研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第44回「のり」

古来から貴重な食べ物

 

 のりは日本古来の食べ物です。大宝元年(701年)に制定された「大宝律令」によれば、29種類の海産物が租税として納められ、のりもその1つに入っていました。このことから、のりは魚や貝と並び、たいへん貴重な食べ物であったことがうかがえます。
 のりはアマノリ属に属する藻類の総称で、世界で130種以上、日本では29種が報告されています。アサクサノリやスサビノリなどは、のり養殖に使われます。
 のりの仲間の藻類は世界中に分布し、多くの国で食べられていますが、のり養殖を本格的に行っているのは、日本、韓国、中国だけです。のり製品には、板のり、焼きのり、味つけのり、つくだ煮などがあり、生産量が一番多いのは板のりです。
 平成24年の板のりの生産量は、全国では8,816百万枚、県別では佐賀県が第1位で2,140百万枚、次いで兵庫県が第2位1,672百万枚、第3位が福岡県で1,413百万枚、第4位が熊本県で1,184百万枚になっています。

「海の緑黄色野菜」の異名も

 食用の海藻の中で、のりは最も栄養的に優れていて「海の緑黄色野菜」といわれます。のりには炭水化物やタンパク質が多く、ビタミンC、ビタミンE、β‐カロテンなどのビタミン類や、鉄、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル類、さらに、食物繊維やEPA、タウリンなども多く含まれており、健康増進、生活習慣病予防などの効用が期待されています。
 のりには、食物繊維(多糖類)が乾燥のり重量あたり30%以上含まれています。野菜の食物繊維と異なり粘性があるため、胃壁腸壁を傷つけることなく、穏やかな整腸作用を行うといわれています。
 現在、日本で養殖されているのりのほとんどは紅藻類のスサビノリで、スサビノリには強い粘性がある「ポルフィラン」と呼ばれる多糖類が存在します。「ポルフィラン」はコレステロールや中性脂肪を低下させる作用や免疫力を高める作用など、さまざまな生理機能を示すことが知られています。

自分であぶると、おいしさも倍増

 のりのおいしさは、うまみ成分だけでなく、口に入れた時の舌触りや食感などにより生まれてきます。そのおいしさを味わうには、焼く前ののり(黒のり)を自分で焼いて、あぶるのが一番です。2枚を合わせ、両面を交互に焼くことがコツで、そうすることでのりの香り成分をのがしにくくなります。あぶりすぎると味も香りも悪くなるので注意しましょう。
 キッコーマンでは、ホームクッキングでのりを使ったレシピを公開しています。家庭で簡単に調理できますので、ぜひお試しください。

「のり」のおすすめレシピ

 

 ご飯の友、のりのつくだ煮を手づくりで。塩分控えめ、やさしい味に仕上がります。