トップ > レシピ > ヘルシー&ライフ > ドクターコラム > ドクター発 メタボリック問答 > 第7回 朝食の大切さ

解説…1泊朝食付きは旅館などの基本的な条件。健康的な食生活にも「朝食」は必須です。ふだんは朝食抜きでも旅先だと食べてしまうという方がいるのは、きちんと朝ごはんを摂るのは気分がいいという証拠。毎日の朝ごはんは心も元気にしてくれます。 メタボ心得小咄 その七 「健康的な食生活」とかけて「温泉旅館」と解きます。そのココロは…「朝食抜き」なんてあり得ません。 第七回 朝食の大切さ ドクター発 メタボリック問答
キッコーマン総合病院 院長 久保田 芳郎
キッコーマン総合病院
院長 久保田 芳郎
問 「朝食抜き」とメタボリックシンドロームは関係ありますか?
答

ハーバード大学のMark A. Pereira 助教授の調査では、朝食を毎日摂る人は摂らない人に比べて、肥満や糖尿病になる率が35~50%も低いと発表しています。また別の調査では、朝食を2週間抜いた健常女性は毎日朝食を摂った女性と比較すると、残りの時間により多く食べているという結果もあります。

これにより「悪玉」のLDLコレステロールが高くなり、血糖値を下げるインスリンというホルモンが働きにくくなります。その状態が続くとメタボリックシンドロームになりやすくなり、さらには動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まるというわけです。
問 朝食を抜くと太りやすいというのは本当ですか?
答

食事回数が2食や1食に減って食事の間隔があくと、身体はエネルギーをできるだけ使わずに蓄えようとして、脂肪の分解能力が落ちます。ということは、朝食抜きで1日2食にすると、食べ過ぎないとしても太りやすい体質になります。
以下の表のように、「朝食の欠食率」は、男女ともに20歳代でもっとも高く、男性で約3割、女性で約2割。30歳代の男性で約3割、40歳代では男女ともに1割以上に達しています。それだけ「太りやすい食習慣」を持つ人が多いということになり、メタボリックシンドロームの増加が心配です。

 

厚生労働省 平成17年 国民健康・栄養調査「朝食の欠食率」調査より抜粋
 参考資料/
厚生労働省 平成17年 国民健康・栄養調査「朝食の欠食率」調査
P12 第3部生活習慣に関する状況 1食習慣の状況 図14 朝食の欠食率
問 朝食は頭の働きにも影響するといいますが?
答

朝食は特に脳の働きと深い関わりを持っています。脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖であり、大量に消費します。そのため朝起きたときには、すでにブドウ糖が不足した状態で血糖値が下がっています。そのうえ、朝食を食べないと、前日の夕食から昼食まで、半日以上も脳にブドウ糖が補給されないことになります。朝食を抜くことで低血糖になり、それが原因でイライラする、体がだるい、仕事や勉強に集中できない、生あくびが出る。さらには動悸、息切れ、発汗、めまい、頭痛などの症状が出ることもあります。これでは午前中の仕事や勉強に影響してしまいます。

問 仕事や勉強の能率を上げる「理想的な朝食」とは?
答

おすすめの朝食のアイデアをいくつかご紹介しましょう。

  1. 米飯やパンなどの穀類を十分に(脳を活発にするブドウ糖を含む主食を摂る)
  2. 脂肪の摂りすぎに注意する(納豆などの大豆製品、温泉卵、ゆで卵など油を使わないものを主菜にするのもおすすめ)
  3. 主食、主菜、副菜を揃えてバランスよく(主菜より副菜の野菜類、海藻類などを多めに)
  4. 排便を促すためにも食物繊維をたっぷり(食物繊維には、食物中の糖やコレステロールの吸収を抑えるはたらきも)
問 食欲のないとき、時間のないときの朝食は?
答

私は、就寝時間に関わらず毎朝6時過ぎには起きて、ご飯、味噌汁と納豆、あじの干物など、和食型の朝食を摂ることにしています。とはいえ、朝は食欲がない、時間がないという方も多いことでしょう。

そんなときは、最低限でも野菜ジュースやヨーグルトだけでも摂るようにしたいものです。できれば、食べやすく、用意しやすい主菜(納豆、温泉卵、冷やっこ、チーズなど)と副菜(トマトなど生で食べられる野菜)もぜひ加えていただきたいものです。朝起きてから朝食を準備しようと思うと負担になる方もいらっしゃるでしょう。ホームクッキング「おすすめ朝食レシピ」には、簡単にできる主食&ワンプレート料理のレシピや、バランスアップに役立つ汁物やスープ、作り置きのできる常備菜などが紹介されています。参考になさってください。

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