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小児科医お薦め!「すくすくもぐもぐガイド」 キッコーマン総合病院小児科部長 芥 直子

第1回 『宵っ張りの朝寝坊』のワケ

はじめまして、芥(あくた)です


こんにちは。キッコーマン総合病院小児科の芥(あくた)です。4月からこのコーナーを担当することになりました。

小児科の診察室にはイルカやカメやマンタなどの写真が飾られています。私や私の友達が撮った写真です。その中にイルカと泳ぐ私もいます。海に限らず、水の中にいるのが大好きなのです。水泳、フィンスイミング、ダイビング、水中ホッケーなど、一年中水のスポーツを楽しんでいます。

もっとも高校、大学は陸上競技部で、優秀な選手ではありませんが、自分自身に目標をたてて、練習したり試合に出たりすることが好きでした。今でもマスターズの競技会に出ているんですよ。

泳ぎ始めてよかったことのひとつに、よく眠れるようになったということがあります。


寝る子は、なぜ育つ?


昔から言われてきたことです。近年、睡眠について研究が進み、生体リズムとの関係がわかってきました。

人間には体内時計などと呼ばれる周期的なリズムがあります。睡眠にも、レム睡眠、ノンレム睡眠というリズムがあることがわかっています。レム睡眠は寝ていながら脳が活動している状態で、ノンレム睡眠では脳が休息している状態です。

さらにノンレム睡眠は4段階の深さに分かれ、深いノンレム睡眠の時に成長ホルモンが分泌されることがわかってきました。成長ホルモンの分泌は睡眠レベルだけでコントロールされているわけではありませんが、『寝る子は育つ』というのは睡眠と成長ホルモンの分泌に深い関係があることを示しています。


36℃の発熱


毎日多くの発熱の患者さんが来られますが、時々困るのは、「36.5℃も熱がある。」と心配されることです。あるお子さんは平熱が35℃前半。確かに平熱より1℃以上高い時に発熱と呼んでいるのですが、そもそも平熱が35℃前半だという問題点にも気づいていただけるといいなと思います。

体温と睡眠は深い関係があり、起床直前に最も低く、夜寝る前に最も高くなる日内変動があります。朝起きる直前にだんだんと眠りが浅くなり、身体が動き始めると体温も徐々に上がってくるのです。

また、睡眠時間が短くなると、起床時の体温が下がる傾向がありますので、平熱が低い場合は、十分に睡眠時間がとれているかどうかを考えていただきたいと思います。

日本の電子体温計は、ほとんどが実測でなく予測計のため、必ずしも正確な体温ではないかもしれません。何度か計り直したり、「ピピッと鳴ってもそのまま3分以上はさんでいると実測になる」と、体温計に書いてありますからゆっくり計ってくださいと説明しています。


不登校の原因が鼻づまり?!


昼過ぎまで起きられず、不登校を心配する中学生が相談に来たことがありました。本人は学校に行きたいと言い、先生や友達との関係も良好で、不登校になる原因が両親にも本人にもまったくわかりませんでした。

入院して検査をしても、睡眠時の無呼吸が原因かどうかもはっきりしませんでした。それが、スキー合宿に参加したら、鼻の通りがよくなり朝起きられるようになったというのです。朝起きられない原因は、アレルギー性鼻炎だったのです。

鼻づまりのせいで、眠気や疲労感で集中できなくなり、積み重なると過眠型の睡眠障害に発展することがあります。

不登校の原因には、睡眠障害も大きな割合を占めています。アレルギー性鼻炎以外にもアデノイド増殖症、アトピー性皮膚炎、喘息などは睡眠の質を損ない、不登校にもつながることがあると教えられました。


早寝早起きに大切な「光」


睡眠と光はとても関係があります。人間は光の当たらない場所で時計を持たずに生活すると、地球の自転よりも少し長い周期の体内時計を持っていることがわかっています。

それを修正するのが光です。光を浴びて脳に刺激が伝わると、メラトニンという眠気をもよおす物質が松果体でつくられ、暗くなると分泌されることがわかりました。

体温が下がるときに眠気感じるのですが、メラトニンには体温を下げる作用があります。さらに免疫力を高める作用もあり、抗腫瘍効果もあることがわかっています。

太陽とともに起き、太陽とともに眠る生活が、健康な生活に重要であることは科学的にも証明された事実なのです。


キッコおすすめの<4月の食生活>

朝は時間がない、また、食欲がない、という時にも、やっぱり「朝ごはんを食べる習慣」は、子どものときから大切にしたいものです。ホームクッキングでは、そんなときにも手早く、簡単にできるおすすめの朝食レシピをご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

今月の食材しりとり

かれい いちご ごぼう

根菜と魚介類には、体温を上げる効果も。身体にやさしい食材や、ビタミンCたっぷりのいちごなど、旬の味が食卓にあれば、「朝ごはん」を楽しみに早起きもできるかもしれません。


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