香りをいかす 自然を楽しむイタリアン
中東 俊文 先生(「草片 cusavilla」オーナーシェフ)
2023年5月27日のKCC食文化と料理の講習会 YouTubeライブ配信は「草片 cusavilla」オーナーシェフの中東俊文先生をお招きし、「香りをいかす 自然を楽しむイタリアン」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
中東先生はイタリアに渡りミシュラン星つきレストランや、フランスの有名レストランで経験を重ね帰国。東京にイタリア料理店を開店し、現在は店名を「草片cusavilla」として、自ら畑を耕し自然の恵みを料理に表現。東京の地産地消を実践する料理を提供しています。
今回は野菜やハーブの香りとその組み合わせをいかしたイタリアンをご紹介。自然とともに季節を楽しむ料理のアイデアをならいました。
- スナップえんどうとミントとリコッタチーズのサラダ
清涼感のある香りを持つミントは、イタリア南部でよく使うハーブです。ここでは先生が摘んで来た、自生の香りの強い和ハッカを使いました。スナップえんどうとミントの緑が白いリコッタチーズに映え、見た目も香りも味わいもさわやかなサラダが出来ました。リコッタチーズの代わりに水切りした豆腐でもおいしくできます。
- あさりとズッキーニのパスタ 山椒の香り
イタリア定番のパスタに和の香りの山椒の葉と実を添えた一品。イタリアでは黒こしょうを使うところを山椒に置き換えました。この山椒も東京で自生するもの。力強い香りがします。あさりから出たうま味をズッキーニとパスタが吸い、山椒の清々しい香りと辛味がアクセントに。海と土からの恵みを合わせたパスタです。
- 独活と春野菜のココット蒸し ビーガンバーニャソース
ココット鍋を使い野菜自らの水分で蒸し上げることで、野菜本来のおいしさを楽しめます。四季折々の野菜でつくれ、今回は春野菜を使いました。独活(うど)は野生のもの。他は先生が畑で育てた野菜たち。にんにくは茎や花も食べられます。動物性の食材を使わずにつくったソースは、にんにく、くるみ、みそ、しょうゆ、オリーブオイルを使いコクのある仕上がりです。みそを焦がし加減に炒めることで香ばしさが増します。
食材を無駄にせずゴミは出さず、自然と親しみながら料理をつくることの楽しさを教えていただいた講習会でした。
講習会のレシピ
スナップえんどうとミントとリコッタチーズのサラダ
スナップえんどう | 20個 |
---|---|
ミント | 5枚 |
リコッタチーズ | 150g |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル | 大さじ1 |
塩 | 適量 |
- 1スナップえんどうは、熱湯でゆでて塩少々ふり、筋を取る。
- 2ボウルに刻んだミント、塩適量、オリーブオイルを入れ、「1.」のスナップえんどうを加えて和える。
- 3皿にリコッタチーズをのせて「2.」を盛る。
あさりとズッキーニのパスタ山椒の香り
あさり | 400g |
---|---|
ズッキーニ | 1本 |
山椒(実と葉両方) | 適量 |
にんにく(つぶす) | 2かけ |
マンズワイン・白 | 75ml |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル | 適量 |
ショートパスタ(フジッリなど) | 200g |
塩 | 適量 |
- 1ズッキーニは縦4等分にし、種の部分を取り、斜め5ミリ幅に切る。
- 2鍋によく洗い砂出しをしたあさり、にんにく1かけ、オリーブオイル、山椒の実、白ワインを入れふたをして中火にかける。あさりの口が開いたら火を止めてざるに上げ、汁も残しておく。
- 3フライパンににんにく1かけとオリーブオイルを入れて火にかけ、香りが出たらズッキーニを加える。ズッキーニに焼き目がついたら、塩をふる。 「2.」のあさりの汁を加えて合わせる。
- 4鍋に湯を沸かし1%の塩を入れ、パスタを表示の時間の1分短くゆでる。ゆで上がったパスタを「3.」のフライパンに入れ、ゆで汁を足しながらパスタの硬さを見て、好みの火入れで火を止め、オリーブオイルを加えて混ぜ乳化させる。
- 5皿に「4.」を盛りつけ「2.」のあさりものせ、山椒の葉を散らす。
独活と春野菜のココット蒸し、ビーガンバーニャソース
独活(うど) | 1本 |
---|---|
新玉ねぎ | 1個 |
春にんじん | 1本 |
春キャベツ | 1/4個 |
にんにくの芽 | 1本 |
【ソース】 | |
みそ | 150g |
にんにく(つぶす) | 3かけ |
赤唐辛子(種をとる) | 3本 |
くるみ | 24g |
米油(なければ普通のサラダ油) | 大さじ3 |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 大さじ1 |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル | 大さじ3 |
塩 | 適量 |
- 1うど、新玉ねぎ、春にんじん、春キャベツ、にんにくの芽は大きめに適宜切る。
- 2「1.」の野菜をココット鍋(重めのふたのついた鍋)に入れ、オリーブオイルと塩をふりかけてふたをし、中火で10分ほどじっくり加熱する。
- 3ソースをつくる。別の鍋に米油、にんにく、くるみ、赤唐辛子を入れて中火にかけ、にんにくとくるみに火が入ればみそを加えて混ぜ合わせる。
- 4「3.」をフードプロセッサーにかけ、途中オリーブオイルを加えて、なめらかなペースト状にする。仕上げにしょうゆを加えて混ぜ合わせる。
- 5「2.」の野菜に「4.」のソース適量を添える。
旬の食材をおいしく食べられるレシピを毎日更新!