ふろふき大根

下ゆでで、やわらかく。
本番の煮込みで、味をしみこませます

ふろふき大根は、箸がスッと通るやわらかさが最大の魅力です。大根をやわらかく仕上げるための準備は、使う部位選びから始まります。大根は葉から遠い先端にいくほど、繊維が多く身が固いので、ふろふき大根には上部か中央を選びます。皮をむくときは、外側だけでなく、皮の内側にある繊維質のところまで取り除けるよう、厚めにむきます。

下ゆでに30分、煮込みに20~30分。2回に分けて火を入れ、大根をやわらかく、おいしく調理していきます。下ゆででは、米を一緒に入れてとろみを出し、熱の当たりをおだやかにすることで、大根にじんわりと火を通します。さらに煮汁を加えて煮込んでいく際には、大根の繊維質がくずれ、適度に煮汁が入るよう、80~90℃を保ちながら煮ます。繊維がほぐれたところに、味がじんわりとしみこんでいきます。水分が少ない夏場の大根を使うときには、下ゆでも煮込みも10~20分ほどプラスします。

大根の甘みには、甘めのみそが合います。白みそ仕立てのゆずみそを添えるのがおすすめです。

  • ●大根は上部または中央を使う
  • ●皮を厚めにむく
  • ●下ゆでと煮込み。2回に分けてじっくり火を入れる

この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。

材料・2人分

  • 大根…10cm(1/4~1/3本)
  • 米…大さじ1
  • ゆずの皮…少々
  • 〈A〉
    • マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん…大さじ3
    • キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…大さじ1
    • 塩…小さじ1/2
    • 昆布…1枚(10×10cm)
  • 〈B〉
    • 白みそ…大さじ3
    • 砂糖…大さじ1~1と1/2
    • ゆずの皮…少々

つくり方

1. 切る

大根は幅2.5~3cmの4等分に切り、皮は厚み5mmほどの深めにむく。切り口の両面の角をそぐ(面とり)。切り口の片面に深さ約1cmの十字の切り込みを入れる。

ひとつずつていねいに切っていきましょう

大根は葉に近い上部か中央を使います。大根の断面を見ると皮とその内側の身の色と固さの違いがわかります。身の部分が表面に出るよう、皮を厚めにむきます。皮が残っていると筋っぽくなり、火の通りも悪くなります。

2. 下ゆでする

鍋に、切り込みを入れた面を下にして大根を並べる。かぶるくらいの水(分量外)、米を入れる。中火にかけ、煮立ったら弱火にして、約30分ゆでる。火を止め、そのまま粗熱を取り、水洗いする。

お米のとろみでゆっくり火を通します

大根のアクやえぐみを抜いて味わいの良さを引き出します。お米のとろみのついたお湯でゆでることでゆっくり火が通り、大根がやわらかくなります。最後にお米のとろみを取るための水洗いをしておきます。

3. 煮る

鍋に水3カップ(分量外)、〈A〉を入れ、中火にかける。煮立ったら、切り込みを入れた面を下にして大根を入れる。ぬらしたペーパータオルをかぶせ、ふたをせず、弱火で20~30分煮る。

80~90度を保つために、ふたは開けたままで

昆布を下に敷くようにして大根を並べます。ふたを開けたまま煮る理由は、80~90℃を保ちたいからです。ぬらしたペーパータオルをすれば、しっかり煮汁が行き渡ります。

4. ゆずみそをつくる

ボウルで〈B〉を混ぜ合わせ、2の煮汁大さじ1~2を加えて混ぜる。ゆずの皮の表面をすって加える。

ゆずの皮の風味で本格的な味わいに

煮汁を加えるのは砂糖を溶かし、みそが全体に行き渡りやすいようにするためです。ゆずの皮の風味を加えると、上品なゆずみそに仕上がります。ゆずの皮を薄くむいて、料理に添えるのもおすすめです。

(1人分熱量146kcal/塩分3.1g/調理時間約70分)栄養計算値は煮汁を50%摂取した場合の値。

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ヘルシーポイント

小松菜やブロッコリーなど緑の野菜を加えれば、栄養価がアップします。大根の煮込みが終わる10分ほど前に、鍋に加えましょう。

料理/小田真規子 撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
※商品情報は本ページ公開時のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2023年3月10日