2014年4月23日

News Release No.14023

「みりん、再発見。」流山白味淋(しろみりん)200周年!
~千葉県流山市と協力し、みりんの魅力を発信~

「みりん、再発見。」流山白味淋(しろみりん)200周年!

1814年(文化11年)に、二代目堀切紋次郎が、下総国流山(現在の千葉県流山市)で“白味淋(しろみりん)”の開発に成功し、販売を始めてから、今年で200年を迎えます。

“白味淋”誕生200周年の今年、“みりんイヤー”を盛り上げるべく、キッコーマンは千葉県流山市と協力し、「みりん、再発見。」をテーマに様々な機会を通じて、みりんの魅力を発信します。

江戸時代に流山で開発された“白味淋”は、「マンジョウ本みりん」として現代に引き継がれ、料理に欠かせない名脇役として日本人の食を支えてきました。近年では、万能調味料として、和食はもちろんのこと、洋食や中華、スイーツなどにも使われています。

みりんについての理解を深めていただき、多くの皆様にみりんを使ったおいしい料理をお楽しみいただけるよう、「みりん、再発見。」につながる情報を、年末まで継続的に発信してまいります。

ブランド名である万上(マンジョウ)の由来

二代目堀切紋次郎がつくりあげた“白味淋”は、江戸市中で大人気となり、東名物(あずまめいぶつ)として、日本全土に広まりました。その評判から、宮中に献上する機会に恵まれた紋次郎は、こう歌います。

「関東の 誉れはこれぞ一力で なき味淋 醸すさがみや(*)」ここから「一力」を「万」の字に代え、「上なき」の「上」をとって「万上(マンジョウ)」としました。

これが現在に受け継がれる「マンジョウ」ブランドの原点です。

(*)初代堀切紋次郎は、明和3(1766)年に流山へ移住し、「相模屋(さがみや)」として醸造業を営みました。

万上(マンジョウ)ロゴ


■みりんの魅力をお伝えするための主な活動

【商品・キャンペーン・メニュー提案等】

・流山白味淋200周年を記念した限定商品を発売予定です。

・純金小判などが当たる「流山白味淋200周年キャンペーン」を実施予定です。

・主力家庭用商品のパッケージをリニューアル予定です。

・プロの料理人に「和食お助け隊」としてサポートいただき、店頭・ホームページなどでみりんを使ったレシピや、使い方のコツをご紹介します。

【講演会・展示等】

『食文化講座』7月20日(日)<於:流山市生涯学習センター>

-「流山白味淋」の歴史から、料理での使い方まで、みりんについて幅広くお話しします。

『みりんに関するパネル展示』(5月中旬より順次)

-千葉県野田市の「キッコーマン国際食文化研究センター」や「もの知りしょうゆ館」、キッコーマン東京本社「KCCギャラリー」などで、みりんに関するパネル展示をします。

【料理教室】

『調味料ラボ』6月14日(土)<於:キッコーマン東京本社KCCホール>

-野菜ソムリエ協会主催で、調味料マイスターが伝える、みりんワークショップ(講義+試食)に協賛します。

『KCC食文化と料理の講習会』<於:キッコーマン東京本社KCCホール>

-キッコーマン東京本社1FのKCCホールでは毎月数回、「KCC食文化と料理の講習会」を開催しています。プロの料理人や料理研究家の方を講師にお招きして講義と料理実演をしていただく中で、みりんの魅力や使い方などをご紹介いただく機会を設ける予定です。

【イベント等】(流山市主催)

『森のみりんマルシェ』5月31日(土)<於:流山おおたかの森南口都市広場>

-有機栽培の野菜や、こだわりの食材を使って丁寧に愛情こめてつくられたものが並ぶ「森のマルシェ」。月に一度程度開催している市場(マルシェ)で、今回は、「森のみりんマルシェ」をテーマに、和食と、和食には欠かせないみりんの魅力を伝えます。キッコーマンは、みりんとしょうゆについて学べるワークショップを出展します。

『南流山屋台フェア&ご当地グルメ2014』9月20日(土)<於:南流山駅南口ロータリー>

-「流山白味淋」を使ったメニューのほか、全国各地の様々なご当地グルメが味わえます。

『ながれやまみりんフェスティバル(仮称)』10月13日(月)<於:流山キッコーマン>

-「流山白味淋」にまつわる流山名産品の販売のほか、各種イベントで流山白味淋200周年をPRします。

上記商品、イベント・料理教室等の詳細、および上記以外のイベント等については決まり次第、ニュースリリース、キッコーマンHP、流山市HP、流山市広報誌などでお知らせします。

以上

■参考資料

【1】“白味淋”の誕生

もともと“みりん”は、赤く濁っていたといわれていますが、江戸時代後期の文化11(1814)年に、二代目堀切紋次郎が、きれいに澄んだ“白味淋”の開発に成功しました。

“白味淋”は、甘味・旨み・風味が凝縮されて濃厚で、かつ上品な味わい深さがありました。これが、江戸で大人気となり、東名物(あずまめいぶつ)として、日本全土に広まりました。それまでは「飲みもの」であったみりんが料理をおいしくする「調味料」へと変化していったのもこの時期です。

その後、日本が初めて出展した明治6年のウイーン万国博覧会に、マンジョウのみりんが出品され、「有巧賞牌」を獲得するなど、その名声を高めていきました。

【2】みりんについて

調理効果

料理に上品でやわらかな甘みや複雑な旨みを与え、てり・つやをつけるのに使われるほか、食材の臭いを消したり、味をしみ込ませやすくする、煮くずれを防止するといった調理効果があります。

一般的なみりんの醸造工程

みりんは、もち米、うるち米、アルコール(または焼酎)を原料に、ゆっくりと時間をかけて熟成させる、「糖化、熟成」という醸造方法でつくられます。

うるち米は水につけ、蒸し釜で蒸して冷まします。これに種麹を加えて製麹機に入れ、約2日間にわたり、じっくりとねかせます。こうして米麹ができます。もち米は蒸し釜で蒸して冷まします。

次に、できあがった蒸しもち米と米麹とアルコールを一緒に仕込みタンクに入れて、みりんもろみをつくります。タンクの中で約1~2カ月、米麹がつくる酵素の力で米の甘み、旨みが引き出されます(糖化、熟成)。熟成後、このもろみを圧搾機で搾ります。その後火入れ殺菌し、容器に詰め、出荷されます。