かきフライ
最初から最後まで
やさしく扱うことが大事です
海水に住む魚介類は浸透圧の理由で真水を嫌います。洗う時にも塩水（1.5～2％）で洗いましょう。これが鮮度、味、食感を保つ秘訣です。
かきは、ひだの内側に汚れや砂が潜んでいるため、ていねいに洗います。洗った後は余分な水分をひだの中までやさしくしっかり拭き取りましょう。
衣をつける時は、小麦粉、バッター液、パン粉の順につけますが、かきはやわらかくて形を保ちづらいので、ここでもやさしく扱います。魚介類に火の通し過ぎは禁物です。油を適温に保ち、短時間で揚げることでおいしく仕上がります。
- ●塩水でていねいに洗う
- ●水分をしっかり拭き取る
- ●短時間で揚げる
この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。
材料・2人分
かき（むき身／加熱用）…250g
塩…小さじ1
小麦粉…大さじ4
パン粉…2～3カップ（80～100g）
サラダ菜…適宜
揚げ油…適宜
キッコーマン デリシャスソース（中濃またはウスター）…適宜
〈A〉
溶き卵…2個分
小麦粉…大さじ3
塩・こしょう…各少々
つくり方
1. かきを塩水で洗う
ボウルに水2カップ、塩小さじ１を入れて混ぜ、塩が溶けたら、かきを加える。かきを握らず泳がせるようにし、ひだの中まで洗う。ざるにあげて水気を切る。
泳がせながら洗いましょう
かきはデリケートなので、できるだけ直接触らずボウルの水の中でやさしく泳がせるようにして、20～30秒ほどかけて洗います。塩水に灰色の浮遊物が出てきたら汚れが出た合図です。
2. 水気を取る
バットにキッチンペーパー2枚を重ねて敷き、かきを重ならないように並べる。上にキッチンペーパー１枚をのせ、かるく押さえて水気を拭き取る。
かきは水気が出続ける食材です
かきは水分がとても多いので、いつまでたっても水気が出てきます。ひとしきり拭き取れたところで小麦粉を打ちましょう。
3. 小麦粉をまぶす
かきを１個ずつ手に取り、小麦粉をたっぷりふりかける。全体にまぶし、かるくたたいてふるい、薄くついたら皿に並べる。ひだの部分は左右に開いて中まで小麦粉をまぶす。
1個ずつ手に取り、ていねいに粉をまぶします
余分な水分がある程度出きったら小麦粉でコーティングして、水分と一緒にうまみが逃げるのを防ぎます。まとめて粉を振るのではなく、1個ずつていねいに隅々まで粉を行き渡らせましょう。
4. バッター液を絡める
ボウルに〈A〉をよく混ぜ、バッター液をつくる。かきを菜箸で持ち、浸して返しながら絡める。
菜箸は頭側も使えます
溶き卵に粉を加えて混ぜていきます。かきに穴を開けないよう、太めの菜箸、または、箸頭（箸先の反対側）を使うのは覚えておきたいひと工夫。粘度のあるバッター液をやわらかいかきがよくまとい、パン粉がつきやすくなります。
5. パン粉をつける
パン粉をバットに広げてかきを並べ、かきが見えなくなるくらいまで上からたっぷりパン粉をかける。1個ずつ握ってパン粉をつける。
握り加減はふわりとやさしく
最後はかきを１個ずつ手に取り、ふわりとやわらかく握ってパン粉をつけます。くれぐれもかきを潰さないよう、やさしく扱います。
6. 170～180℃で揚げる
揚げ油を中温（170～180℃）に熱し、半量のかきを一度に入れてる。触らずそのまま揚げて2分たったら上下を返して1分程揚げる。残りの半量も同様にして揚げる。
適温の見極めは泡と音を頼りに
油に落とした衣がすぐに広がり小さな泡が出てチリチリと音を立てたら、中温になった合図。「適温で短時間に」がおいしく揚げる秘訣です。残りの半量を揚げる前にもう一度、適温チェックをお忘れなく。
7. 油を切る
しっかり油を切って皿に盛り、サラダ菜を添えて、ソースをかける。
油切りは熱いうちに流すイメージで
菜箸で取り上げたら、鍋の上でひと呼吸。ここでかきを斜めにして油を切ります。油が熱々のうちはサラッと切れがよいのです。鍋からあげた後もかきを立てておくと自然に油が流れていきます。
（1人分熱量580kcal／塩分2.2g／調理時間約30分）
ヘルシーポイント
かきは亜鉛や鉄分豊富で栄養価が高い食材です。かきフライは1個60kcal前後とフライの中でも低カロリー。パン粉をビニール袋に入れてよくもんで細かくすれば、その分パン粉が吸収する油が減ってさらにヘルシーに。
監修・料理／小田真規子
撮影／高杉 純 文／峯田亜季 デザイン・コーディング／高橋裕子・長瀬佳奈江（Concent, inc.）編集担当／杉森一広 市川真規（キッコーマン）
※商品情報は本ページ公開時（2022年4月）のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
