ヘルシーに進化!シェフが教える中国料理
山口 祐介 先生(ジャヌ東京「虎景軒 HU JING」シェフ)





2024年7月20日KCC食文化と料理の講習会は、ジャヌ東京「虎景軒 HU JING」」シェフの山口祐介先生をお招きし、「ヘルシーに進化!シェフが教える中国料理」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
東京のホテルのダイニングやグループ店の総料理長を経て、2021年中国・浙江省天台山のホテルの中国料理の総料理長に。帰国後、2024年東京・麻布台ヒルズに開業した「ジャヌ東京」の中国料理レストランの料理長に就任しました。中国の伝統を探求しながらヘルシーに進化した料理を提供しています。
今回はヘルシーにアップデートした中国料理をご紹介いただきました。
- ご家庭版“よだれ鶏”
ゆで鶏にピリ辛のたれと特製ラー油をかけた人気の一品です。鶏肉はむね肉を使ってヘルシーに。むね肉をしっとりゆでるには極々弱火でゆっくり火を通し、氷水で冷やして余分に火が通らないようにします。手づくりのラー油は、香り高くワンランク上の味わい。花椒や八角の他、シナモン、クローブ、ベイリーフなど家にある香辛料を加えれば、自分好みのオリジナルのラー油ができます。
- 厚揚げの酢豚仕立て 赤と黒の2種
肉の代わりに厚揚げを使って酢豚風に。動物性の食材を使わないベジタリアン仕様です。中国にも精進料理の伝統があり、肉の代わりに大豆製品を使います。赤のソースはケチャップにジャムで甘味と酸味をプラス。黒のソースは黒酢やしょうゆの他に、中国のしょうゆを使うことで色がより黒く仕上がります。
- 大豆麺のローカーボな豆乳坦々麺
低糖質&高たんぱくな大豆麺と豆乳を使った担々麺。トッピングの肉そぼろの豚ひき肉を植物性の大豆ミートなどに替えればよりヘルシーに。器に直接調味料などを入れてつくるので1人分でも簡単にできます。さまざまな調味料・香辛料と豆乳のスープに、トッピングの肉そぼろのうま味で、見た目シンプルでいながらリッチな味わいの担々麺に仕上がりました。
中国料理をヘルシーにするポイントが家庭の料理にも参考になる講習会でした。
講習会のレシピ
ご家庭版“よだれ鶏”
鶏むね肉 | 2枚(1枚250g) |
---|---|
ねぎ | 適量(捨てる部分などでも良い) |
しょうが | 適量(捨てる部分などでも良い) |
【たれ】 | |
酢 | 20g |
砂糖 | 25g |
黒酢 | 20g |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 50g |
キッコーマン 豆板醤 | 10g |
豆豉(みじん切り) | 5g |
にんにく(おろす) | 5g |
しょうが(おろす) | 5g |
【特製ラー油】 | |
唐辛子粉(中国産) | 大さじ5 |
花椒 | 大さじ2 |
八角 | 1個 |
にんにく(薄切り) | 2かけ |
油 | 300ml |
【薬味】 | |
白ごま(煎る) | 少々 |
青ねぎ(小口切り) | 少々 |
皮付きピーナッツ(油で煎る) | 少々 |
- 1ねぎとしょうが適量を入れたたっぷりの湯に、常温で戻した鶏むね肉を入れて30分、極弱火でゆでる。竹串などで刺して、火が入っていれば氷水に取り冷ます。
- 2Aの材料をすべてボウルに入れてよく混ぜ合わせる。
- 3別のボウルにBの唐辛子、花椒、八角を合わせる。
- 4鍋にBの油とにんにくを入れて火にかけ、にんにくの水分が抜けてきつね色に色づいてきたら、(3)のボウルに少しずつ、よく混ぜながら注いでいき、ラップフィルムをする。
- 5(1)の鶏肉の水分をよくふき取り、一口大に切り皿に盛りつける。(2)と(4)を適量かけ、Cの薬味をあしらう。
厚揚げの酢豚仕立て赤と黒の2種
