もっと知りたい魚のおかず
野本 やすゆき 先生(料理家・「松寿司」三代目)





2023年6月22日のKCC食文化と料理の講習会 YouTubeライブ配信は料理家・「松寿司」三代目の野本やすゆき先生をお招きし、「もっと知りたい魚のおかず」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
大学卒業後、家業である東京・谷中で一番古い寿司店で修業のかたわら、フードコーディネータースクールで学びました。現在は料理家として活躍し、また、寿司店の三代目として店も経営。自ら寿司を握り、家業の技をいかした魚介の料理を得意としています。
今回はお寿司屋さんでもある先生から、ご家庭で手に入りやすい、初夏が旬のいわしとあじの料理をご紹介いただきました。
- いわしそぼろ
魚でつくったそぼろです。保存もきくのでつくっておくと便利。脂がのったいわしを選ぶポイントは、頭が小さく体がぷっくりとしていること。新鮮さをはかるには目が濁っていず透明なことがポイントです。いわしは包丁使わず手でさばくことのできる魚です。水洗いをしたらよく水気をふき取ることも魚料理では大切。手開きしたいわしをフライパンで、調味料と一緒に蒸し煮するだけの魚料理は初心者にもぴったりです。
- いわしの梅煮
いわしと梅は定番の組み合わせ。この季節らしい一品です。いわしの旬と梅の季節が重なるということもありますが、梅の酸味はいわしの臭みをやわらげたり、さっぱりとした味わいに仕上げるという効果もあります。煮魚の方法はいろいろですが、野本先生は青背の魚は基本冷たい煮汁から入れて煮ます。酒はうま味となるとともに、魚の臭みを消す効果があるのでたっぷり使います。煮た梅干しをくずして一緒に食べてもおいしいです。
- あじの薬味ちらし
漬けにしたあじを使ったちらしずしです。この魚の漬け汁(しょうゆ:みりん:酒=2:1:1)は万能で、いろいろな魚に使えます。残ったお刺身などを漬けるのもいいですね。魚の種類、切り方、大きさによって漬け込む時間は調整します。すし酢はご飯が熱いうちに混ぜること。ご飯が冷める時にすし酢は吸収されるので、ご飯にまんべんなく行き渡ってからうちわなどであおぎましょう。薬味をたっぷり混ぜ込んだすし飯は、これだけでもおいしい薬味ずしになります。
魚の楽しさを知って、魚料理にトライしたくなった講習会でした。
講習会のレシピ
いわしそぼろ
いわし | 4尾(400g/正味250g) |
---|---|
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 大さじ2 |
マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 大さじ2 |
砂糖 | 大さじ2 |
しょうが汁 | 小さじ1 |
- 1いわしはウロコを取り、頭を切り落とす。腹を少し切り内臓を取り出し、水で洗い血とワタをとる。キッチンペーパーで水気をふき取る。手開きにして尾を切る。
- 2フライパンにいわし、酒、砂糖を入れてふたをして中火で1~2分蒸し煮する。いわしの色が変わってきたら木べらなどでいわしをほぐし、しょうゆとしょうが汁を加えて2~3分ほぐしながら汁気がなくなるまで炒める。
いわしの梅煮
いわし | 4尾 |
---|---|
【A】 | |
梅干し | 2個 |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 大さじ2 |
マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん | 大さじ2 |
マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 大さじ6 |
砂糖 | 大さじ2 |
水 | 大さじ6 |
しょうが(薄切り) | 1かけ |
- 1いわしはウロコを取り、頭を切り落とす。腹を少し切り内臓を取り出し、水で洗い血とワタをとる。キッチンペーパーで水気をふき取る。
- 2鍋にいわしを並べ入れ、Aを加える。オーブンシートで作った落としぶたをして中火で7~8分煮る。
あじの薬味ちらし
あじ | 3~4尾 |
---|---|
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 大さじ2 |
マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん | 大さじ1 |
マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 大さじ1 |
ご飯(炊きたて) | 2合分 |
【A】 | |
酢 | 50ml |
砂糖 | 大さじ1と1/2 |
塩 | 小さじ1と1/2 |
【B】 | |
みょうが | 2個 |
青じそ | 5枚 |
しょうが | 1かけ |
白ごま | 小さじ1 |
青ねぎ | 4~5本 |
- 1あじは3枚におろして、腹骨、小骨を取り除く。皮をはがして1.5cm角に切る。
- 2みょうがは縦半分に切り、小口切り。青じそは粗みじん切り、しょうがはみじん切りにする。
- 3Aは混ぜ合わせすし酢をつくる。
- 4みりんと酒を耐熱容器に入れて電子レンジ(600W )で30秒~1分かけてアルコールを飛ばす。しょうゆを加えて冷ましておく。/li>
- 5(1)のあじを (4)に5分漬ける。
- 6ご飯を飯台にいれ、(3)のすし酢を加えてしゃもじで米をつぶさないように切るように混ぜる。すし酢が全体に混ざったらうちわであおぐ。
- 7Bを(6)のすし飯に加えて混ぜる。皿に盛りつけ、(5)のあじの汁気を軽くきってのせ、小口切りにした青ねぎを散らす。

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