりにくい栄養素で、1日所要量を満たしていない人が多いといわれています。以下の表を参考に、毎日の食生活にカルシウムの多い食品を摂り入れましょう。

カルシウムの多い食品(100g中)
食品の種類 カルシウム量
豆・種実  豆腐(木綿) 120 mg
 生揚げ(厚揚げ) 240 mg
 凍り豆腐 660 mg
 ごま 1200 mg
野 菜  小松菜 170 mg
 かぶの葉 250 mg
 大根の葉 260 mg
 切り干し大根 540 mg
乳製品  牛乳(200ml) 110 mg
 スキムミルク 1100 mg
 ヨーグルト 120 mg
魚介・海藻  わかさぎ(生) 450 mg
 めざし(焼き) 320 mg
 ししゃも(焼き) 360 mg
 桜えび(素干し) 2000 mg
 しらす干し 970 mg
 干しひじき 1400 mg

「五訂増補食品成分表」より

カルシウムの吸収をサポートする食品と日光浴

腸におけるカルシウムの吸収のためには、ビタミンDの作用が不可欠です。ビタミンDは、かつお、まぐろ、あじ、レバー、バター、卵、しいたけなどに多く含まれています。

カルシウムをおいしく摂って、骨を丈夫にするために、ホームクッキングを参考にしてみてはいかがでしょう。

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