研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第66回「かに」

加工食品に向く「べにずわいがに」

 

 「かに」は世界各地で食べられています。日本でも人気が高く、消費量も多い食べ物です。万葉集に「かに(蟹)」を食用にしていたことをうかがわせる和歌があることから、8世紀頃には食べていたと考えられます。
 日本で水揚げされる「かに」は、「べにずわいがに(ずわいがにの仲間)」が一番多く、次いで「ずわいがに」、「がざみ類」の順になっています。
 漁獲が許されている「ずわいがに」は、オスは9歳以上、メスは8歳以上です。私たちが食べている「ずわいがに」は、生まれてからとても長い時間がかかっています。
 「べにずわいがに」は「ずわいがに」と同じようにゆでたり鍋にしたりして食べますが、水分が多く鮮度が落ちやすいため加工品にもよく使われます。冷凍食品のコロッケやグラタン、シューマイ、チャーハンに入っているかにの足などは、「べにずわいがに」が多いです。
 平成29年のかに類の漁獲量は2万5,500tで、主な産地は北海道 6,300t、鳥取県4,300t、兵庫県 3,000t、島根県 2,700tです。

殻からキチン、キトサンが製造

 「べにずわいがに」のむき身には、「かに」のおいしさのもとである遊離アミノ酸のグリシンやアラニン、そのほかタウリンも多く含まれています。タウリンは血中コレステロールなどの脂質代謝改善作用を有することに関して多くの研究論文があり、生活習慣病の予防・改善が大いに期待されます。
「べにずわいがに」はむき身で出荷されることが多く、大量の殻が廃棄物となります。この殻にはキチン質と呼ばれる物質が多く含まれており、近年の研究開発で効率的に「キチン、キトサン」を製造できるようになりました。「キチン、キトサン」は抗菌作用、抗高血圧作用、脂質異常症改善作用など効果が確認されたため、食品素材として幅広く利用されています。化粧品や医薬品などにも幅広く活用されています。

生で刺し身に、蒸しても焼いても美味

 「かに」は新鮮なものは刺し身でどうぞ。そのほか、ゆでがに、蒸しがに、焼きがに、鍋や天ぷらやしゃぶしゃぶなどもおすすめです。一方、缶詰に加工されたものは、チャーハンやサラダ、コロッケなどに利用されます。「かにみそ」はかにの内臓の中の中腸線部分を加熱、調味したもので、濃厚で独特の風味があります。
 キッコーマンでは、ホームクッキングで「かに」を使ったレシピを公開しています。家庭で簡単に調理できますので、ぜひお試しください。

「かに」のおすすめレシピ

 

 殻ごと焼いて、かにの甘味、うま味を味わいましょう。少したらしたしょうゆがおいしさを引き立てます。