ラクでおいしい朝食づくりポイント
「早寝、早起き、朝ごはん」
わかっていても、なかなか実行できないという方も多いのでは?
キッコーマン総合病院臨床栄養科長が、朝食のはたらきや栄養バランスのよい朝食のポイントをご紹介します。
毎日のことなので、朝食は「気楽に」「手軽に」したいもの。気張らず、上手に手間を省くコツをご紹介します。
まずは朝食の習慣をつける
今まで朝食をとらないという方は、まずどんな形でもよいので、朝食の習慣をつけてください。
日ごろ病院で患者さんの栄養相談をしていても、「長年の習慣なので朝食を食べられない」ということを耳にします。入院患者さんの中にもそのような方がいらっしゃいますが、病院で毎日朝食を出されるうちに、完食できないまでも、何かしら口にされるようになります。
はじめはひと口でも、栄養バランスに多少偏りがあっても、とにかく身体に何かを入れることに慣らしていくことが必要です。
おすすめは「ごはん料理」
朝食を食べる習慣のない方には、おにぎりや雑炊など、味つきで具も入ったごはん料理がおすすめです。
特にお子さんには「おにぎり」がおすすめ。鮭やたらこ、ツナ、ウインナーなどお好みの具を入れて、食べやすいよう小さく握ってあげれば、食も進みます。
野菜料理のかわりに飲料でも
「やっぱり朝は食欲がわかない」「おかずを何品も用意するのはたいへん」。そんな方には野菜が入った飲料もおすすめです。
最近はお子さんでも飲みやすい果汁入りのものや様々な種類の野菜から作られたものもあります。食欲がなくても、時間がなくても、ゴクっと飲むだけなので、手軽です。
朝食は簡単で十分、上手に手を抜く
「立派な一汁三菜の朝食を作ろう」なんて思わなくても大丈夫です。「ごはん+納豆+具だくさんの汁」「ごはん+目玉焼き+具だくさんの汁」という形で十分。毎日、ワンパターンでもよいので、朝食を準備して食べる、それを続けることが重要です。
前夜に準備する
朝は何かと忙しいもの。その場ですべて作ろうと思う必要はありません。
前夜にある程度準備しておけば、朝はラクラク、負担を感じることも軽減されます。たとえば前夜にみそ汁を作っておき、朝はみそ汁を温め、目玉焼きをつくるだけ…といったように。みそ汁に卵をおとして温めれば、主菜も兼ねることになり、さらに簡単です。
常備菜・保存食を活用する
休日など時間がある時に、常備菜・保存食を用意しておくと、朝の手間が省けます。
定番のきんぴらごぼう、ひじき煮、肉や魚のそぼろ、野菜の浅漬けなど夕食の副菜も兼ねて用意しておくと便利です。
市販の便利食材を活用する
朝食用の食材を買い揃えるのも、実は一苦労。
そこでおすすめなのが、市販の便利食材、つまり缶詰や冷凍のカット野菜、乾物・ドライ食材などです。
買い置きができて、下ごしらえの手間を省けます。
たとえば
- 冷凍のカット野菜やドライわかめを加えて、いつものみそ汁を具だくさんに
- 魚や肉の缶詰やびん詰を加えてたまご料理をボリュームアップ
など、工夫次第でいろいろな料理に利用できます。
「朝食をとる」ことを、難しく考えないでください。
料理する時間のある人、とにかく手軽に済ませたい人、たくさん食べたい人、食欲のわかない人…ご自身にあった朝食スタイルを見つけて、継続するようにしてください。