研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第21回「にら」

9世紀頃から日本でも栽培

 にらは、ユリ科ネギ属の緑黄色野菜で、中国西部が原産といわれています。『古事記』や『日本書記』などに、にらに関する記述があることから、日本でも9世紀頃から栽培されていたと考えられています。強いにおいが好まれなかったため、本格的に普及したのは戦後になってからのようです。
 緑の葉の「青にら」のほか、つぼみがつくまで育てた「花にら」や光をあてずにもやしのように育てた「黄にら」があります。平成22年度のにらの出荷量は全国で約57,400t。主な生産地は高知県と栃木県で、両県で全国の生産量の約4割を占めています。

におい成分は硫化アリル

 

 にら独特のにおいの成分は、硫化アリルです。切ると酵素がはたらきやすくなって硫化アリルが多くつくられるため、においがきつくなります。にらを調理する時は、直前に切るのがよいでしょう。にら独特のにおいは食材の生臭みを和らげてくれるはたらきがあるので、魚、肉、レバーなどと一緒に調理に使うのが、おすすめです。

胃腸のはたらきを助ける効果も

 硫化アリルは、にんにくやねぎにも含まれており、さまざまな健康効果が期待されています。その一つが、消化液の分泌を促し、胃腸のはたらきを助ける効果です。古くから、にらをおかゆに加えるとお腹の調子が整うといわれてきました。また、硫化アリルには、強い抗酸化効果やがん予防効果が期待できるとの研究も報告されています。
 にらは加熱すると甘味が出てきますが、強く加熱しすぎると歯応えがなくなってしまうので、加熱しすぎないよう注意しましょう。また、にらのにおいが気になる場合は、卵とじやごま油で炒めたりすれば気にならなくなります。

「にら」のおすすめレシピ

 

 豚肉に厚揚げも加えてボリュームたっぷり。ごま油の香りが、にらのにおいを和らげてくれます。ホームクッキングでは、このほかさまざまな、にらのレシピを紹介しています。