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過去の展示

四季を巡る江戸庶民の行事と暮らし
冬 納め縁日と年の市
冬 納め縁日と年の市 年の暮、師走である。
江戸市中のどこかで毎日縁日が催されていた。縁日とは神仏の誕生や霊験あらたかとなった縁の日で法要や供養を行う。当日は市が立ち、参道附近には屋台や露店が立ち並び日用品や飲食物を商う。12月の縁日は納めの縁日となるが、年の市は15日の深川八幡を手始めに、とりわけ17・18日の浅草寺の市は江戸で最も賑わった。「江戸年の市、門松、注連縄を初め、神棚及祭神の具、其他種々正月の調度を売る」(『守貞謾稿』)。
13日煤払い。正月を迎える最初の準備、大掃除である。武家も町方もこの日と決っていた。
20日頃より30日までを歳暮といい、親類友人互いに物を贈り合い、酒食の宴を開き年忘れをする。
26・27日に餅搗きをする。「此頃迄にもっぱら餅つきあり、賃銭にて餅屋に搗かせるを賃餅といひ、釜を持ありきて搗くを引づり餅といふ」(『東都遊覧年中行事』―嘉永4年・1851年)。
「晦日そば」の風習は江戸中期頃からだが、商家を中心に広まったらしい。月末に食べるそばをいい、暮れの31日に食べるのは「大晦日そば」という。
門松飾り/煤払い
もりそば/門松飾り/煤払い
納め縁日と年の市