
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
このたびの東日本大震災により、被災された方々に対して心よりお見舞い申し上げます。
当期の世界経済は、全体的には、アジアを中心とする新興国の成長に支えられ、景気が回復しつつありますが、中東や北アフリカの政情不安や欧州の信用不安など懸念材料もあります。また、持ち直しつつあった日本経済も東日本大震災の影響が懸念されております。
このような状況下における、当社グループの売上は、国内については、しょうゆが前期を若干下回る中、食品が前期並みに推移し、飲料が豆乳飲料、デルモンテ飲料ともに好調に推移したことによって、東日本大震災の影響があったものの、全体として前期並みの実績を確保いたしました。海外については、円高による為替換算の影響を受けましたが、現地通貨ベースでは、北米、欧州、アジア・オセアニアのいずれの地域においても増収となりました。
利益面では、国内については、前期に棚卸資産の評価方法を変更した影響もあり減益となりました。海外については、円高による為替換算の影響を受けましたが、現地通貨ベースでは、円高での仕入れコスト上昇による食料品卸売の減益を食料品製造・販売の増益が吸収し全体として増益となりました。
なお、東日本大震災に係る特別損失として、23億5千2百万円を計上いたしました。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高は2,834億6千3百万円(前期比99.2%)、営業利益は192億8百万円(前期比91.0%)、経常利益は167億5千1百万円(前期比87.5%)、当期純利益は77億7千万円(前期比90.3%)となりました。
海外については、今後も当社グループの牽引役として成長を果たしてまいります。
北米では、しょうゆの安定的な成長が重要と考えており、レシピ開発力を強化することによって既存市場での使用機会を増加させるとともに、しょうゆ未使用層の開拓にも注力してまいります。また、しょうゆに次ぐ新たな事業を育成するべく健康食品事業への取り組みを行ってまいります。
欧州では、しょうゆ市場の拡大に注力して、引き続き2桁の成長を果たすことを目標とし、主要市場の深耕とともに、中東欧・ロシア市場の開拓を進めてまいります。
アジアでは、アセアン地域の市場特性に合わせてエリアを区分し、それぞれに合わせた販売戦略を展開してまいります。
食料品卸売事業については、海外における日本食ブームを追い風として、事業を展開するすべての地域で高い成長をめざしてまいります。特にアジアにおいては、昨年12月に買収での拠点設立によりシンガポールへの進出を本格化し、アセアン地域への今後の積極的な市場開拓に取り組んでまいります。
国内については、しょうゆ部門では、家庭用分野において、「しぼりたて生しょうゆ」等のワンランクアップ商品群の拡売を図り、高付加価値化を推進いたします。加工・業務用分野においては、安全で高品質な商品の提供はもちろんのこと、技術支援などのサービスの提供により、企業としての総合力を発揮することができるよう取り組みを強化いたします。食品部門では、「本つゆ」を主力とするつゆ類、「わが家は焼肉屋さん」を主力とするたれ類の一層の拡売を行い、シェアの拡大を目標にいたします。また、和風そうざいの素をはじめとする「うちのごはん」シリーズは、引き続き高い成長を目標とし市場拡大に努めてまいります。飲料部門では、柱である豆乳飲料を中心に成長を果たすとともに、デルモンテ飲料は積極的な新商品開発によって売上拡大をめざしてまいります。酒類部門では、みりんは家庭用分野においてシェアの拡大を目標とし、ワインは高付加価値化に取り組んでまいります。
バイオ化成品事業では、本年4月にキッコーマンバイオケミファ(株)の設立によりバイオ・健康関連領域における成長に向けた体制を整え、ヒアルロン酸等の化成品、臨床診断薬、衛生検査薬等の売上拡大を図ってまいります。
東日本大震災の影響として夏期の電力使用量の抑制が要請されておりますが、対策を講じることにより商品供給に支障を来たすことはないと考えております。
なお、平成24年度を最終年度とする中期経営計画について、立案時(平成21年10月)に比べ、為替レートや原材料コストが変動しており、それらの影響を考慮し、計画の見直しを行っております。新しい経営目標につきましては、策定後すみやかに開示いたします。
株主・投資家の皆様におかれましては、なにとぞ一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
平成23年6月



