専門用語集

あ行

一空き樽いちあきだる

新樽に対して、一度別のワインを入れて空けた樽のことです。古樽とか旧樽といえば良いのですが、 一空き、二空きくらいまではそれ以上の古樽と区別しよう、という理由です。東山は新樽100%ですが、その他は新樽と一空き樽を組合せて使用しています。

晩腐病おそぐされびょう

品種によらず主に成熟期の果実にみられ、降雨が多く、湿度が高いと発生しやすいカビ病。

澱引きおりびき

樽の底に沈んでいる、ワイン成分の一部を澱と呼び、「澱引き」は澱だけを樽に残し、上澄みを別の樽へ移してワインを清澄化する作業です。ビンのワインでする「デカンテーション」と同じです。スーティラージュは「澱引き」と訳されます。

か行

結果母枝けっかぼし

この結果は、果物が実を結ぶという意味の「結果」です。「結果母枝」の芽から「結果枝」が出てきて、そこに花が咲き、葡萄の房がなるということになります。

さ行

シュール・リーSur Lie

ワインの発酵が終わったあとすぐにろ過しないで、酵母が主体のオリとワインを一緒に熟成させます。そうすることにより酵母の旨味がワインの中に溶け出すとともに、ワインを酸化しにくい状態で熟成させることができます。

※ sur lie:「オリの上」という意味のフランス語。

酒石しゅせき

葡萄を発酵させてワインにするとき、ワインの中に出てくる結晶沈殿物です。酒石酸水素カリウムが主体で、透明なキラキラするものがコルクについていたりするものが、酒石です。

除梗じょこう

梗(こう)は、葡萄の粒がついている小さな枝のことです。葡萄は梗に果粒がついて房になっていますが、その梗と果粒を分離する作業です。これによって、梗の持つ不快な香りや味がワインにつくことと、ワインが薄くなってしまうことを防ぎます。またタンク内のスペースを、有効に利用することもできます。

白ワインの場合は、梗が含まれている方が、果汁の通り道が確保され搾汁が容易なため、除梗を行わない場合もあります。そのほか、品種・ワインの製法・生産地の習慣などによっても、除梗しない場合があります。

成園せいえん

果樹は植栽してから数年は果実がならなかったり、なっても量が少ないですが、一定の年数の後には安定した収量が見こめるようになります。その状態に達した畑をこのように呼びます。

セニエSaignée

ワインを醸造するときに、果皮と種子に対する果汁の比率を調整する目的で、搾汁直後に果汁を取り除くこと。これによって残った果汁に対する果皮と種子の比率が高まるので、濃縮感のあるワインを醸造することができる。

黒葡萄や赤葡萄をセニエした場合、わずかに色素がある果汁を得ることができる。この果汁を発酵させてロゼワインを造ることができる。

選果せんか

様々な品質の収穫物全体から品質の良いもののみを選び出す、または良くないものや不純物を除去する作業です。この場合は、どうしても混ざってくる未熟果や、特に除梗機で除去し切れなかった果梗を取去る目的で使用しています。

剪定せんてい

剪定というのは、その葡萄の樹に今年はどういう風に房をつけさせようか、ということを考えて、使わない枝を切り落とす作業です。 木の成長を考え、また一本の樹にどれぐらいの数の房を実らせるかなどを想定して枝を切ります。

た行

樽の「鏡」と「目」たるのかがみとめ

イラスト:樽の「鏡」と「目」

寝かせた樽の側面、平らな部分の総称を「鏡」といい、ワインを注ぎ入れる穴を「目」といいます。

は行

バトナージュBâtonnage

酵母とワインを触れさせたまま、時おりかき回す作業のこと。

花振いはなぶるい

葡萄の、受粉、受精の成否にかかわらず、また結実するしないにもかかわらず、見た目で房が「歯抜け」状態になるような場合、「花振い」といっています。

フリーラン果汁ふりーらんかじゅう

圧搾する際に、圧力をかける前に流れ出る果汁のこと。

ま行

水引きみずびき

葡萄が色づき果粒が柔らかくなる時期のことです。

マロラクティック発酵まろらくてぃっくはっこう

ワイン中のリンゴ酸を乳酸菌が、乳酸と炭酸ガスに分解する発酵のことで、ワインの酸味が和らぎ、微生物に対する安定性が増す作用があります。

目注ぎめつぎ

ワインは樽熟成中に、樽材に吸収されたり蒸発したりして目減りします。その減った分を補填していく作業のことを「目注ぎ」と呼びます。

ら行

卵白処理らんぱくしょり

「collage:コラージュ」のひとつです。コラージュは「糊付け」が本来の意味ですが、ワインの醸造過程ではワインにいろいろなたんぱく質や、ときにはベントナイトという粘土を添加し、それに特定の成分を吸着させて清澄化や安定化、香味を改善する作業の意味になります。

樽を使う高級赤ワインのコラージュにもっともよく用いられる「コル」が卵白です。

一級クラスのシャトーでは生たまごの卵白を一樽あたり2~6個使用します。また、乾燥卵白を使用してもほとんど同じ結果が得られます。2000年のソラリスシリーズでは、東山に「生」を、その他のものには「乾燥」を使用しました。

ろ過でワインは透明になりますが、コラージュがきちんとされていないといったん透明になったワインがまた不透明になってしまう恐れが大きいのです。

レインカットRain Cut

特殊な支柱により、悪天時には垣根全体に覆いをかけて、雨が直接葡萄にかかるのを防ぐ栽培法です。湿気が根元にたまらず、天候の急変にも対応できるよう工夫されています。