牛肉のしぐれ煮

はじめに熱湯をかけて脂を落として
やわらかな常備菜に

牛肉のしぐれ煮は、人気のつくりおき和食の一品です。常備菜として保存をしているあいだに、脂が固まってしないよう、煮汁をなじませることが大切です。そのためには、熱湯をかけて牛肉の脂をあらかじめ除く下ごしらえをします。この下ごしらえのおかげで、肉質もやわらかく、調味料も入りやすくなります。濃厚な調味液で煮詰めて、やわらかさと味のりの良さを両立させましょう。

しぐれ煮の「しぐれ」とはせん切りしょうがを「時雨」に例えた名称で、その名の通り、細く長いしょうがも重要な存在です。味わいだけでなく、香りや食感のアクセントにもなります。見た目の美しさにも気を配りましょう。長さの取れる大きめのしょうがを選ぶところから料理が始まっています。

  • ●長さの取れるしょうがを選ぶ
  • ●牛肉に熱湯をかけて置いておく
  • ●煮込み時間は短く

この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。

材料・つくりやすい量(2人分)

  • 牛肩ロース(薄切り)…200g
  • しょうが…20g
  • 〈A〉
    • キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…大さじ2
    • マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん…大さじ2
    • マンジョウ 国産米 こだわり仕込み 料理の清酒…大さじ2
    • 砂糖…小さじ2
    • 水…1/2カップ

つくり方

1. 牛肉の下処理をする

牛肉はボウルに入れ、熱湯をかけて10分置き、ざるにあげて水気をきる。

脂を落としながら肉をやわらかくします

肉にかぶるくらいの熱湯をかけ、箸で軽くほぐします。余分な脂と赤身特有のくさみが出るだけでなく肉質もやわらかくなります。ここで肉をやわらかくしてくさみを除いておくことで、後で味が入りやすくなります。加熱調理でさらにほぐれていきますが、肉が大きい時にははじめに2~3等分に切っておきます。10分置いているあいだにしょうがを切りましょう。

2. しょうがを切る

しょうがは皮をむき、せん切りにする。

時雨のように長く細く美しく

しょうがの皮をむき、長く取れる位置で薄く切ってからせん切りにします。同じ細さになるよう、ゆっくりていねいに切ります。

3. 煮る

鍋に〈A〉を入れて強火にかけ、2分煮立てる。牛肉を入れ、上下を返す。中火にし、何度か上下を返す。約5分煮る。

煮汁の調味料を一体化するための2分間

はじめに煮汁の調味料を煮立て、約2分間沸騰させます。アルコール分を飛ばすとともに、調味料を一体化させるためです。ここで一体感のある濃厚な煮汁をつくることで、煮る時間が短くても味がのります。肉を入れたら菜箸で終始、煮汁と絡ませます。ここで肉が細かくほぐれても問題ありません。全体にツヤが出て煮汁が半分になったら、しょうがを加えましょう。

4. しょうがを加えて煮る

しょうがを加え、煮汁がなくなるまで煮る。

しょうがにも火を通していきます

しょうがから水分が出てくるので、広い鍋底を使い水分を飛ばします。菜箸で肉と混ぜ合わせながら、しょうがにもきちんと火を通します。煮汁がなくなれば完成です。冷蔵庫で7日間は保存できます。

(1人分熱量381kcal/塩分2.6g/調理時間約15分)※調理時間に牛肉に熱湯をかけ置いておく時間は含まず。

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ヘルシーポイント

はじめに牛肉の脂を落としているのでヘルシーです。糸こんにゃく、油揚げ(短冊切り)、お麩などを加えてカサ増しするのもおすすめです。野菜と和えてもおいしく食べられます。

料理/小田真規子 撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
※商品情報は本ページ公開時のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2023年4月28日