研究開発本部発!
食べ物が持つ健康パワー

食品の機能性について研究を行っているキッコーマン研究開発本部の農学博士が、食べ物が持つ健康パワーをおすすめ
レシピとともにわかりやすく解説します。

 

第69回「鶏肉」

市場ではブロイラーが中心

 鶏は5000年ほど前にインドで家畜化され、日本には紀元前300年前後の弥生時代に到来したといわれています。『古事記』に天照大神にお出まし願うため、鶏を集めて鳴かせたとありますが、当時の鶏は時告げ鳥として尊重されていたようです。その後も鶏は人々の生活に深く関わり、その卵や鶏肉は貴重なたんぱく源として養鶏も盛んになりました。
 1960年代に始まった日本のブロイラー産業は、成長期、成熟期を経て1990年以降は衰退期を迎えています。現在、日本が海外から輸入している鶏肉は年間80万tに達しています。
 鶏の種類には、主として卵を生産する「卵用種」とブロイラーなどの「肉用種」があります。代表的な卵用種に「白色レグホン」、肉用種には「白色プリマスロック」や「比内地鶏」などがあります。
 市場に出まわる鶏肉はほとんどがブロイラーと呼ばれる外国鶏種です。ブロイラーは短期間で出荷できる肉用若鶏の総称で、成長が速く飼料効率にも優れています。平成21年のブロイラーの地域別の飼養数は全国で107,141(千羽)で、主な産地は九州が49,664(千羽)、次いで東北が24,808(千羽)となっています。

低脂肪で高たんぱく

 鶏肉には、1)栄養素を供給する機能、2)おいしさを付与する機能、3)病気を予防する機能という3つの機能があるといわれています。
 鶏肉は牛肉や豚肉に比べて脂質が少なく、皮つきの鶏肉では脂質量は10%を超えますが、皮なしになると数%以下で、特にむね肉は脂質含量が2%以下の低脂肪です。
 鶏肉はたんぱく質、ミネラル、ビタミンを含んでおり、これらの供給源として重要な役割を果たしています。近年、鶏肉にはカルノシン、アンセリンというジペプチド(イミダゾールジペプチド)が多く含まれていることに注目が集まっています。カルノシン、アンセリンは血圧の上昇を抑え、カルシウムの吸収を助けるほか、尿酸値を下げる、自発運動亢進作用など、多くの健康機能が期待できることがわかってきました。さらに最近の研究では、カルノシン、アンセリンを含む食品が疲労感上昇の低減作用が見られるなど、抗疲労効果があることが報告され、話題になっています。

部位の特徴をつかんで調理

 

 コクがあって、うま味の強い「もも」、煮込むとやわらかくなってコラーゲンが溶け出す「手羽」など、鶏肉は部位によって肉質に違いがあります。皮を除くと低脂肪で、たんぱく質を多く含み、比較的低カロリーです。牛や豚に比べ、クセが少なく食べやすいのも魅力です。それぞれの味と形にぴったりの調理法を選べば、いつもと違うおいしさ際立つ鶏肉料理ができあがります。
 キッコーマンでは、ホームクッキングで鶏肉のレシピを公開しています。家庭で簡単に調理できますので、ぜひお試しください。

「鶏肉」のおすすめレシピ

 

 うま味のあるもも肉でつくる食べ応えのある主菜です。玉ねぎのすりおろしを加えて、さらにおいしくヘルシーに。