研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第64回「チンゲン菜」

広まったのは1970年代以降

 チンゲン菜は地中海沿岸に自生していた原種から分化した植物が中国に伝わり、華中・華南地域で発達してチンゲン菜となったと考えられています。
 チンゲン菜は結球しないツケナ類「小白菜」に分類され、日本に伝わったのは1972年の日中国交回復以降です。当時、いろいろな中国野菜が入ってきましたが、味や食感が日本人の好みに合ったチンゲン菜が人気を得て広まりました。チンゲン菜のうち、軸の色が緑のものは「チンゲンサイ」、白いものは「パクチョイ」と呼ばれています。
 チンゲン菜の品種は耐暑性と耐寒性のあるものに大別されます。多く見られるのは耐寒性で幅広い時期に作付けができる「ニイハオ114」、盛夏期に向いている耐暑性の「夏賞味」、耐寒性のある「冬賞味」などです。2015年度のチンゲン菜の収穫量は44,100tで、主な産地は茨城県11,300t、静岡県7,700t、群馬県3,260t、愛知県3,100tです。

βカロテン、ポリフェノールが豊富

 チンゲン菜は、体内でビタミンAに変換されるβカロテンを含んでいます。抗酸化作用のあるビタミンCも入っているので、これらの相乗効果で免疫力を高めたり、風邪やがんの予防などの効果が期待されています。
 βカロテンは油と一緒に摂ると吸収が高まるので、炒め物にすると効果的です。また血圧の上昇を抑制する作用があるカリウムや、骨を丈夫にするカルシウム、止血作用のあるビタミンKなども含まれています。
 さまざまな野菜や果物でジュースをつくり、種々の疾病の発症に関与するといわれる活性酸素の消去能を測定したところ、緑黄色野菜ではチンゲン菜が高い活性を示しました。チンゲン菜の水溶性区分に含まれるポリフェノール、ビタミンCやそのほかの成分の総合的な作用により、活性酸素を消去したのではないかと考えられています。近年の研究では、チンゲン菜にはケンフェロールやカフェ酸などのポリフェノールが多く含まれていることが明らかになっています。

炒め物に、サラダもおいしく

 

 チンゲン菜は中華料理の代表的食材の1つで、炒め物、煮物や蒸し物などの加熱調理に使われています。高温でサッと炒めると色鮮やかで食感もよく仕上がります。厚い軸の部分を先に火に通し、あとから葉の部分を加えるとよいでしょう。
 チンゲン菜はアクが少なく、中華料理以外にも幅広く利用できます。サラダや浅漬けなど加熱しないレシピも提案されています。キッコーマンでは、ホームクッキングでチンゲン菜を使ったレシピを公開しています。家庭で簡単に調理できますので、ぜひお試しください。

「チンゲン菜」のおすすめレシピ

 

 チンゲン菜のシャキシャキした歯ざわりを楽しむ1品。手早く炒めて仕上げましょう。