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キッコーマン、しょうゆ諸味もろみ から分離した「植物性乳酸菌」が
「通年性アレルギー性鼻炎」の症状を緩和する効果を
臨床試験で初めて確認!
~5月30日からの日本アレルギー学会春季臨床大会で発表~

2006年5月 News Release No.06019

 キッコーマン株式会社は、日本赤十字社和歌山医療センター(耳鼻咽喉科・榎本雅夫部長)と共同で行った臨床試験で、しょうゆ諸味もろみ (※1)から分離した「植物性乳酸菌(しょうゆ乳酸菌)」(※2)が「通年性アレルギー性鼻炎」(※3)の症状を緩和することを確認しました。植物性乳酸菌である「しょうゆ乳酸菌」でこのような効果が発見されたのは、初めてのことです。
 研究成果は、5月30日から東京都で開催される第18回日本アレルギー学会春季臨床大会で発表します。

<研究の経緯>
 「しょうゆ乳酸菌」は、しょうゆの醸造過程で、しょうゆの味に深みを与え、香りを引き立てる役割を担っています。当社は長年のしょうゆ醸造の研究の中でしょうゆ諸味から分離した「しょうゆ乳酸菌」240株を保有しています。当社はこの「しょうゆ乳酸菌」の1つであるテトラジェノコッカス・ハロフィラスTh221株に、市販のヨーグルトから分離した乳酸菌よりも強い抗アレルギー活性があることを発見し、動物試験の結果からアレルギー症状の改善効果が期待できることを、今年3月に行われた2006年度日本農芸化学会大会で発表しました。

<研究概要>
 今回は、「通年性アレルギー性鼻炎」に対する効果を臨床試験で調べました。臨床試験は、症状が中等症以上と診断された通年性アレルギー性鼻炎を示すボランティア45名に、プラセボ錠剤、または「しょうゆ乳酸菌」含有錠剤(低用量群:20mg/日、高用量群:60mg/日)を8週間摂取してもらいました。そして、アレルギー日誌による自覚症状(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、日常生活の支障度)、および医師による所見についてスコア化して効果を調べました。

 その結果、自覚症状では、「しょうゆ乳酸菌」の高用量群において各症状のスコアが低下し、症状の緩和効果が観察されました。特に、くしゃみと鼻づまりに関しては、摂取前と比較して有意に改善することが確認されました。
 また、医師による鼻症状判定においても、「しょうゆ乳酸菌」の高用量群において鼻症状のスコアが有意に改善することがわかりました。さらに、高用量群はアレルギーの指標といわれている血清IgE量も8週後に摂取前と比較して有意な低下を示しました(図1)。


図1 しょうゆ乳酸菌摂取(60mg/日)による血清IgEの変化


 これらの結果より、「しょうゆ乳酸菌」を1日60mg摂取することにより「通年性アレルギー性鼻炎」の症状が緩和されることが確認できました。「しょうゆ乳酸菌」にはTh1/Th2バランス(※4)を改善する働きがあることが動物実験により確認されていますが、この作用によって体質が改善され、症状が緩和されたものと考えられます。

 キッコーマングループは、今後とも食品と健康の関連について研究を進め、「食と健康」の分野で「お客様の生活を豊かにする」独創的な新製品開発と新技術開発を進めてまいります。


 
(※1)
しょうゆ諸味もろみ とは、大豆と小麦に麹菌を混ぜ合わせてつくったしょうゆ麹に、食塩水を混ぜ合わせて発酵・熟成させたもので、この諸味を搾ってしょうゆをつくります。

(※2) 植物性乳酸菌とは、植物成分を栄養源として生育できる乳酸菌のことで、しょうゆ、味噌、漬物などの製造に深く関わっています。しょうゆの醸造過程で働く「しょうゆ乳酸菌」は味に深みを与え香りを引き立てる役割を担っています。一方、ヨーグルトやチーズで利用される動物成分を栄養源とする乳酸菌を、動物性乳酸菌といいます。

(※3) 通年性アレルギー性鼻炎は、ダニや家の中のちり(室内塵、ハウスダスト)が原因物質になっておこるアレルギーです。原因物質(抗原)が1年中あるので、症状も1年中(通年性)起こります。通年性アレルギー性鼻炎の有病率は18.7%(約6人に1人)と、スギ花粉症(16.2%)よりも多いと推定されています。(ライフ・サイエンス社、「2005年版鼻アレルギー診療ガイドライン」より引用)

(※4) アレルギー反応は、免疫細胞であるTh1細胞とTh2細胞のバランスが崩れて、Th2細胞が優位になると起こるといわれています。Th1/Th2バランスが改善されると、血清IgEが減少し、アレルギー体質が改善されると考えられています。

以上



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