「ラ・ヴィ・ドゥ・サンテ」
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お多幸本店
しょうゆのおいしい話
第10回「しょうゆが決め手! 関東風おでんの魅力」〜銀座の老舗おでん店が伝授!〜
そろそろおでんのおいしい季節。しかし、お店で味わうおいしさがなかなか出せないと感じる人も多いのでは? そこで今回のテーマはおでん。大正13年創業のおでん店・お多幸。その店で約50年間おでんを作り続けてきた大野さんに、関東風のおでんの魅力と家庭でできるおいしいおでんのコツをうかがいました。
お多幸本店 大野正勝さん
お多幸本店
 大野正勝さん

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色がしみ込むまで下煮しておいた大根を加える。



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だし汁に加えるのは砂糖としょうゆのみ。みりんはテリが出るので使わない。




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お多幸では、おでん鍋は2つ。一升びんのしょうゆを1日3本位使う。



大野さんが伝授!家庭でできる おいしいおでんのコツ
「店で出すおでんは関東風。日高こんぶとかつお節でとっただし汁に砂糖としょうゆを加えて、甘辛いおでんつゆにしています。ここの店が開店したのは昭和26年。それ以来、前日のつゆをこして新しいつゆを足していくというやり方で、現在に至っています」と語る大野さん。お多幸のおでんつゆは、約50年もの歳月をかけて大切に作られてきたぶん、独特のうまみがあり、色も濃いのが特徴です。「色の濃いつゆが当店の特徴ではあるのだけれど、このやり方だと濃くなりすぎてしまう。それで、以前はこいくちしょうゆを使っていたけれど、昭和30年代からは色の淡いうすくちしょうゆを使っています」。

「でも、ご家庭では何年もかけてつゆを育てるということはしないでしょうから、色が濃くなりすぎる心配はありません。こいくちしょうゆを使ったほうが、こくがでてよいと思います」とのこと。
大野さんに家庭でもできる、おいしいおでんのコツを教えていただきました。

おでんつゆの作り方

基本は、昆布とかつお節でとっただし汁1リットルに対し、酒大さじ2〜3、砂糖大さじ2強、こいくちしょうゆ50cc。こくを出すためには、鶏がらスープを加えてもよいでしょう。(そのぶん、だし汁を減らす)
さらに、次のような工夫も伝授くださいました。

前回使ったつゆを使う
  前回使ったつゆの一部(200〜350ml)を密閉容器に入れて冷凍保存。次回のおでんに使うと、うまみもこくも増します。
じゃがいもで甘味とこくをプラス
 

店では、でんぷん質の具を入れると、長年守ってきたつゆが濁り、ダメにしてしまうので使えません。しかし、ご家庭ならおいしさを優先してじゃがいもを入れるのもおすすめ。つゆに甘味とこくが加わります。


コンニャク、ゆで卵、ちくわぶ、大根は下煮

具材によって、つゆの味がしみ込むタイミングが違います。また、具材によってはアクや水分が出るものも。そこで、他の具材と合わせる前に、おでんつゆでうっすら色がつく程度に下煮しておくと、味が芯までしみ、よりおいしくいただけます。

コンニャク 中火で煮る。
ゆで卵 ゆで卵の殻をむき、おでんつゆで下煮する。卵全体に均等につゆの色がつくよう、卵が踊るくらいの火力で煮る。
ちくわぶ 粉が出てくるので、強火で煮る。
大 根 基本のおでんつゆにしょうゆと砂糖を少し加え、沸騰させず、弱火でじっくり煮込む。
大根以外の具材の下煮は1つの鍋で大丈夫。まず、ゆで卵とちくわぶを強火で煮てから取り出し、次に、中火でコンニャクを煮るとよいでしょう。

つゆがしみ込みやすい具は素早く出す

はんぺんやさつま揚げなどは、つゆをふくんでふくらんだ瞬間が食べごろです。


大野さんが語るしょうゆの魅力
しょうゆ味が具材のおいしさを引き出すのが関東風おでん。特に豆腐としょうゆの相性は最高だね。しょうゆが豆腐を柔らかくするんだよ。湯豆腐を作るときも鍋にちょっとしょうゆをたらすと、おいしくなりますよ。
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お多幸自慢の豆腐は、木綿を軽く焼いたもの。つゆが中までしみ込んだ豆腐はとろりと口の中で溶ける。
しょうゆに甘味があるのはなぜ?
しょうゆ自体に甘味があることを、第8回「しょうゆのおいしい話」の中でご紹介したところ、「しょうゆの甘味は、どこからくるの?」というご質問が寄せられました。

−ご質問へのお答え−
しょうゆの甘味は、主に原料の小麦に由来するものです。小麦に含まれるでんぷんが醸造中にブドウ糖などの糖類に分解され、甘味を感じさせるのです。

撮影/安田仁志

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