陳 建太郎の父から受け継ぐ中華の味
陳 建太郎 先生(「赤坂 四川飯店」三代目)





2024年5月25日KCC食文化と料理の講習会は、「赤坂 四川飯店」三代目の陳 建太郎先生をお招きし、「陳 建太郎の父から受け継ぐ中華の味」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
陳 建太郎先生の祖父は日本に四川料理を広めた陳 建民氏、二代目の父は“中華の鉄人”陳 建一氏です。「赤坂 四川飯店」に入社後、四川大学に留学し本場の四川料理を学び帰国。現在は三代目として店で腕をふるい、シンガポールなど海外にも店舗を持ち、メディアやイベントにも出演し広く中華の魅力を伝えています。
今回は父の建一氏から受け継ぐ味を、思い出やエピソードとともにご紹介いただきました。
- いかのミルク炒め
スパイシーな四川料理が多い中、クリーミーで穏やかな味わいの一品。子供の頃、家でもよく食べていた思い出の料理のひとつです。無糖練乳のエバミルクで濃厚でコクのある仕上がりに。いかの他、ほたて貝や白菜などもおすすめです。ご家庭では油通しの代わりに、油を加えた湯でさっと湯通しをしましょう。仕上げの鶏油はバターでもおいしくできます。
- 鶏むね肉の発酵唐辛子炒め
建一氏が特に気に入っていた料理のひとつで、お店のまかないでもよくつくっていたとか。泡辣椒は唐辛子を塩、香辛料などとともに漬けて発酵させたものです。それをペーストにして加えることで、辛味だけでなく甘味やうま味、酸味も加わり、ワンランクアップの味わいになります。発酵した調味料は先に炒めて香りをよく出すことがポイント。まさに白いご飯が進む味です。
- 陳麻婆豆腐
祖父の建民氏が日本に紹介し、建一氏、建太郎先生と受け継がれる味です。豆腐は塩を入れた湯でゆでることが大事、食感がよくなります。オリジナルでは葉にんにくを使います。豆板醤、甜麺醤、豆鼓の発酵の香りとうま味、ラー油、一味唐辛子、山椒(花山椒)のさまざまな辛味が絡みあったソースが絶品の赤坂 四川飯店の看板料理です。
受け継がれてきた料理ならではの味わいとその魅力を習いました。
講習会のレシピ
いかのミルク炒め
甲いか | 200g |
---|---|
きゅうり | 2/3本 |
マッシュルーム(缶詰・水煮) | 4個 |
ぎんなん | 8粒 |
青ねぎ | 1/4本 |
しょうが | 1かけ |
油(油通し用) | 適量 |
【A】 | |
塩 | 少々 |
こしょう | 少々 |
マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 小さじ1/2 |
卵白 | 小2/3個分 |
片栗粉 | 大さじ1 |
油 | 少々 |
【B】 | |
中華スープ | 80ml |
エバミルク | 100ml |
マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 小さじ1 |
砂糖 | 小さじ1/2 |
塩 | 小さじ1/4 |
こしょう | 少々 |
水溶き片栗粉 | 大さじ1 |
鶏油 | 小さじ2 |
- 1いかは花切りにし、Aで下味をつける。きゅうりは皮をむいて縦3等分にして半分に切り、種の部分は取り除き、花切りにする。マッシュルームは2等分し花切りにする。
- 2ねぎは斜め1cm幅に切り、しょうがは薄切りにする。
- 3フライパンに湯を沸かし、油大さじ2を入れて、いかを入れて、続いてぎんなん、マッシュルーム、きゅうりを入れて再び沸騰するまでゆでて、湯きりする。
- 4フライパンに油大さじ1とねぎ、しょうがを入れて弱火で香りが出るように炒め、Bを加えて弱火で温める。
- 5(4)に(3)を戻し入れ、水溶き片栗粉でとろみをつけ、仕上げに鶏油を加える。
鶏むね肉の発酵唐辛子炒め
鶏むね肉 | 180g |
---|---|
きゅうり | 1本 |
干ししいたけ | 2枚 |
泡辣椒(または豆板醤) | 小さじ2 |
ラー油 | 小さじ1 |
油(油通し用) | 適量 |
【A】 | |
塩 | 小さじ1/5 |
こしょう | 少々 |
マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 大さじ1 |
卵白 | 大さじ1と1/2 |
片栗粉 | 大さじ1 |
油 | 少々 |
【B】 | |
砂糖 | 大さじ1と1/2 |
酒醸(または甘酒) | 大さじ1 |
マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 大さじ1 |
酢 | 大さじ1弱 |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 大さじ1と2/3 |
中華スープ | 大さじ1と2/3 |
こしょう | 少々 |
しょうが(おろす) | 小さじ1 |
にんにく(おろす) | 小さじ2/3 |
ねぎ(みじん切り) | 大さじ1 |
水溶き片栗粉 | 小さじ2 |
- 1鶏むね肉は薄切りにしAで下味をつける。きゅうりはひし形に切り、3mmの厚さに切る。干ししいたけは水で戻してそぎ切りにする。
- 2Bの材料をボウルに入れて合わせる。
- 3フライパンに油通し用の油を入れて火にかけ、低温で鶏むね肉を入れて、温度を上げながら、きゅうり、干ししいたけも入れて油通しをし、油をきる。
- 4フライパンに泡辣椒とラー油を入れ、弱火で香りが出るまで炒め、(3)を戻し入れて軽く炒め、(2)を加えて炒め仕上げる。
陳麻婆豆腐
豆腐(木綿) | 1丁 |
---|---|
豚ひき肉 | 80g |
葉にんにく(粗みじん切り) | 適量 |
ねぎ(みじん切り) | 適量 |
水溶き片栗粉 | 適量 |
油 | 200ml程度 |
【A】 | |
キッコーマン 豆板醤 | 大さじ1 |
甜麺醤 | 大さじ1 |
豆鼓(みじん切り) | 小さじ1 |
ラー油 | 小さじ1 |
一味唐辛子(中国産) | 小さじ1 |
にんにく(みじん切り) | 小さじ1 |
【B】 | |
湯 | 150ml |
塩 | 少々 |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 大さじ1 |
紹興酒 | 大さじ1 |
ラー油 | 大さじ1 |
山椒油 | 小さじ1/4 |
粉山椒 | 適量 |
- 1フライパンに油を大さじ3程度入れて強火にかけ、豚ひき肉を入れてほぐしながら炒める。水分がなくなり、油が透明になったらAを加える。
- 2豆腐は1.5~2cm角に切り、塩(分量外)を加えた湯でぷりぷり感が出るまでゆでる。ざるに上げて水気をきる。
- 3(1)のフライパンにBと(2)の豆腐を加えて少し煮込み、葉にんにく、ねぎを加えて、水溶き片栗粉でとろみをつける。
- 4(3)にラー油、山椒油を加えて器に盛り、上から粉山椒をふりかける。

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