Joyeux Noël!フランスの食卓を彩るクリスマス料理

講師

脇 雅世 先生(料理研究家、「トワ・スール」主宰)

スモークサーモンのムース
ブーダン・ブラン
鶏のファルシー
当日紹介した料理の集合写真
脇 雅世 先生

2025年12月6日KCC食文化と料理の講習会は、料理研究家、トワ・スール主宰の脇雅世先生をお招きし、「Joyeux Noël!フランスの食卓を彩るクリスマス料理」をテーマに開催しました。

講習会のレポート

脇先生は、1977年に渡仏しフランス料理を学び、10年間24時間耐久カーレース「ル・マン」にレーシングチームの料理長として参加。帰国後、調理師専門学校の国際部のディレクターを務め、その後、料理研究家としてフランス料理とその食文化を紹介しています。2014年にフランス農事功労章を受勲。現在は母親として培ってきた、さまざまなジャンルの家庭料理も紹介し人気です。
今回はフランスのクリスマスシーズンに親しまれている料理を、日本のご家庭でも気軽に楽しめるようにアレンジしたレシピをご紹介いただきました。

  • スモークサーモンのムース

    混ぜるだけで簡単につくれる、アペリティフ(食前酒)にぴったりの一品です。スモークサーモンをムースに仕立てました。サーモンはクリスマスによく使われる食材で、きれいに仕上げるには血合いを取り除くのがポイント。スプーンでクネル状にととのえると、レストランのような雰囲気に。大きめの器に盛って取り分けるスタイルにすれば、パーティーにもおすすめです。

  • ブーダン・ブラン

    豚肉や鶏肉、牛乳などを使った白いソーセージ風の前菜です。ブランは白を意味します。牛乳の代わりに豆乳を使って軽く仕上げました。本来は腸詰めにしますが、ラップで棒状に巻き、沸騰手前の湯でゆっくり加熱します。提供する時は軽く焼き色をつけて温めます。そのままでもおいしくいただけますが、マスタードクリームソースを添えるとさらにワンランクアップします。

  • 鶏のファルシー

    フランスでもクリスマスに鶏肉料理は定番です。鶏1羽をまるごと使い中に詰め物をして焼くことがよくあります。ファルシーとは詰め物をした料理のことです。今回はつくりやすいように、鶏もも肉で具材を巻きロール状にして焼きました。中の具材はお好みで自由に。フランスでも地方や家庭によって異なり、ご飯などを入れることもあります。

    最後にフランスのクリスマスに食べる13のお菓子をご紹介。その中のひとつ、南フランス・プロヴァンス発祥の、ポンム・アルイユ(Pompe à l'lhuile)は、オリーブオイルとオレンジの香りが広がるクリスマスのパン。今回、先生が焼いて持って来てくださいました。

講習会ダイジェスト動画

講習会のレシピ

スモークサーモンのムース

材料:つくりやすい分量​
スモークサーモン 100g​
キッコーマン おいしい無調整豆乳 50ml​
生クリーム(乳脂肪36%) 150ml
白こしょう 少々
少々
ベビーリーフ 適量
レモン(薄切り) 適量
薄切りのパン(トースト) 適量
つくり方
  1. 1スモークサーモンと豆乳をフードプロセッサーにかけて細かくする。​​
  2. 2生クリームを8分立てに泡立て、(1)と合わせる。​
  3. 3塩、白こしょうで味をととのえ、スプーンでクネル状にして器に盛りつける。​
  4. 4ベビーリーフとレモン、薄切りのパンを添える。

ブーダン・ブラン

材料:4本分
豚バラ肉 75g
鶏むね肉(皮なし) 75g
1個(50g)​
4g
白こしょう 0.5g
ナツメグ 少々
A
 にんじん(みじん切り) 5g
 エシャロット(みじん切り) 5g
 ねぎ(みじん切り) 5g
 セロリ(みじん切り) 3g
 パセリの茎 2g
 クローブ、タイム、ローリエ 好みで各少々
キッコーマン おいしい無調整豆乳 100ml
コアントロー 小さじ1/2​
バター(無塩) 小さじ1/2​
サラダ油 小さじ1/2​
つけ合わせ
 じゃがいものソテー 適量
つくり方
  1. 1鍋にバターを溶かし、Aの材料と塩少々(分量外)を加え、しんなりするまで色をつけ​ないように炒める。​
  2. 2 豆乳を加えて15分ほど弱火で煮出したら、火を止めて濾し、コアントローを加える。​​
  3. 3豚バラ肉と鶏むね肉は細かく刻み(ひき肉器にかけてもよい)冷やしておく。​フードプロセッサーに塩とともに入れて回し、さらに細かくする。​
  4. 4卵を加えて回し、白こしょう、ナツメグを加え、(2)を60℃位に温めて少しずつ​加えながら、さらになめらかになるまで回す。
  5. 5(4)を取り出して2等分にし、ラップで棒状に包み、中央で2等分にする。​それをもう一度、それぞれをラップで包み、4本つくる。
  6. 6(5)を80℃の湯で15分ほどゆで、冷ましておく。​
  7. 7フライパンにバター(分量外)とサラダ油を入れて、ラップをはがした(6)を、焼き色がつくように焼く。​​
  8. 8皿に(7)とつけ合わせのじゃがいものソテーを盛りつける。

(参考)マスタードクリームソース

材料:
エシャロット(みじん切り) 大さじ1
バター(無塩) 小さじ1
ブイヨン(チキン) 50ml
生クリーム 少々
マスタード(ディジョン) 大さじ1/2
粒マスタード 大さじ1/2
小さじ1/4
白こしょう 少々
つくり方
  1. 1エシャロットをバターで炒め、ブイヨンを加えてやわらかくなるまで蒸し煮にする。​
  2. 2生クリームとマスタード、粒マスタードを加えて混ぜ合わせ、仕上げに塩、白こしょうで 味をととのえる。

鶏のファルシー

材料:4~5人分
鶏もも肉 2枚(約550g)
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ 小さじ1強
鶏ひき肉 80g
しめじ(7mm幅に切る) 1パック(50g)
玉ねぎ(みじん切り) 1/4個
甘栗 6個​
サラダ油 小さじ2
小さじ1/4
白こしょう 適量​
バター(無塩) 大さじ2
ゆでたブロッコリーやミニトマトなど 適量
つくり方
  1. 1鶏もも肉は余分な脂を取り除き、厚みを均一にするように切り開く。身側にしょうゆをぬり、​白こしょう少々をふってしばらくおく。(均一にするために切り取った肉はたたいて(3)に加え​る)​​
  2. 2フライパンにサラダ油を入れて熱し、しめじと玉ねぎ、塩を加えしんなりするまで中火でよく炒め、​粗熱を取る。​
  3. 3ボウルに(2)、鶏ひき肉、(1)で切り取って余った肉、白こしょう少々を加えてよく混ぜる。​
  4. 4(1)の鶏もも肉を広げ、キッチンペーパーなどで水分をふき取り、皮を下にしてまな板の上に​おく。​
  5. 5鶏もも肉1枚に2等分にした(3)をのせて、甘栗を芯にして巻き、3カ所をつま楊枝でとめるか、たこ糸を巻く。もう1枚も同様につくる。​
  6. 6(5)の表面にバターをぬり、耐熱容器に並べ入れ、230℃に熱したオーブンで10分焼いたら、​200℃にして25分焼く。​
  7. 7 (6)を5分ほど休ませてから、つま楊枝またはたこ糸を取り、切り分ける。​​
  8. 8器に(7)を盛りつけ、ゆでたブロッコリーやミニトマトを添える。​​
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