マンズワイン小辞典
トップページ
葡萄の品種について 赤 白 ワインができるまで ワインの種類 ワインの産地(フランス編) 専門用語集
トピックス   あ か さ た な は ま や ら わ
トピックス
葡萄からワインができるまで・工程図 ※工程図の各工程をクリックすると、詳細をご覧になれます。
工程図
  索引に戻る
あ行
圧搾(あっさく) 圧力をかけて搾ること。
亜硫酸追加(ありゅうさんついか) 澱引きを終えたワインは、適正な量の亜硫酸を添加して樽に注ぎます。場合によっては樽の中で硫黄を燻蒸して亜硫酸ガスを発生させてからワインを注ぐこともあります。 このとき、かならず樽の口いっぱいまでワインを入れることが大切です。これはワインが空気に触れる面積を最小限にとどめ、ワインを変敗させる微生物が繁殖するのを防ぐためです。
アルコール発酵(はっこう) 葡萄がワインに変身する過程そのもので、醸造、ひいてはワイン製造全体の中で、もっとも中心的な過程です。発酵の期間は通常1~3週間くらいで、酵母という単細胞の微生物(直径約0.01mm)が、葡萄の糖分をアルコールと炭酸ガスに変換します。

このときアルコール以外にもいくつかの香気成分が生成され、ワインの質を大きく左右します。香気成分をより多く得たい場合は、15℃から18℃程度の比較的低い温度で発酵させます。

白ワインの発酵温度は、だいたい15℃から23℃程度、赤ワインの場合は少し高く、25℃から32℃程度が一般的です。(白・赤とも、葡萄の状態やワインのタイプなどによって差がある)

葡萄の糖分が、すべてアルコールになるまで発酵を進めれば、糖分の残らない辛口のワインになり、途中で酵母の活動を抑えたり除去したりすると、糖分が残って甘口のワインになります。白ワインの場合は、果汁だけでこの過程が進行します。
育成(いくせい) 「醸造」してできあがった若いワインを、文字どおり育てていく過程が「育成」です。
「育成」が、人間の注意深い手入れによって、ワインを変化させていく作業であるのに対し、「熟成」は人間の手を離れた部分、ワイン自体が時間とともに自発的に変化していくことを意味します。

また「育成」によって「熟成」の条件が決まってしまうので、育成は熟成の方向付けをおこなうための作業ともいえます。そのほか、ワインを安定化させるための処理なども、育成に含めることができます。

ワインには、できてすぐびん詰するものから、数年間かけて仕上げていくものまで、いろいろなタイプがあり、それによって育成の仕方もさまざまです。
ウイヤージュ 樽に入れられたワインは樽の木肌に吸収されたり蒸発したりして目減りしていきます。特にワインを樽に入れた直後は目減りが激しいため、 一週間に数回ワインを注ぎ足して樽が常に満量になるようにします。この作業をウイヤージュと呼びます。 ウイヤージュは半年くらい続け、目減りが少なくなってくると満量にして密栓しますが、ワインはその後も熟成が続きます。
澱引き(おりびき) 発酵が終わったワインは、酵母や酒石、その他の澱が沈降します。デカンテーションや、遠心分離、ろ過などによってこれらを分離する作業です。 また熟成期間中のワインも、澱が生じるので、適当な間隔で、澱引きをおこなうこともあります。
  索引に戻る
か行
固液分離(こえきぶんり) 液抜きと、固形分の搾汁です。赤ワインの場合、マセラシオンの具合をみながら、目的とする色や渋みが得られた段階で、果汁と固形分を分離します。 まず、タンク下部から自然に流れ出すワイン(フリーランワイン)を別のタンクへ移し、残った固形分を圧搾機に投入して搾ります(プレスワイン)。
  索引に戻る
さ行
搾汁(さくじゅう) 圧搾によって、果汁やワインと固形分(種や果皮)を分離する作業です。白ワインの醸造では、破砕直後に搾汁を行うのが一般的です。赤ワインの場合は、アルコール発酵が終了し、液体部分と固形分を分けた後、固形分中に残ったワインを回収するために搾汁をおこないます。

