キッコーマン食文化講座

世界の中の日本酒・歴史

日程 2013年6月26日
場所 野田本社
講師 永井則吉先生
主催 キッコーマン国際食文化研究センター

世界の中の日本酒

酒類の分類  醸造酒・蒸留酒・混成酒の違い

世界のお酒の存在3条件
  1. 1その国で容易に多く採取できる原材料
  2. 2その国の気候条件(醗酵条件)醗酵から生まれるアルコール度数と平均気温の関連性
  3. 3その国の保管・流通条件 平均気温と保管条件
主な原材料と酒類
  • 醸造酒

    ・日本酒→米 ・ワイン→ブドウ ・ビール→大麦 ・紹興酒(黄酒)→もち米

  • 蒸留酒

    ・ウイスキー→大麦、ライ麦、トウモロコシ ・ウォッカ→大麦、トウモロコシ、小麦
    ・ラム→サトウキビ ・テキーラ→リュウゼツランなど

  • 混成酒(リキュール)

    日本酒ベースの梅酒、チンザノなど

日本酒の歴史

縄文・弥生時代
  • 縄文時代にすでにお酒が誕生していた。 紀元前6000年~5000年前(ドングリ酒etc) 唾液のアミラーゼデンプン質を糖化させる そこに空気中の野生酵母が反応し、発酵を促す
  • 日本酒紀元は、弥生時代 大陸から稲作文化が伝わった。(口噛み酒から)
弥生~平安時代
  • 弥生時代後期に麹づくり始まる土器を高温で焼く技術 薄手で強固な器の登場
  • 平安時代まではアルコールが6%前後

    桓武天皇 平安京を遷都111年後藤原時平により延喜式醸造法が確立。主に一段仕込 仕込10日間 御酒糟、雑給酒、白酒・黒酒他身分によって飲む酒が違っていた。

鎌倉・室町・安土桃山・江戸時代
  • 鎌倉時代に今の3段仕込みが始まる。質実剛健な飲酒を推奨、延喜式による甘い酒(汲水歩合が少ない) アルコールは、10%~13%
  • 室町時代 麹座の出現1309年 北天満宮
徳川幕府 1603年~1867年
  • 安泰の江戸時代、現代の酒造技術の確立、汲水歩合を多くしても腐造しない技術
  • 現在に近い辛口の酒の登場 諸白 麹米・掛米共に精白したもの 片白 麹が玄米、掛米が精白したもの
明治・大正・昭和・平成

明治時代1868年の乾杯文化の幕開け

  • アルコール添加酒は、第一次世界大戦1914年~(大正3年)現在は日本市場の87%
  • 1944年(昭和19年)混和増量法が実施
  • 1992年(平成4年)日本酒の級別制度廃止
  • 吟醸酒ブームの到来
  • 現在の日本酒