厚揚げ | 1丁 |
---|---|
れんこん | 100g |
玉ねぎ | 100g |
しし唐辛子 | 6本 |
ねぎ(白い部分) | 1本分 |
【赤の酢豚の材料】 | |
酢 | 80g |
砂糖 | 50g |
水 | 50g |
デルモンテ リコピンリッチ トマトケチャップ | 50g |
あんずジャム | 20g |
キッコーマン ウスターソース | 10g |
【黒の酢豚の材料】 | |
酢 | 50g |
砂糖 | 80g |
黒酢 | 25g |
水 | 80g |
デルモンテ リコピンリッチ トマトケチャップ | 25g |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 10g |
中国のたまりしょうゆ(あれば) | 10g |
はちみつ | 10g |
レモン汁 | 5g |
片栗粉 | 適量 |
水溶き片栗粉 | 適量 |
揚げ油 | 適量 |
- 1厚揚げは一口大に切る。れんこん、玉ねぎは皮をむき一口大に切る。れんこんは水にさらす。しし唐辛子はヘタを取り、竹串などで小さな穴をあける。ねぎは細切りにして水にさらし白髪ねぎをつくる。
- 2AまたはBの好みの甘酢を用意する。どちらもすべての材料をボウルに入れて、砂糖が完全に溶けるまでよく混ぜる。
- 3厚揚げの切った断面に軽く片栗粉をつける。
- 4180℃に熱した油で厚揚げを揚げ、途中でれんこんを加え、徐々に温度を上げる。豆腐の切った断面がカラッと揚がってきたら、玉ねぎも加えてサッと火を通す。
- 5(4)の鍋の油でしし唐辛子の表面がチリチリになる位にサッと揚げる。
- 6中華鍋またはフライパンに油少々を(2)の好みのたれ、水溶き片栗粉を入れ、混ぜながら強火で沸かす。
- 7(6)の鍋に(4)を入れて鍋を大きく振って、具材全体にあんをからめ、仕上げに化粧油大さじ1(分量外)を回し入れてサッと混ぜ合わせる。
- 8(7)を器に盛りつけ、白髪ねぎとしし唐辛子を添える。
大豆麺のローカーボな豆乳担々麺
【A】 | |
---|---|
にんにく(おろす) | 2g |
しょうが(おろす) | 2g |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 25g |
酢 | 5g |
ねりごま(芝麻醤) | 25g |
いりごま(白) | 2g |
花椒油 | 2g |
ラー油 | 5g |
豚ひき肉 | 50g |
油 | 少々 |
ごま油 | 5g |
【B】 | |
にんにく(おろす) | 5g |
しょうが(おろす) | 5g |
甜麺醤 | 10g |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 5g |
キッコーマン 調製豆乳 | 120ml |
水 | 120ml |
キッコーマン 大豆麺 | 1人分 |
ゆでた青菜など | お好みで適量 |
ラー油(あればよだれ鶏のラー油) | 約レンゲ1杯 |
- 1器にAの材料を入れてよく混ぜ合わせる。
- 2肉そぼろをつくる。中華鍋またはフライパンを熱し、油少々を入れて豚ひき肉をぽろぽろになるように炒める。途中でBの材料を加えて香ばしく炒め、最後にごま油を入れて合わせる。
- 3大きな鍋にたっぷりの湯を沸かし、大豆麺をゆでる。
- 4(1)の器にラップフィルムをして電子レンジに入れ温める。
- 5同時進行で小鍋に豆乳と水を合わせて火にかける。沸く直前に火を止め、(4)の温めた器に注ぎ入れ泡立器などでよく混ぜ合わせる。
- 6(5)の中にゆで上がった(3)の大豆麺を入れ、(2)の肉みそ、好みでゆでた青菜などを盛りつける。
- 7仕上げにラー油を回しかける。

旬の食材をおいしく食べられるレシピを毎日更新!