研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第57回「さやえんどう」

普及は明治以降

 

 さやえんどうは中央アジアから中近東地域が原産地で、ここから東西へ伝播したといわれています。古代ギリシアやローマ時代にはすでに栽培が始まっており、日本へは700年代に中国から「えんどう」が穀物として伝えられたことに始まるといわれています。「さやえんどう」は江戸時代にヨーロッパから伝わり、明治時代に欧米各国から良質な品種が導入されて普及しました。
「さやえんどう」は、えんどうの若いさやごと食べるものをさします。えんどうはそのほか、若い茎芽の「豆苗」、未成熟の実の「グリーンピース」、完熟実の「えんどう豆」など、さまざまな形で食べられています。
 平成25年度の出荷量は12,800tであり、鹿児島県3,480t、愛知県1,100t、福島県885tや和歌山県830tが主要な産地となっています。なお、遺伝学を誕生させるきっかけとなった「メンデルの法則」は、えんどう豆を材料に研究して見つけられたものです。

βカロテン、ビタミンCが豊富

 さやえんどうは、老化やがん抑制が期待されるβカロテンを豊富に含む緑黄色野菜です。免疫力を高め、風邪予防に効果あるといわれるビタミンCは、いちごとほぼ同じ量含まれています。これらの成分は抗酸化作用があるので、さやえんどうは紫外線照射による実験で抗酸化作用を増強したという研究が報告されています。
 そのほか、腸内環境を整えて便秘を予防する食物繊維、糖質の代謝をサポートして疲労回復に効果的なビタミンB1なども含んでいます。
 また、さやえんどうは、必須アミノ酸のリジンを多く含んでいます。リジンはたんぱく質の吸収促進やブドウ糖の代謝促進、体組織の吸収促進など、体の成長に関して重要なはたらきのあることが知られています。唇の荒れや皮膚炎を予防する効果のほか、リジンが欠乏するとストレスに対する耐性が低下するという研究が報告されていることから、抗ストレス効果も期待されています。

たっぷりの湯で色鮮やかにゆでて

 さやえんどうは、和風、洋風、中華風と、どんな料理にも合う野菜です。筋があると食味が悪くなるため、ヘタと筋を取り除いてから調理しましょう。ゆでる際は、たっぷりの湯にひとつまみの塩を入れて短時間でゆで上げると、色鮮やかになり、シャキッとした食感を楽しめます。さやえんどうに含まれるビタミンAのもとになるβカロテンやビタミンKなどの脂溶性ビタミンは、油と一緒に調理すると吸収率が高まるといわれています。
 キッコーマンでは、ホームクッキングでさやえんどうを使ったレシピを公開しています。家庭で簡単に調理できますので、ぜひお試しください。

「さやえんどう」のおすすめレシピ

 

 下ゆでなしの時短調理。歯ざわりを残して手早く炒めましょう。鮮やかなグリーンが食欲をそそります。