料理人がおうちで食べたい 秋の和食
講師
荻野 聡士 先生(「赤坂 おぎ乃」主人)
2022年10月26日のKCC食文化と料理の講習会 YouTubeライブ配信は「赤坂 おぎ乃」主人 荻野聡士先生をお招きし、「料理人がおうちで食べたい秋の和食」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
荻野先生は京都の老舗料亭「嵐山吉兆」、その後、東京・銀座の「小十」、「奥田」で研鑽をつみ、2020年独立。東京・赤坂に「赤坂 おぎ乃」を開店し、半年後にはミシュラン1つ星を獲得しました。旬の食材をいかし、香りを大切にした料理を提供しています。
普段の食材を使ったおすすめの秋の和食をご紹介。お店の技を家庭料理にいかすコツをならいました。
- 蓮根餅 銀あんかけ
すりおろしたれんこんを丸めて揚げた蓮根餅に、とろりと温かいあんをかけた一品。淡い色の“銀あん”はうすくちしょうゆを使って素材の色をいかします。くず粉を使うとよりなめらかで喉ごしの良いあんに仕上がります。とろみは料理を冷めにくくし、寒くなる季節にはぴったりです。
- 秋刀魚と玉ねぎの酢の物
さんまを使った酢の物です。青魚には玉ねぎのような香味系の野菜が合います。玉ねぎの他、トマトやれんこんなども加え彩りよくしました。さんまは食べる直前に合わせ酢にあえ、フレッシュ感を残します。野菜もたっぷりで和風サラダ感覚でいただけます。
- 吹き寄せご飯
吹き寄せとは、食材を彩りよく合わせた秋の料理のこと。料理名通りきのこや根菜類を合わせた、秋らしい炊き込みご飯です。味だしに油揚げを細かく刻んで加えます。具材は油で焼き色がつくまで炒め、軽く塩をふってから加えると香ばしくおいしさも増します。
ちょっとしたひと手間やコツで、いつもの和食がおいしくなることを学べた講習会でした。
講習会のレシピ
蓮根餅 銀あんかけ
材料:2人分
れんこん | 200g |
---|---|
A; | |
卵の素(あれば) ※黄身1個分に塩0.6gと油30gを合わせたもの |
少々 |
白ごま | 少々 |
くず粉 | 小さじ4 |
マンジョウ 国産米こだわり仕込み料理の清酒 | 少々 |
マンジョウ 米麹こだわり仕込み本みりん | 少々 |
キッコーマン いつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ | 少々 |
くず粉 | 適量 |
揚げ油 | 適量 |
B; | |
だし汁 | 180ml |
キッコーマン いつでも新鮮しぼりたてうすくち生しょうゆ | 大さじ1 |
塩 | 少々 |
くず粉(水25mlで溶く) | 15g |
おろししょうが | 少々 |
つくり方
- 1れんこんは皮をむいて、おろし金などですりおろす。
- 2鍋に「1.」とAを入れて弱火にかけ、もちっとするまで練る。
- 3「2.」が冷めたらふきん等で丸く形をつくり、まわりにくず粉をつけて180度の油で揚げる。
- 4別の鍋にBを入れて温め、水で溶いたくず粉15gを入れてとろみをつける。
- 5器に「3.」のれんこん餅を盛りつけ、上から「4.」の銀あんをかけ、おろししょうがをのせる。
秋刀魚と玉ねぎの酢の物
材料:2人分
さんま(刺身用・三枚におろし骨を抜いたもの) | 1尾 |
---|---|
玉ねぎ | 60g |
れんこん | 70g |
トマト(あればフルーツトマト) | 小3個 |
菊の花 | 適量 |
塩 | 少々 |
A; | |
だし | 400ml |
酢 | 90ml |
キッコーマン いつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ | 40ml |
すだちのしぼり汁 | 1個分 |
あさつき(小口切り) | 3本位 |
つくり方
- 1さんまは塩をふり、30分おく。
- 2玉ねぎは薄切りにして水にさらす。れんこんは薄切りにしてさっと湯通しする。トマトは湯むきし、一口大に切る。菊の花(あれば)は熱湯に通し水にさらす。
- 3Aの材料で合わせ酢をつくる。
- 4水気を取った「2.」の野菜を、「3.」の合わせ酢に30分ほど漬ける。
- 5「1.」のさんまの水分を取り、皮をひき、そぎ切りにして、食べる直前に「4.」と合わせる。
- 6「5.」を器に盛りつけ、あさつきをふる。
吹き寄せご飯
材料:3~4人分
米 | 1と1/2合 |
---|---|
まいたけ | 100g |
しめじ | 100g |
ごぼう | 50g |
にんじん | 50g |
さつまいも | 50g |
ぎんなん | 16個 |
油揚げ | 15g |
油 | 20ml |
塩 | 少々 |
A; | |
だし汁 | 350ml |
キッコーマン いつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ | 大さじ2/3 |
キッコーマン いつでも新鮮しぼりたてうすくち生しょうゆ | 大さじ1 |
塩 | 小さじ1/2 |
ゆずの皮 | 少々 |
つくり方
- 1米は洗ってざるにあげて30分おく。
- 2まいたけは軸は1cm角に切って、かさは手で食べやすい大きさにさく。しめじは石づきを取りばらす。ごぼうは皮をこそぎ取り8mm角に切る。にんじんは皮をむき8mm角に切る。
- 3さつまいもは1cm角に切り、水に軽くさらし水気をきる。ぎんなんは殻を割って実を熱湯でゆで皮をむく。(水煮の場合も熱湯で軽くゆでる)油揚げはざく切りにする。
- 4フライパンに油を入れて強火にかけ、「2.」の野菜を少し炒めてから、塩ひとつまみを加え、野菜に焼き目がつくまで炒める。
- 5ボウルにAを入れて塩が溶けるまで混ぜる。
- 6土鍋など厚手の鍋に、「1.」の米と「5.」を入れ30分浸水し、「3.」と「4.」の炒めた野菜を入れて軽く混ぜ、ふたをして火にかける。強火にして沸騰したら弱火にし、13分ほど加熱する。火を止めて1分ほど蒸らす。
- 7器に「6.」を盛りつけ、みじん切りにしたゆずの皮をふる。
旬の食材をおいしく食べられるレシピを毎日更新!