研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第19回「餅」

もち米はアジア各地で栽培

 餅はもち米からつくります。もち米は日本だけでなく、朝鮮半島、中国、フィリピン、タイ、ラオス、インドネシア、インド、ベトナム、ミャンマーなどでも栽培されています。日本のもち米の生産量は、平成21年度の統計によると、全国で292,200t。主な産地は佐賀県(37,600t)、北海道(29,300t)、新潟県(27,900t)となっています。

日本各地に個性的な雑煮が

 餅といえば雑煮を思い出します。雑煮は地方によって丸餅か角餅か、焼き餅か煮るのか、すまし汁かみそ味かなど、さまざまに異なります。大きく分けると、宮廷文化の伝統が色濃く残る関西では丸餅でみそ仕立て、武家の支配が長かった東日本は角餅にすまし汁が多いといわれます。
 もち米は餅に使われるだけでなく、炊いて赤飯やおこわにもします。みりんや酒の原料にも用いられますし、白玉粉や道明寺粉、寒梅粉など和菓子の原料としても使われています。

腹持ちがいい餅やおこわ

 

 ご飯として食べている“うるち米”と餅にする“もち米”との大きな違いは、粘り気です。米にはでんぷんが多く含まれていますが、そのでんぷんの成分はアミロースとアミロペクチンに分類されます。アミロペクチンは水と一緒に加熱すると粘り気が出ます。そのため、アミロペクチンが多く含まれていれば粘り気のある米になり、アミロースが多ければ粘り気のない米になります。
 うるち米のでんぷんはアミロペクチンが80%ほど。一方、もち米のでんぷんはほぼ100%がアミロペクチンで、粘り気の強いお米といえます。餅やおこわが「腹持ちがいい」といわれているのは、アミロペクチンによる粘りの部分に消化酵素がなかなか入り込めず、でんぷんの分解に時間がかかるからだと考えられています。
 もち米やうるち米にはフェルラ酸、GABA、食物繊維、イノシトールなどの機能性成分が含まれており、抗酸化性、高血圧防止、便秘改善、肝機能向上、発がん予防などが期待されています。

「餅」のおすすめレシピ

 

 すまし汁に餅と鶏肉、小松菜を加えた定番のお雑煮です。体が温まってお腹も満足。朝食や夜食にもおすすめです。ホームクッキングでは、このほかさまざまな、餅のレシピを紹介しています。