シェフにならう きのこのフレンチお惣菜
山岡 昌治 先生(「レストラン マッシュルーム」オーナーシェフ)
2023年11月27日KCC食文化と料理の講習会は、「レストラン マッシュルーム」オーナーシェフの山岡昌治先生をお招きし、「シェフにならう きのこのフレンチお惣菜」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
山岡先生はフランスで修業し5年後に帰国。1993年に東京・恵比寿に「レストラン マッシュルーム」を開店しました。フランス滞在中にきのこに魅せられ、1年を通してきのこの魅力を引き出した料理を提供しています。料理界屈指の「きのこ博士」として知られています。
今回はご家庭でつくれるきのこを使ったフレンチお惣菜風レシピをご紹介いただきました。
- きのこのマリネ
きのこをドライフルーツと合わせてマリネにした一品。きのこは果物の酸味や甘味と相性が良いです。数種類合わせて使うとそれぞれが持つ香り、うま味の相乗効果でおいしくなります。このマリネに魚介類やハムなどを合わせれば、メインにもなる一皿に。今回は生の果物を添え、はちみつもプラス。フレッシュで見た目も華やかな一品に仕立てました。冷凍保存もできるので、多めにつくっておくと便利です。
- きのこのソテー 半熟添え
きのこのソテーのポイントは、じっくり加熱しておいしそうな焼き色をつけ、水分を飛ばしうま味を凝縮させること。塩は控えめにして、風味づけににんにくとバター加えます。今回はソテーに半熟卵を添え、しょうゆが香る溶かしバターをかけました。半熟卵のとろりとした黄身がソース代わりです。黄身のまろやかなコクとしょうゆとバターの風味が、きのこのおいしさを引き立てます。
- ジャンボマッシュルームのアボカド詰めロースト
大きなマッシュルームに、森のバターと言われるアボカドとバターを合わせたものを詰めて焼きました。チーズをかけて表面はこんがり香ばしく、中はクリーミーな仕上がりに。ジャンボマッシュルームは食べ応えがあるので、これ1個で十分な一皿に。普通のマッシュルームで同様につくれば、ちょっとしたワインのおつまみにも最適です。
きのこを愛するシェフならではの、きのこの魅力いっぱいの講習会でした。
講習会のレシピ
きのこのマリネ
きのこ (しめじ、マッシュルーム、きくらげ、なめこ、しいたけ、花びらたけなど) |
300g |
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ドライフルーツ (レーズン15g、クコの実10g、干しあんず15g、干しいちじく20gなど) |
60g |
マンズワイン・白 | 100ml |
水またはチキンブイヨン | 50~70ml |
レモン汁 | 25ml |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル | 30ml+少々 |
ピンクペッパー(あれば) | 少々 |
チャービル(あれば) | 少々 |
塩 | 適量 |
- 1干しあんず、干しいちじくをレーズンと同じ大きさに切り、全てのドライフルーツを15分程、白ワインに漬けてやわらかくする。
- 2きのこは手で割いて(必要な時は包丁で切る)一口大にする。
- 3鍋にオリーブオイル少々を熱し、(2)のきのこを入れて、軽く塩をし、ふたをして蒸し煮する。
- 4(3)に(1)のドライフルーツを白ワインごと入れ、軽く沸騰させてから水またはチキンブイヨンを加える。再度軽く沸騰させてから火から下ろす。
- 5(4)の粗熱がとれたらレモン汁、オリーブオイルを混ぜ合わせる。その後、常温に冷めたら塩で味をととのえる。
- 6(5)を冷蔵庫でよく冷やす。
- 7器に盛り付け、仕上げにオリーブオイルをかけ、あればピンクペッパーを散らし、チャービルを飾る。
- ※魚介類やハムなどを合わせてもおいしい。生の果実を添えた場合は、仕上げにはちみつをかけても良い。
きのこのソテー
きのこ (エリンギ、まいたけ、しめじ、ひらたけ、しいたけなど) |
600g |
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にんにく (皮をむき、半分に切り、包丁で軽くたたく) |
1片 |
エシャロットまたは玉ねぎ(みじん切り) | 小さじ1 |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル | 適量 |
無塩バター | 20g |
パセリ(みじん切り) | 適量 |
白こしょう | 適量 |
塩 | 適量 |
- 1きのこは手で割いて(必要な時は包丁で切る)食べやすい大きさに切る。
- 2フライパンにオリーブオイルを入れて温め、きのこ、にんにくを入れて上からもオリーブオイルをかけてそのまま弱火で、混ぜずに5分程じっくり焼く。
- 3(2)のきのこに焼き色がついたらひっくり返し、同様に色づくまで焼く。途中でにんにくを取り出す。フライパンから油分がなくなったら、適宜オリーブオイルをきのこにかける。
- 4(3)に充分に焼き色がついたら軽めに塩をふる。バターを加えて強火にし、全体にからめる。
- 5(4)に、にんにくを戻し、エシャロット、パセリ、白こしょうを全体にからめる。
※きのこのソテー 半熟卵添え
きのこのソテー(※) | 400g |
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卵 | 4個 |
無塩バター | 20g |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ | 少々 |
- 1半熟卵をつくる。小さいセルクルにラップフィルムを敷き、卵を割り入れて茶巾状に口を絞ってからたこ糸で縛る。
- 2鍋に湯をやさしく沸騰させ、(1)のラップフィルムで包んだ卵を入れる。
- 3(2)の卵が好みの半熟の加減になるまでゆでる。(3分30秒くらいが目安)取り出してラップフィルムを外し、キッチンペーパーを敷いたバットに取り出す。
- 4小鍋にしょうゆを入れ、香りが立ってきたら、バターを溶かしてソースをつくる。
- 5皿にきのこのソテーを盛りつけ、中央に(3)の半熟卵をのせ、(4)のソースを半熟卵にかける。
ジャンボマッシュルームのアボカド詰めロースト
ジャンボマッシュルーム | 4個(直径7cmくらい) |
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アボカド | 1個(約160g/正味100g) |
無塩バター | 40g |
パン粉 | 小さじ4 |
パセリ(みじん切り) | 小さじ2 |
ごま油 | 小さじ1 |
塩 | 適量 |
こしょう | 適量 |
粉チーズ | 小さじ4 |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル | 適量 |
- 1マッシュルームはスプーンで柄をくり抜き、柄は粗めに刻む。
- 2ボウルにバターを入れペースト状に練る。つぶしたアボカドの実を加えてよく混ぜる。
- 3(2)にパン粉、(1)、ごま油を加えて混ぜ、塩とこしょうで味をととのえる。
- 4天板にオリーブオイルを敷き、マッシュルームの傘の部分を置き、軽く塩とオリーブオイルをふる。
- 5(4)のマッシュルームに4等分した(3)を詰め、上から粉チーズをふって200℃のオーブンで約15分焼く。
- ※大きめの普通のマッシュルームを使っても同様にできる。
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