和食の魅力を知る “秋の行事と和食”
小西 雄大 先生(「萬亀楼」十一代目)






2026年9月9日KCC食文化と料理の講習会は、「萬亀楼」十一代目の小西 雄大 先生をお招きし、
「和食の魅力を知る “秋の行事と和食”」をテーマに開催しました。
今回は【和食の魅力を知る】と題して、次世代の日本料理人の方々をお迎えし、さまざまな料理をご紹介するシリーズの第二弾です。
*第一弾の「菊乃井」四代目、村田 知晴 先生講習会の様子はこちら
講習会のレポート
小西先生は、京都で300年続く老舗料理店「萬亀楼」の十一代目若主人。「萬亀楼」は、朝廷や宮中の節会で供された有職料理(ゆうそくりょうり)や、生間流式包丁(いかまりゅうしきぼうちょう)の伝統を今に伝えています。小西先生は、その伝統を受け継ぎながら、現代の食材や感性も取り入れ、新たな日本料理の魅力を発信しています。
テーマは「和食の魅力を知る 秋の行事と和食」。私たちの暮らしには、季節の行事と旬の食材を結びつけた料理が数多くあります。今回は秋の行事にちなんだ和食を取り上げ、その料理に込められた意味とともに、ご家庭でも役立つプロの調理のコツを教えていただきました。
- 小かぶの菊花あんかけ
9月9日の「重陽の節供(ちょうようのせっく)」にちなんだ一品です。「菊の節供」とも呼ばれ、菊を飾ったり菊酒を楽しんだりしながら、健康長寿を願う行事として親しまれてきました。
旬を迎える小かぶに、黄色い菊の花を散らしたあんをかけて仕上げます。だしは使わず、油でコクを加えることで、かぶ本来の甘みとうま味を引き立てました。シンプルな料理ながら、菊の花を添えるだけで季節感が生まれるのも和食ならではの魅力です。 - 里芋と鶏肉の炊き合わせ
旧暦8月15日の「中秋の名月」にちなんだ料理です。(2026年は9月25日)中秋の名月は「芋名月」とも呼ばれ、秋の収穫に感謝して里芋や月見団子、すすきを供え、月を愛でる行事です。
今回は里芋を使った炊き合わせをご紹介しました。炊き合わせとは、食材ごとに別々に煮て盛り合わせる煮物のこと。それぞれの素材に合った調理ができ、持ち味を生かせるのが特徴です。
里芋はうすくちしょうゆで白くほっくりと、鶏肉は薄く片栗粉をまとわせてから煮て、やわらかな口当たりに仕上げ、こいくちしょうゆでコクを加えました。菊菜はだしとうすくちしょうゆでさっと煮て、彩りよく添えます。見た目にも美しく、上品な味わいの一品となりました。 - 秋鮭ときのこの炊き込みご飯
11月23日の「新嘗祭(にいなめさい)」にちなんで、炊き込みご飯をご紹介しました。新嘗祭は、その年に収穫された新米や農作物を神様に供え、恵みに感謝するとともに、豊かな実りが続くことを祈る行事です。天皇が新穀を供え、自ら食する重要な祭事としても知られています。
今回はお米にちなみ、旬の秋鮭ときのこを組み合わせた炊き込みご飯をつくりました。調味料を加えた水で炊く場合は米が水分を吸収しにくくなるため、あらかじめしっかり浸水させておくことが大切です。
炊き込みご飯は、旬の食材を加えて炊くだけで季節を感じられる和食の定番。旬の食材を炊き込んだご飯は、気軽に家庭の食卓で季節を表現できる、和食の魅力ある一品です。
講習会ダイジェスト動画
講習会のレシピ
小かぶの菊花あんかけ ~重陽の節供
| 小かぶ | 1個(皮をむいて100gくらいのもの) |
|---|---|
| 小かぶの葉 | 1束分 |
| 菊花(黄) | 1輪分(約3g) |
| ラディッシュ(薄切り) | 1/2個 |
| 合わせ調味料・A | |
| 水 | 200ml |
| マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 大さじ1 |
| マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん | 大さじ1 |
| キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたてうすくち生しょうゆ | 小さじ4 |
| 砂糖 | 小さじ1強(5g) |
| 油 | 小さじ1 |
| 水溶き片栗粉(片栗粉1:水2) | 大さじ1 |
- 1小かぶは皮をむいて6等分にする。かぶの葉は3cm長さに切る。菊花はほぐして花びらをばらばらにする。
- 2小かぶの葉と菊花はそれぞれ沸いた湯でさっと湯がき、冷水に取って冷まし、水けをきる。
- 3Aの調味料は合わせておく。
- 4鍋に油を入れて火にかけ、(1)の小かぶを入れて軽く炒め、かぶに油がなじんだら(3)の合わせ調味料を加え、中火から弱火でふつふつする程度の火加減で約7分煮る。