搾汁液のうち、圧力を加える前に流れ出る液を「フリーラン」、圧力を加えて搾り出した液を「プレスラン」と呼びます。
収穫(しゅうかく) 葡萄は「健全で、完熟した」状態で収穫されなければならず、腐敗果や未熟果からよいワインをつくることはできません。したがって、収穫のタイミングを決めることが、ワインづくりにおける最初の成否の別れ目といえます。

それぞれの葡萄栽培地では、品種ごとに開花から収穫までの日数がおおよそわかっていて、その時期が近づくと、葡萄の成分分析を行います。葡萄は成熟が進むにつれて糖分(ぶどう糖と果糖)が増加し、酸(酒石酸とリンゴ酸)が減少します。最近は、ポリフェノールや香気成分の成熟が重要視されるようになってきていて、果皮や種の成熟も考慮されるようになってきました。この動きを見ながらいつ収穫するかを決めることになります。天候の予報によって、収穫を早めたり、待ったりすることもあります(特殊なワインをつくる場合は、収穫時期をわざとずらすことがあります)。

手摘みの収穫は、葡萄を一房ずつはさみで切り取っていきます。人が葡萄の状態を見ながら収穫するため、腐敗果や未熟果の混入を最小限に抑えることができます。

一方機械収穫では、トラクターが葡萄の果粒を棒(グラスファイバー等)で、たたき落としながら収穫していきます(除梗と破砕も同時におこなわれる)。したがって機械収穫をおこなうためには、「腐敗果や未熟果のない、均一な成熟状態の健全な畑」であることが求められます。機械収穫の利点は、経済的で収穫の日時を自由に決めることができる点です。 収穫された葡萄は、できるだけ早く醸造所に運ばれます。運搬時には葡萄がなるべく傷まないように様々な注意が求められます。
除梗(じょこう) 梗(こう)は、葡萄の粒がついている小さな枝のことです。葡萄は梗に果粒がついて房になっていますが、その梗と果粒を分離する作業です。除梗機に、葡萄を通して除梗します。

これによって、梗の持つ不快な香りや味がワインにつくことと、ワインが薄くなってしまうことを防ぎます。またタンク内のスペースを、有効に利用することもできます。

白ワインの場合は、梗が含まれている方が、果汁の通り道が確保され搾汁が容易なため、除梗を行わない場合もあります。そのほか、品種・ワインの製法・生産地の習慣などによっても、除梗しない場合があります。
スキン・コンタクト(skin Contact) 「果皮との接触」という意味で、マセラシン・リミテと同じ意味です。
清澄化(せいちょうか) 搾った果汁は濁っています。白ワインをつくる場合、そのままアルコール発酵をおこなうと、雑味や不快臭のでる恐れがあります。それを防ぐために、果汁を澄んだ状態にします。

搾った果汁を一晩程度タンクに静置して澱を沈めたのち、上澄みだけを別のタンクに移して発酵させます。場合によっては、遠心分離やろ過によって清澄化を行うこともあります。
選果(せんか) 収穫した葡萄を品質によって選別する作業です。ベルトコンベアーや、回転する円盤などの上に葡萄を載せて、連続的に行います。

手摘みの場合、畑で収穫時にある程度の選果が行われますが、運ばれてきた葡萄をもう一度調べ、腐敗果や未熟果、葉や蔓(つる)などの除去をおこなうことで、よりよい品質のワインをつくることができます。
  索引に戻る
た行
樽(たる) 現在では金属、合成樹脂、ガラスなど様々な材質の容器が開発され、ワインの製造現場に導入されています。しかし現在でも、ある種のワインの育成には木製の樽が不可欠ですし、新世界などの新しいワイン生産国や、これまで樽を使っていなかった生産地など、世界的に需要は旺盛です。

ワインの育成に用いられる樽の原料は、うばめ樫、柏、小楢などが含まれるブナ科コナラ属(学名:Quercus)の木材です。また、育成に使われる樽の容量は、200Lから300Lの比較的小さなものです。

赤ワインの育成に樽を使う目的のひとつは、樽材がもつ香味をワインに付与すること、もうひとつはごくおだやかな酸化的熟成をおこなって、熟成香をつくる準備をして色の安定化をおこなうことです。当然新しい樽を用いるほど、樽の香りは強くなります。また、樽は完全に微生物を洗いきることが不可能であるため、3回から4回の使用で、新しい樽と入れ替えることが望まれています。
  索引に戻る
は行
破砕(はさい) 果皮を破って果汁を流出させやすいようにするための作業です。破砕機で、除梗した果粒を破砕するのが、一般的です。
バレル・ファーメンテーション(Barrel Fermentation) 200~300L程度の小さな樽で、アルコール発酵をおこなうことです。

