研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第56回「ねぎ」

奈良、平安時代から食用に

 

 ねぎはユリ科の植物で、中国西部またはシベリアが原産地とされとおり、日本へは朝鮮半島を経由して8世紀に伝わったといわれます。奈良時代の木簡や「日本書紀」にも記録があり、平安時代には食用として盛んに栽培されていたという記録があります。
 ねぎは「白ねぎ」「根深ねぎ」と呼ばれる日光をさえぎって白くした葉鞘(ようしょう)部を食べる千住群や加賀群、緑の葉を利用する「青ねぎ」「葉ねぎ」と呼ばれる九条群に大別されます。
 北海道から九州まで広く栽培され周年流通していますが、旬は11~1月です。東日本では「根深ねぎ」、西日本では「葉ねぎ」の流通量が多く、平成25年度の出荷量は387,000tで、千葉県58,300t、埼玉県51,700t、茨城県40,900tが主要な産地です。

辛味成分が疲労回復に役立つ

 ねぎはビタミンなどの栄養素を多く含む野菜です。β-カロテンが豊富な緑の葉の部分は緑黄色野菜、アリシン(硫化アリル)を多く含む白根の部分は淡色野菜に分類されます。
 β-カロテンからつくられるビタミンAは、強い抗酸化力があり、有害な活性酸素を消去し、老化やがん予防に役立つといわれています。皮膚や骨の健康を維持するビタミンCも含まれています。ねぎ特有の辛みはアリシンによるもので、アリシンはにんにくや玉ねぎにも含まれています。アリシンは体内でビタミンB1と結合して脂溶性に変わり、それによりビタミンB1の吸収が促進されるとともに、体内に貯えられやすくなるそうです。そのため、アリシンは疲労回復や新陳代謝の活性化などに役立つといわれています。
 風邪をひいた時にねぎ湯を飲むなど、ねぎは民間療法として古くから利用されてきました。最近の研究では、緑の葉に含まれる多糖類のフルクタンが免疫力を向上させることにより、A型インフルエンザの予防効果を持つ可能性があると発表されています。また、高血圧や糖尿病の予防効果が期待されるような研究結果も報告されています。

ねぎのにおいが食欲を増進

 ねぎ特有のにおいは肉や魚の臭みを消し、食欲を増してくれます。ねぎは麺類や豆腐料理の薬味、鍋料理や油炒めなど、いろいろな料理に使える食材です。「根深ねぎ」の緑の葉は捨ててしまいがちですが、カロテンやビタミンCが豊富に含まれているので、薬味、肉や魚の臭み消しなどに上手に利用しましょう。また、ねぎに含まれるアリシンはビタミンB1の吸収を強めるので、ビタミンB1が多く含まれる豚肉などと調理するとよいでしょう。
 キッコーマンでは、ホームクッキングでねぎを使ったレシピを公開しています。家庭で簡単に調理できますので、ぜひお試しください。

「ねぎ」のおすすめレシピ

 

 串に刺さずに手軽につくります。甘辛い焼き鳥のたれが絡んで、ねぎのおいしさが引き立ちます。