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過去の展示

江戸醤油の復元

仕込・発酵・熟成

粗櫂・攪拌
粗櫂
攪拌

「室 むろ 」から出したしょうゆ麹を食塩水に混ぜることを「仕込」といいます。そして最初に櫂棒でかき回すことを「粗櫂 あらがい 」といいます。そのあと、しょうゆ麹と食塩水が混ざった「諸味 もろみ 」に、空気を送り込むために櫂棒でかき回す「攪拌 かくはん 」という作業を60日間毎日繰り返します。諸味の発酵と熟成をうながすために、諸味と空気が十分混じり合うようにかき回します。ですから、混ぜ方の良し悪しが、発酵と熟成の進み具合にもはっきりと現れます。
「攪拌 かくはん 」を始めると、主に味と香りに重要な影響を与える酵母発酵がすぐに始まり、後に、乳酸菌などによる熟成の時期に入ります。諸味は時間が経つにつれて色と粘度、味や香りも変化していくので、熟練技術者はこの変化の様子を観察することで、諸味の出来具合を判断していきます。
   
 
諸味の色の変化
熟成前 熟成後
萬金産業袋 発酵熟成の期間は、『萬金産業袋』では特に記載されていませんが、今回は約4か月かけました。現在のしょうゆ造りは、約6か月かけますから、それと比べるとかなり短期間です。
仕込・発酵・熟成
復元されたしょうゆ造りの道具と装置
江戸料理の復元~その一~