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おしゃべりで 女はストレス 発散し ドクター発 生活習慣病予防しま専科
第12回 生活習慣とストレス

キッコーマン総合病院
院長 久保田 芳郎

今回の川柳 表2を見ると、「おしゃべり」が女性のストレス対処法の断トツ1位です。
人に話すことは、自分の悩みを客観的に見つめるきっかけにもなるといいます。
これからは男性も少し「おしゃべり」になって、ストレスを発散してみませんか。
ストレスが原因の病気は、胃潰瘍だけじゃない!?
 現代は、まさにストレスの時代といえます。「平成14年労働者健康状況調査」(厚生労働省)によれば、仕事で強いストレスを感じる労働者は、男性 63.8%、女性 57.7%と、働く人の半数以上がストレスにさらされていることになります。
 職場での人間関係の軋轢(あつれき)や、仕事上の不安、家庭内の問題など、悩みのない人を探すことの方が難しいのかもしれません。そして、このストレスが生活習慣病の原因にもなっています。
表1 仕事や職場生活に関する強い不安、悩み、ストレスの内容

 医学的な意味でのストレス反応とは、「生体の防御反応」といい換えることが可能です。人間には、ホメオスターシスという大変重要な生命維持機能があります。これは、神経系、免疫系、ホルモン系が互いに作用して、体の環境を一定に保たせようとするもので、外からのストレスが加わったときにも体調を一定に保つように反応します。あまりに強いストレスが続くと、この反応が過剰になってしまうのです。
 その過剰反応により、免疫力が低下し、血圧を上げたりします。ストレスがもとでおきる症状は、
1)肉体的異常 2)精神的異常 の2つに分けられます
 前者には、胃、十二指腸潰瘍や過敏性大腸症候群などが、後者には、うつ病などが含まれます。
 過労死や職場不適応、アルコール依存や麻薬常用、そしてさまざまな神経症や心身症、そして、子どもの登校拒否などもストレスが大きな原因となっていることが多いのです。同様に、がん、心臓病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病も、ストレスによって引き起こされることが、たいへん多いのです。

長時間労働でたまるストレスに、自分なりの解消法を見つけましょう
 ストレスで病気にならないための最も手軽で着実な方法は、自分なりの解消法を見つけて実践することです。
 経済停滞の下で、雇用者の長時間労働の割合が増加しています。厚生労働省労働基準局「事業場における心の健康づくりに関する全国調査(2002年)」によると、調査した事業場の3割が、ここ1年間にうつ病や心身症事例を、4%は自殺事例を経験しており、9割弱が心の健康づくりの重要性を認識しています。
 従業員のストレス要因として、「労働時間が長い」ことをあげる事業場が24.5%と最も高い結果でした。長時間労働による疲労の蓄積が原因と思われる「脳血管・虚血性心疾患」の認定件数は、10年前の4.2倍になっており、それが過労死の増加にもつながっていると考えられます。
 健康のためには「9時間労働」が理想的とされていますが、そんなことはとても無理なうえに、体も心も疲れさせる長時間労働にもさらされているという、厳しい現状があります。
 労働時間の長さや内容に関わらず、必要以上にストレスまで、ためてしまわないためにおすすめしたいのが、自分にあった「ストレス解消法」を身につけることです。表2にもあるように、ストレスの対処法は男女差があるようです。さらにいえば、個人差もあるはずです。
表2 ストレスへの対処法

 ちなみに私のストレス解消法は、楽しく食事をしながら飲むお酒と、「お馬さんのかけっこ(競馬)」です。負けすぎたりして、かえってストレスの元になることもしばしばですが。人間、好きなことに夢中になっているときは、いやなことを忘れているものです。私も「今度の休日にはお馬さんに会える!」 と思えば、仕事へのやる気も湧いてきます。みなさんも、どんなに忙しくても、夢中になれる「ストレス解消法」を、ひとつくらいは持っていらっしゃるはずです。最も手軽な「寝てしまう」でも「のんびりする」でもかまいません。気分を変える、心と体をリラックスさせる時間を、少しでも持つようにしたいものです。
 ただし、「疲れているのに眠れない日が続く」「好きなことをする気が起きない」「食欲がない」など、うつ病などの病気が疑われるサインが出たら、本人が気づかないとしてもまわりが注意して、専門医に相談することをおすすめします。


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