研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第40回「里芋」

縄文時代には主食?

 

 里芋の原産地はインド東部からマレーシアにかけての熱帯地方です。日本では縄文時代に主食にしていたという説もあり、稲作より歴史がある作物です。
 里芋の名前は、山で取れる山芋(自然薯)に対して村(里)で栽培される芋という意味があります。里芋は株の中心に「親いも」があり、そこから「子いも」が生まれ、さらに「小いも」から「孫いも」が生まれます。
里芋には子いもを利用する「子いも用品種(土垂(どだれ)、石川早生など)」、親いもと子いもを利用する「親・子いも兼用品種(唐いも、八つ頭、セレベスなど)」、親いもを利用する「親いも用品種(たけのこいもなど)」があります。そのほか、ずいき(里芋の葉柄)を食べるための品種もあります。
 平成24年の里芋の総生産量は172,500tで、宮崎県(15%)、千葉県(13%)、埼玉県(9%)などが主な産地になっています。九州では夏に、関東地方では秋から冬にとれます。

機能性成分たっぷりの「ぬめり」

 里芋は、いも類の中では低カロリーで食物繊維が豊富です。また、ナトリウムの排泄効果を持つカリウムやビタミンB6などの栄養成分を豊富に含んでいます。
 最近注目されているのは、里芋の「ぬめり」成分です。里芋のぬめり成分はタンパク質と多糖類からできており、胃粘膜の保護や腸のはたらきを活発にし、血糖値や血中コレステロールの上昇を抑えるはたらきがあるといわれています。また、里芋には「モノガラクトシルジアセチルグリセロール」や「ジガラクトシルジアセチルグリセロール」という糖脂質(糖と脂質が結合した成分)が含まれており、これらの成分はラノステロール(コレステロール生合成中間体)合成酵素を抑制する作用を示すことから、血中コレステロールを下げる効果が期待されています。

レンジを使って手軽に皮をむく

 里芋の皮をむく時は頭とお尻を5mmほどカットして、残った皮を縦にむいていくと楽にむけます。皮をむくのが面倒なら、里芋をラップで包んで電子レンジで加熱すると簡単に手でむけます。
 里芋に触れるとかゆくなるのは、ぬめりに含まれる針のように尖ったシュウ酸カルシウムの結晶が皮膚を刺激するためです。シュウ酸カルシウムは酸に弱いので、里芋を酢水に漬けたり、指に酢をつけるとよいでしょう。しかし、ぬめりには機能性成分がたっぷり含まれているので、できれば落とさずに調理することをおすすめします。
 キッコーマンでは、ホームクッキングで里芋のレシピを公開しています。家庭で簡単に調理できますので、ぜひお試しください。

「里芋」のおすすめレシピ

 

甘辛く味つけした鶏ひき肉を加えたボリュームサラダ。レンジを使って、手早くつくります。