- 5器に(4)のかぶと(2)のかぶの葉を盛りつける。
- 6(4)の残った煮汁を温め、(2)の菊花を入れて水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、(5)の上からかける。
- 7仕上げにラディッシュを添える。
里芋と鶏肉の炊き合わせ ~中秋の名月
| 里芋 | 6個 |
|---|---|
| 鶏もも肉 | 150g |
| 菊菜(または春菊) | 1束(約75g) |
| 黄ゆず(細いせん切り) | 適量 |
| 片栗粉 | 適量 |
| 調味料A(里芋用) | |
| だし※ | 350ml |
| キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたてうすくち生しょうゆ | 小さじ4 |
| 砂糖 | 20g |
| マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 大さじ2 |
| マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん | 大さじ1 |
| 調味料B(鶏肉用) | |
| 水 | 100ml |
| マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 100ml |
| マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん | 50ml |
| キッコーマン 特選丸大豆しょうゆ | 大さじ1と1/2 |
| 砂糖 | 大さじ2 |
| 調味料C(菊菜用) | |
| だし※ | 200ml |
| キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたてうすくち生しょうゆ | 小さじ1 |
| ※だし | |
| 水 | 1リットル |
| かつおぶし | 30g |
| 昆布 | 15g |
- 1里芋は皮をむき、米のとぎ汁で中火で約10分竹串が簡単に通る位までゆで、流水で洗って水けをきる。
- 2鍋にAの調味料を入れ、(1)の里芋を入れて弱火で約10分煮て火からおろし、そのまま常温でゆっくり冷ます。
- 3鶏肉はひと口大に切り、片栗粉をうすくまぶす。
- 4鍋にBの調味料を入れて火にかけ、沸いたら(3)の鶏肉を入れて約3~4分煮る。
- 5菊菜は軸から葉の部分を外し、洗って5cm長さに切り、水けをきる。
- 6鍋にCの調味料を入れて火にかけ、沸いたら(5)の菊菜を入れてさっと火を入れる。
- 7器に(2)の里芋、(4)の鶏肉、(6)の菊菜を盛り合わせ、細切りにした針ゆずを添える。
- ※だしの取り方:水に昆布を入れて一晩おく。昆布を取り出し、鍋に入れて火にかけ、沸いてきたらかつおぶしを加え、もう一度沸いたら10秒くらいおき、キッチンペーパーなどでこす。
秋鮭ときのこの炊き込みご飯 ~新嘗祭
| 米 | 1合(180cc) |
|---|---|
| 塩鮭(甘口) | 1切れ |
| しめじ | 25g(1/4パック) |
| まいたけ | 30g(1/4パック) |
| にんじん | 15g |
| 三つ葉(刻む) | 少々 |
| A | |
| だし※ | 200ml |
| キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたてうすくち生しょうゆ | 小さじ1 |
| キッコーマン 特選丸大豆しょうゆ | 小さじ1 |
| マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒 | 大さじ1 |
| マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん | 大さじ1 |
- 1米はといで30分間浸水させ、ざるに上げて水けをきる。
- 2しめじは小房に分け、まいたけは適当な大きさに裂き、にんじんは太目の細切りにする。
- 3Aの調味料を混ぜ合わせる。
- 4炊飯器に(1)の米を入れ、(2)の具材をのせて、(3)の調味料を加えて炊飯する。
- 5炊飯中に甘塩鮭を焼いて、骨や皮を除き粗くほぐす。
- 6(4)が炊き上がったら、(5)の鮭も加えて混ぜ合わせる。
- 7器に盛りつけ、仕上げに三つ葉を散らす。

旬の食材をおいしく食べられるレシピを毎日更新!








