2019年10月28日
<プロにならう!さば寿司といなり寿司>
林亮平先生(「てのしま」店主)




2019年10月28日のKCC料理講習会は、「てのしま」店主の林亮平先生をお招きし「プロにならう!さば寿司といなり寿司」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
林先生は、京都の料亭で副料理長等をつとめた後、東京・青山に「てのしま」をオープン、人気の和食店の店主としてご活躍です。また、日本料理のすばらしさを伝えるため、国内外のイベントに多数携わり、海外のシェフとも交流を持たれています。
<いなり寿司>と<さば寿司>は、「てのしま」定番の人気の料理。いなり寿司のすし飯に混ぜる具材のポイントは、香りと食感。具材を変えれば、季節のいなり寿司が楽しめます。<さば寿司>は、今、家庭でつくりたい人気のお寿司。プロのポイントを入れながら、家庭でつくれるようご紹介いただきました。その応用の<サーモンの漬け棒寿司>は、にらの風味が斬新な棒寿司です。
講習会のレシピ
いなり寿司
材料:12個分
米 |
2合(360cc) |
---|---|
水 |
330ml |
寿司酢; | |
酢 |
60ml |
砂糖 |
24g |
塩 |
9g |
油揚げ |
6枚 |
A; | |
水 |
1000ml |
マンジョウ 料理の清酒 |
50ml |
キッコーマン 特選丸大豆しょうゆ |
40ml |
砂糖 |
55g |
ごぼう |
1/2本 |
金時にんじん |
1/2本 |
キッコーマン 特選丸大豆しょうゆ |
ごぼう重量の1/20 |
塩 |
にんじん重量の0.5% |
B; | |
おの実 |
4g |
白ごま |
2g |
柚子(皮をおろす) |
1/3個分 |
つくり方
①寿司酢の材料は、よく混ぜ合わせる。
②米は洗米して30分おき、分量の水で炊く。炊けたら、ご飯をボウルに移し、寿司酢を回しかけ、全体に粘りが出ないよう切るようにさっくり混ぜ合わせる。
③油揚げは半分に切る。鍋に湯を沸かし、油揚げを入れてしっかり油抜きをし、ザルに上げて水気をきり、鍋に油揚げを戻す。水気が少々残っていてもよい。
④鍋の中の油揚げを平らにならし、Aを加えて、落しぶたをして汁気がひたひたになるまで煮て、そのまま冷ます。冷めてきたら、油揚げの形をととのえ容器に移し、煮汁を加えて落としラップフィルムをして、煮汁をまわす。
⑤ごぼうは、笹がきにして水につけ、その水でやわらかくなるまで煮てから、しょうゆ(ごぼう重量の1/20)を加え、煮汁がなくなるまで煮る。
⑥金時にんじんは、4mmのあられ切りにし、電子レンジ(600W)で3分加熱後、塩(にんじん重量の0.5%)をふる。
⑦②の酢飯が冷めたら、⑤と⑥とBを加え、混ぜ合わせる。
⑧④の油揚げの汁気をきり、⑦のご飯を詰め、三角に形をととのえる。
さば寿司
材料:
さば |
片身(1尾600~700g程度のさば) |
---|---|
塩 |
適量 |
酢 |
適量 |
油 |
少々 |
ご飯(熱いもの) |
280g(米 約1合分) |
寿司酢; | |
塩 (割合1) |
4g |
砂糖(4) |
16g |
酢 (6) |
24ml |
甘酢しょうが(刻む) |
40g |
白ごま |
2g |
小かぶ甘酢漬; | |
小かぶ |
2個 |
A; | |
塩 |
小かぶ重量の2%量 |
酢 |
水気をしぼった小かぶ重量の1割量 |
砂糖 |
上記 酢の1/2量 |
昆布(小さく切る) |
1片(3cm×3cm角) |
柚子(皮のすりおろし) |
適量 |
つくり方
①さばは、腹骨と背骨のつながっているV字部分を逆さ包丁で切り離し、中骨を抜く。塩適量をさばにまんべんなくまぶして、1~1時間半おく。(冷蔵庫で半日おく。)
②①のさばをポリ袋に入れ、酢をひたひたになる位加えて、25~35分おく。
③樹脂加工のフライパンに油をひき、②のさばの皮目を強火でこんがり焼く。カマの部分を切り離し、裏返して腹骨を取り除く。(途中まで庖丁を使い、後は手で腹骨を引き離せばよい)腹の一番外側の部分と肛門の部分を切り取る。
④熱いご飯に、寿司酢を回しかけ、全体に粘りが出ないよう切るようにさっくり混ぜ合わせる。
⑤④に刻んだ甘酢しょうがと、白ごまを混ぜ合わせ、寿司飯がなじんだら、③のさばの長さにだいたい合わせて、棒状にならす。
⑥小かぶは薄切りにし、Aの塩の分量をふり、水気をしぼる。Aの砂糖と酢を混ぜ合わせて小かぶを入れ、昆布も加えて、約30分おく。
⑦40cm四方にラップフィルムを広げ、手前10cm程空けたところに、⑤小かぶの甘酢漬けを、さばの長さにあわせて広げる。
⑧⑥の小かぶの上に③のさばをのせ、その上に④の棒状の寿司飯をのせる。
⑨⑦のラップフィルムを引っ張って、締めながら巻く。最後まで巻いたら、両端をキャンディ状にしてしっかり締め、2~3時間なじませる。
⑩⑧のラップフィルムを少しだけ開いて、寿司を食べやすい大きさに切り、残りの小かぶの甘酢漬けを添えて、ふり柚子をする。
サーモンの漬け棒寿司
材料:小袖20cm長さ2本分
サーモン(生食・刺身用さく) |
200g |
---|---|
油 |
少々 |
キッコーマン特選丸大豆しょうゆ |
100ml |
米酢 |
50ml |
にら |
1/4わ |
ご飯(熱いもの) |
280g(米 約1合分) |
寿司酢: | |
塩 (割合1) |
4g |
砂糖(4) |
16g |
酢 (6) |
24ml |
溶きがらし |
少々 |
粗びき黒こしょう |
少々 |
つくり方
①にらは小口切りにし、しょうゆと米酢とともにチャック付きの密閉袋に入れる。
②サーモンは、樹脂加工のフライパンに油をひき、強火で全面焼き目をつける。①の密閉袋に入れて漬ける。約1日おき、薄くそぎ切りにする。
③熱いご飯に、寿司酢を回しかけ、全体に粘りが出ないよう切るようにさっくり混ぜ合わせ、寿司飯をつくる。
④③の寿司飯がなじんだら、半量ずつ20cm程の棒状に2本まとめる。
⑤ラップフィルムに、②のサーモンを並べ④の寿司飯をおく。
⑥ラップフィルムを引っ張って、締めながら巻く。最後まで巻いたら、両端をキャンディ状にしてしっかり締め、2~3時間なじませる。
⑦⑥のラップフィルムを少しだけ開いて、寿司を食べやすい大きさに切る。
⑧器に盛りつけ、溶きがらしと黒こしょうを添える。