2018年10月10日
<タニア先生のドイツ流シンプルな食卓>
門倉多仁亜先生(料理研究家)





2018年10月10日のKCC料理講習会は、料理研究家の門倉多仁亜先生をお招きし「タニア先生のドイツ流シンプルな食卓」をテーマに開催しました。
講習会のレポート
門倉多仁亜先生は、日本人の父とドイツ人の母の間に生まれ、日本、ドイツ、アメリカで育ちました。また、ロンドンで料理を勉強され、帰国後は、書籍、雑誌、料理教室等で料理をご紹介し、ドイツの家庭料理をはじめ、海外で培ったセンスが光る料理が人気です。食だけでなく、東京でのドイツ流シンプルな暮らし方と、ご主人の実家、鹿児島での自然とともにあるライフスタイルは憧れの的です。
今回は、門倉先生にドイツの食のお話と家庭料理をご紹介いただきました。シンプルながらも、豊かに生活を楽しむのがドイツ流。料理も同様です。じゃがいもはさまざまな形で、よくドイツの食卓にのぼります。ここではドイツならではのポテトサラダ2品、チーズに見立てたじゃがいもでつくったディップ、そして、先生が幼い頃ドイツで、おばあちゃんにつくってもらった思い出のスープを、日本風にアレンジしてご紹介いただきました。
講習会のレシピ
あたたかいポテトサラダ ~Warmer Kartoffelsalat
材料:4~6人分
じゃがいも(メークイン) |
400g |
---|---|
ブイヨン(スープ) |
300ml |
ローリエ |
1枚 |
赤唐辛子 |
1本 |
にんにく(みじん切り) |
1/2かけ |
砂糖 |
少々 |
塩 |
少々 |
こしょう |
少々 |
好みのハーブ(みじん切り) (パセリ、青ねぎ、チャービル、ディル、バジルなど) |
20~30g |
A: | |
酢 |
大さじ2 |
粒マスタード |
小さじ1~2 |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル |
大さじ2~3 |
玉ねぎ(みじん切り) |
1/2個 |
ピクルス(みじん切り) |
大1~2本 |
つくり方
①じゃがいもは皮をむき、1~2cm厚さの輪切りにする。
②鍋にブイヨンスープ、ローリエ、赤唐辛子を入れ、①のじゃがいもを入れ、やわらかくなるまで、10~15分ゆでる。ざるの下にボウルをおき、じゃがいもをざるにあけ、じゃがいもをゆでたブイヨンスープを取っておく。
③②のブイヨンスープ150mlを鍋に入れて沸騰させる。にんにく、②のじゃがいも大さじ2くらいの分量を入れ、ブレンダーでピューレにする。とろんとした液体になったらAを混ぜ、砂糖、塩とこしょうで味を調える。
④③に、②のじゃがいもを入れて和える。じゃがいもはあまりくずさない。仕上げにハーブを混ぜる。
にしんのポテトサラダ ~Kartoffelsalat mit Hering
材料:4人分
じゃがいも(メークイン・中) |
3個 |
---|---|
にしん(酢漬け・食べやすく切る) |
80g |
玉ねぎ(粗みじん切り) |
1/4個 |
きゅうりピクルス(中・粗みじん切り) |
2本 |
りんご(小さめのサイコロ状) |
1/4個 |
ディル(枝は除き、葉のみ) |
2本 |
A: | |
デルモンテ エキストラバージンオリーブオイル |
大さじ2~3 |
レモン汁 |
小さじ2 |
粒マスタード |
小さじ1 |
はちみつ |
小さじ1 |
プレーンヨーグルト(水切り) |
大さじ1~2 |
塩、こしょう |
各少々 |
つくり方
①じゃがいもは皮をむき、半分に切り、竹串が通るくらいまで塩ゆでにして、ざるに上げる。
②ボウルにAを入れて、泡だて器でよく混ぜ、ドレッシングをつくる。味をみて、塩、こしょう、レモン汁(分量外)で味を調える。
③②に、にしん、玉ねぎ、ピクルス、りんごを入れて味をなじませる。
④①のじゃがいもを薄切りにし、刻んだディルとともに③に入れて和え、器に盛りつける。
じゃがいもチーズ(マッシュポテトのディップ) ~Kartoffelkaas
材料:4人分
じゃがいも(男爵) |
2個 |
---|---|
サワークリーム |
大さじ3 |
玉ねぎ(みじん切り) |
大さじ4 |
あさつき(小口切り) |
少々 |
塩 |
適量 |
こしょう |
適量 |
パン(ライ麦パン・薄切り) |
適量 |
バター |
適量 |
つくり方
①じゃがいもは皮をむき、適当な大きさに切り、塩を加えた湯で、竹串がスッと通るまでゆでる。
②①の湯をきって、ボウルにじゃがいもを入れ、サワークリームと塩、こしょう各少々を加えて、マッシャーでつぶしながら混ぜる。最後に玉ねぎを加えて混ぜる。
③ライ麦パンにバターをぬり、②をのせて広げ、あさつきをのせる。
ドイツ風具だくさんスープ ~Eintopf
材料:4~6人分
にんじん(小) |
1本 |
---|---|
玉ねぎ |
1個 |
セロリ |
1本 |
しいたけ |
4枚 |
大根 |
80g |
そばの実 |
40g |
ソーセージ |
適量 |
デルモンテ オリーブオイル |
少々 |
だし汁(かつお、こんぶ) |
800ml |
ローリエ |
1枚 |
タイム(生) |
2~3枝 |
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて うすくち生しょうゆ |
少々 |
塩、こしょう |
各少々 |
パセリ(みじん切り) |
少々 |
つけ合わせ |
バターをたっぷりぬったライ麦パン |
つくり方
①玉ねぎ、にんじん、セロリの茎は7~8mm角に切る。セロリの葉は残しておく。しいたけと大根は1cm角に切る。
②鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎ、にんじん、セロリを入れて弱火でよく炒める。しいたけと大根も入れて炒める。よく炒めることで野菜のうま味が引き出される。
③全体にしんなりしたらだし汁を注ぎ、そばの実、ローリエ、タイム、セロリの葉(ハーブのように使う)を入れて沸騰したら、弱火にし、野菜とそばの実がやわらかくなるまで煮る。
④ローリエ、タイム、セロリの葉を取り出し、仕上げにソーセージを加え、うすくちしょうゆ、塩、こしょうで味を調える。
⑤④を器に盛りつけ、パセリをちらし、ライ麦パンを添える。