Uber Japanに聞く、飲食店がUber Eatsを上手に活用するポイント

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、飲食店を取り巻く環境が変化しています。その変化の一つが宅配の市場拡大です。宅配市場の現状とこれからの飲食店のあり方について、宅配最大手のUber Eats営業部門 日本代表 執行役員和田 千弘(ワダ ユキヒロ)氏にうかがいました。

Uber Eats営業部門 日本代表 執行役員和田 千弘(ワダ ユキヒロ)氏

Uber Eats営業部門 日本代表 執行役員
和田 千弘(ワダ ユキヒロ)氏

■日本国内で急速に拡大するUber Eats

−Uber Eatsのこれまでの軌跡と、日本での状況について教えてください。

和田:Uber Eatsは、2015年12月にカナダでスタートし、現在は世界45カ国でサービスを展開しています。日本では2016年9月に東京でサービスを開始し、2020年6月現在は19都道府県でご利用いただけます。サービス提供エリアは積極的に拡大しております。国内で加盟するレストランパートナーは5月末現在で2万5千店舗になっており、デリバリー・テイクアウト市場の成長にあわせてUber Eatsも急速に普及しています。最近は、従来はデリバリーに参入しなかった、いわゆる「高級店」と呼ばれる飲食店も加盟し始めています。

■Uber Eatsを始める上で押さえておきたい3つのポイント

−レストランパートナーとしてUber Eatsを始める上で考慮しておきたいポイントは?

和田:加盟したレストランパートナーには、Uber Eatsで成功するために次の3つのポイントをお伝えしています。

  • インベントリー(提供メニュー数)
  • プロモーション
  • コンテンツ

「インベントリー」は、提供するメニューの品数のことで、最低でも15品以上用意することをおすすめしています。これまでのデータの統計から、15品以上あるほうが売上が増えるからです。15品というと多く感じるかもしれませんが、メイン、サイドメニュー、ドリンク、デザートなど、各種の商品をすべて合計した数となります。

用意したメニューの品切れにもご注意いただければと思います。品切ればかりのお店は、次から選ばれなくなってしまうからです。メニューの種類を多く、かつ注文時間中は在庫を維持できるようなメニュー構成にしていただけるようお願いしています。

「プロモーション」は、いわゆる「お値打ち感」を少しでも出すために、様々なプロモーション手法を組み合わせることをおすすめしています。Uber Eatsには現在、加盟店で設定できる3種類のプロモーション機能があります。

具体的には「XXX円以上なら○○円OFF」「1つ買うともう1つ無料」「〇〇メニューはXX%引き」です。こうしたプロモーション機能を、その時期に売り込みたいメニューに適したものを検討して頂き、タイミング良く活用してお値打ち感を出しながら、売上を向上していただければと思います。

「コンテンツ」は、Uber Eatsのアプリ内に掲載するクリエイティブコンテンツを充実させることです。レストランパートナーには、契約時にタブレット端末をお渡ししています。このタブレット端末には、レストランパートナー専用アプリが入っていて、注文の管理やメニューなどのコンテンツ設定ができます。

コンテンツ設定では、店舗のトップに見栄えのよいイメージ写真を配置し、個別メニュー写真、メニュー説明などを工夫して充実させて、幅広いご注文者様に少しでも分かりやすくし、興味を引くようにすることが、注文を獲得する上で効果的です。

■限定メニュー、追加メニューを用意しよう

−ご注文者様からはどのようなメニューが支持されますか?

和田:レストランパートナーの皆様には「Uber Eats 限定メニュー」を開発することをおすすめしています。オーダー傾向を見ていても、限定メニューが人気です。限定メニュー、おすすめメニューは、メニューの上部に表示されるように設定してください。

なお、サイドメニューのサラダ、アペタイザー、ドリンクなどは、それぞれのカテゴリで設定しますが、Uber Eatsのアプリ内ではメインメニューの下に表示されるため、ご注文者様から見落とされてしまうことがあります。ですから、メインメニューを注文したときにも、「追加メニュー」としてサラダ、アペタイザー、ドリンクを提示するように設定することで、追加注文をうながせます。注文数が増えれば、一人あたりの購入価格が上がるので、こうした設定もおすすめしています。

■注文からの準備時間を短縮するためのオペレーションを考えよう

−レストランパートナーとして工夫できるポイントは?

和田:Uber Eatsでは、注文してから配達完了までの時間を「配達時間」として、アプリ内でご注文者様に通知しています。これは、注文を受けてからの準備時間と実際の配達時間から予測して算出しています。

配達時間はそれほど大きな誤差は出ないので、注文が入ってから配達パートナーに渡すまでの準備時間をいかに短縮するかが、ご注文者様に早くお届けするカギになります。このため、スピーディーに準備できるようなキッチンと受け渡しオペレーションをデザインいただけるようお願いしています。注文から配達パートナーへ渡すまでの準備時間を10分以内で完了するようなスムーズなオペレーションを構築することで、注文数を伸ばしているレストランパートナーは多いのです。

−料理の梱包材などで、店舗として意識することはありますか?

