おうちで挑戦!有名フランス人シェフのスペシャリテ
河野 透 先生(「レストラン モナリザ」オーナーシェフ)




2023年6月17日のKCC食文化と料理の講習会 YouTubeライブ配信は「レストラン モナリザ」オーナーシェフの河野透先生をお招きし、「おうちで挑戦!有名フランス人シェフのスペシャリテ」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
河野先生はフランスなどの3つ星店でキャリアを積み、世界的に有名なフランス人シェフ、ジョエル ロブション氏のまな弟子として薫陶を受けました。帰国後、1994年に東京・恵比寿の「タイユバン・ロブション」の初代日本人シェフを務め、1997年に独立し「レストラン モナリザ」を開店。オーナーシェフとしてご活躍です。
今回はロブション氏のスペシャリテを、そのエッセンスを残しつつも家庭でつくれるようにアレンジしてご紹介いただきました。
- カリフラワーのクリームと白だしのジュレキャビア添え
スペシャリテのひとつ「キャビア 甲殻類のジュレになめらかなカリフラワーのクリーム」のアレンジです。ジュレはオマールえびなどを使う代わりに、お手軽に昆布だしと市販の白だしを活用しました。カリフラワーは軽く下ゆでし、煮る時にカレー粉少々を加えることがポイント。カレー粉とカリフラワーはが相性がよく、カリフラワーの風味が引き立ちます。クリーミーなカリフラワーに海のうま味のジュレ、そしてキャビアはロブション氏のならではの組み合わせです。キャビアの代わりにいくらやカニなでもおいしくできます。
- スズキのポワレ香味ソースじゃがいものピューレ添え
香味ソースはしょうゆとトマトケチャップを使ったソース。ロブション氏の時代にフランス料理にしょうゆやトマトケチャップを使うのは斬新でした。スズキは中国料理でよく使われるスパイス 五香粉で香りづけし、香ばしく焼き上げます。付け合わせには「世界一のじゃがいものピューレ」と呼ばれるロブション氏のスペシャリテを添えました。バターたっぷりのなめらかで濃厚な味わいです。フードプロセッサーを使えば簡単にできます。
改めてフランス料理の奥深さを知った講習会でした。
講習会のレシピ
カリフラワーのクリームと白だしのジュレキャビア添え
カリフラワー | 200g |
---|---|
チキンブイヨン | 500ml |
カレー粉 | 少々 |
水溶き片栗粉 | 適量 |
生クリーム(乳脂肪38%) | 30g+50~100g |
卵黄 | 1個分 |
昆布水 | 水500ml に昆布 10g を一晩漬けておく |
キッコーマン 旨みひろがる 香り白だし | 75g |
板ゼラチン | 3枚(水でふやかしておく) |
キャビア(あれば) | 適量 |
セルフィーユ | 適量 |
- 1昆布水500ml を火にかけ、 70度の温度にして20分ほど煮て昆布を取り出す。白だしを加えて味を確認し、ふやかしたゼラチンを加えて粗熱が取れたら、器に入れて冷やし固める。
- 2カリフラワーは沸いた湯に入れて軽く下ゆでし、ざるに上げて水気をきり、チキンブイヨンとカレー粉とともに鍋に入れて30分ほど煮る。
- 3(2)をミキサーでピューレにし鍋に戻して火にかけ、水溶き片栗粉でとろみをつける。仕上げに生クリーム30gと卵黄を加えて泡立器などで混ぜ込み、熱が取れたら裏ごしをしてボウルに移し、生クリーム50gを加えて混ぜ合わせ冷やす。
- 4(1)に(3)のカリフラワーのクリームをのせ、キャビアをのせ、セルフィーユを飾る。
※お皿に盛りつけるのならば- 5酢の入らないマヨネーズにサラダ菜のピューレを合わせ、コルネに入れてまわりにプチポアンをしぼり、セルフィーユを飾る。
- ※ジョエル・ロブション氏を象徴する料理 『 キャビア 甲殻類のジュレになめらかなカリフラワーのクリーム 』 のアレンジ
スズキのポワレ香味ソース じゃがいものピューレ添え
スズキ | 60g×2 |
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五香粉 | 少々 |
塩 | 適量 |
こしょう | 適量 |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル | 適量 |
【香味ソース】 | |
バルサミコ酢 | 25g |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 15g |
デルモンテ リコピンリッチトマトケチャップ | 25g |
ペッパーソース | 1滴 |
無塩バター(冷やして小さい角切り) | 50g |
【じゃがいものピューレ】 | |
じゃがいも(メークイン) | 400g |
無塩バター | 100~200g |
牛乳 | 100g~ |
塩 | 適量 |
【A】 | |
マッシュルーム | 2個 |
ズッキーニ | 1/2個 |
赤パプリカ | 1/2個 |
無塩バター | 少々 |
塩 | 少々 |
こしょう | 少々 |
- 1鍋に皮つきのままじゃがいもを入れ、ひたひたの水と塩を加えて火にかける。30~40分ゆでてざるに上げ、水気をきり皮をむく。フードプロセッサーに入れて、熱い牛乳を加えてまわす。途中、バターを適宜少しずつ加えてなめらかになるまでまわす。仕上げに塩適量を加えて合わせる。
- 2Aの野菜を約3cm長さのマッチ棒状に切る。鍋にバター少々を入れて火にかけ、野菜を入れて炒め、塩、こしょうをする。
- 3ソースをつくる。小鍋にバルサミコ酢を入れて火にかけて温め、しょうゆとケチャップを加えて混ぜ合わせる。冷やした角切りバターを加えて混ぜ込む。(バターモンテする)仕上げにペッパーソースを加える。
- 4スズキに五香粉をかけ、塩、こしょうをする。フライパンにオリーブオイルを入れて火にかけ、中火で両面を焼く。
- 5皿に(1) のじゃがいものピューレをおき、その上に(2)の野菜をのせ(4)のスズキをのせて、まわりに(3)のソースをかける。
- ※ジョエル・ロブション氏の代表料理のひとつに、『世界のマッシュポテト』と言われるじゃがいものピューレ(Purée de Pommes de terre)がある。

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