現代のように発酵温度を自由に制御できなかった時代、良質の白ワインをつくるためには小さな樽で発酵させ、自然の放熱で発酵温度が高くなり過ぎないようにしていました。

しかし近年、大容量のタンクを用いても低温(20℃未満)発酵が可能になると、高価であるうえ微生物管理も難しい樽は敬遠され、高級な一部のワイン以外には使用されなくなりました。とはいえ、適度な樽の香味をワインに付与できるなどの利点が見直され、現在ではかなり「再普及」しています。
ピジャージュ アルコール発酵中、果皮等が液面上部に浮いてきて層となり、液面にフタをするような状態になってしまうので、それを棒状の道具で上から押しこんで崩し、抽出を促す作業。
ベントナイト 粘土の一種です。白ワインをびん詰めする前に、添加してタンパク質を除去する「タンパク安定化」をおこなうために使います。
  索引に戻る
ま行
マセラシオン(Maceration) 目的とする成分を抽出移行させるために、あるものを別のものに漬け込むことです。

たとえば「茶を淹れる」という作業は茶の葉を湯に漬け込むことによって、葉の色・香り・味の成分を湯のほうに引き出すのもマセラシオンです。

赤ワインをつくる場合、果皮や種といった固形分が混ざったままアルコール発酵をおこないます。色や渋味が固形分に含まれていて、それを液体の方に抽出する必要があるためです。
マセラシオン・リミテ(Maceration Limitee) 葡萄の香味の大部分は果皮とその周辺の部分に含まれています。白ワインの醸造では、通常、破砕後すぐに搾汁してしまうため、近年の搾汁作業の機械化によって、この香味が充分果汁のほうに移行しない、という問題が生じてきました。

この問題を解決するため、除梗、破砕した発酵前の果醪(もろみ)を短時間(場合によって数時間から数日間)タンクに静置したのち、搾汁するようになりました。この作業を限定的な(limitee)マセラシオン、という意味でこのように呼びます。
マロラクティック発酵(はっこう) 酵母がおこなうアルコール発酵に対して、こちらの主役は乳酸菌です。主な葡萄由来の有機酸は、酒石酸とリンゴ酸ですが、マロラクティック発酵は、このうちのリンゴ酸が乳酸菌によって、乳酸と炭酸ガスに分解されるものです。

リンゴ酸はMalic acid、乳酸はLactic acidなのでMalo-Lactic Fermentation、略してMLFなどとも呼ばれます。

この発酵による効果は、ワインの酸味が柔らかくなることです。(乳酸はリンゴ酸よりも、酸味が弱く穏やか。)また発酵中に、いくつかの副産物が生成され、香味がより複雑になります(その結果、フレッシュさは一部失われる)。

さらに微生物的に不安定な(つまり微生物に「食べられやすい」)リンゴ酸がなくなるため、ワインの微生物安定性が増します。
  索引に戻る
ら行
ルモンタージュ アルコール発酵中は炭酸ガスが出るので、放っておくと一緒に仕込んだ果皮や種は、この炭酸ガスによって醪(もろみ)の上に押し上げられてしまいます。固形分がこうなると、マセラシオンがうまく進行しないばかりか、好気的な微生物によって醪が痛められてしまう恐れがあります。そのため発酵が旺盛なうちは、なんらかの攪拌(かくはん)操作をおこなう必要があります。

現在もっとも一般的なのは、ルモンタージュという方法です。これはタンクの下部から液体の醪を抜いてポンプで上から散布する作業です。この作業を一日に数回繰り返すことで、固形分が常に液体に浸った状態を維持し、マセラシオンを効果的に行うことができます。
  索引に戻る
ウイヤージュ 亜硫酸追加 樽 育成 (マセラシオン・リミテ) 圧搾・搾汁 果汁の清澄化 固液分離・圧搾 (マロラクティック発酵) マロラクティック発酵 固液分離・圧搾 ※マセラシオン ※ルモンタージュ (破砕) ※果皮と共にアルコール発酵 (除梗) (選果) 葡萄の収穫 澱引き ベントナイト