和田:梱包材は、各レストランパートナー様においてお選びいただくことになっています。ただ、梱包材の選定や調達でお困りの場合は、Uber Eatsのパートナー企業を紹介できますので、ご相談ください。

−お客様から高評価をしていただくために、どのようなことを意識すると良いでしょうか?

和田:デリバリー・テイクアウトならではの工夫をしているレストランパートナーもいらっしゃいます。たとえば、お礼のメッセージカードを添える、おいしい温め方の手順のメモを添えるなど、プラスアルファのホスピタリティを感じさせる取り組みです。

■成功しているレストランパートナーの事例

−成功しているレストランパートナーの事例は?

和田:小規模ながらもいくつかの店舗ブランドを持っているレストランパートナー様の中には、デリバリーに特化したブランドを運営されているところもあります。こうしたレストランパートナー様は例えば、固定費を下げるために、住宅街のマンションの一室など賃料が安い場所で、デリバリーに特化した店舗を構えるなどの工夫をされています。

また、メニューは注文から5−10分以内に準備できるもののみにして、1分でも予定時間を超えることがないようにスタッフのトレーニングにも重点を置かれています。デリバリーに特化することで、コスト効率がよい事業形態を目指していらっしゃいます。

西麻布のあるイタリアンシーフードレストランでは、緊急事態宣言の中で、通常のレストラン営業を閉めざるを得ない中、家で少しでもおいしいものを食べたいという需要に合わせ、少し価格が高くても、家では作れないような特徴のある素材で手の込んだメニューを用意し、デリバリーで売上を伸ばしました。。特にお酒のつまみになるようなアペタイザー類を強化して、バラエティ豊かにすることで、「宅飲み」需要をうまく取り込むことができた例です。1品の価格は約2000円、1回の注文金額が平均5000円くらいになっており、「お家の中の贅沢」という新しい文化が生まれたと思います。

−今後のUber Eatsの展開はどのようにお考えでしょうか?

和田:レストランパートナーのデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援に力を入れていきます。具体的には、お持ち帰り商品もアプリで注文できるようにしたり、決済プラットフォーム、POSレジを提供する企業との提携し、レストランパートナー様に紹介したりなどの取り組みを強化します。

他にも、料理以外の宅配にも拡大したり、地方では自転車による配達だけではなく、地元企業と提携してタクシーによる配達を行ったりしています。これからも、より皆様の生活に寄り添ったサービスとして進化する予定です。

−飲食店の業態も変化の時期にきていると思いますが、どのような方向に変化するのが望ましいでしょうか?

和田:今後は、飲食店ではテイクアウト、デリバリーの売上が増えると予想します。どんなメニューが人気なのか、どんな見せ方がよいのかなど、私たちがお伝えできることも多いと思いますので、ぜひご相談ください。

また、今後は店内での飲食のあり様が変わっていくと思います。例えば、QRコードでお客様のスマホにメニューを表示して注文、支払いはスマホ決済というように、よりデジタル化した体験へのニーズが高まると考えています。料理を待つ間にも、QRコードで広告を見るとお客様がポイントをもらえるなど、新しい形のプロモーションも増えていくでしょう。こうした店舗での体験を含めたビジネス全体のデジタル化について、お役に立てればと考えています。

−飲食店の方々へのメッセージをどうぞ。

和田:レストランパートナーの皆様は、Uber Eatsが成長していくための大切なパートナーです。日本の社会をより良くするために、業界や市場がどう変化するべきかを一緒に考えていければと思っています。新しい飲食業界の形を一緒に作っていきましょう。

■まとめ:環境にあわせて進化しよう

新型コロナウイルスの影響で、飲食店は大きな転換を求められています。宅配やテイクアウトの拡大など今できることに加えて、デジタルを加えた新しい飲食店の形に挑戦できそうです。

■デリバリー・テイクアウトレシピをご紹介

10分〜15分で、かんたんに美味しく調理ができるデリバリーやテイクアウトにピッタリのレシピをご紹介いたします。ぜひメニュー開発のご参考にしてください。

トリュフ薫るステーキご飯

キッコーマン ステーキしょうゆ 贅沢香る トリュフ風味」を使ってご飯を炊けば、トリュフの薫りがご飯の香りと共にふわっと広がります。

ザンギ風から揚げ

キッコーマン 基本のから揚げだれ」なら、10分で下味がしっかりと入ります。

エスニックサラダ~マンゴードレッシング~

“アルフォンソマンゴー”と国産りんごをすりおろした「デルモンテ おろしりんごマンゴーブレンド」でエスニックにサラダをアレンジ

スモーク香るおつまみポテサラ

お酒に合う燻製メニューを「キッコーマン ステーキしょうゆ 贅沢香る 燻製仕立て」を使用して手早く用意できます。

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