鍋しぎ


なすはしっとりとろり。
ピーマンは歯応えよく
ピーマンは火が通りやすく調味料も絡みやすいのですが、なすは皮がつるりとしていて火が通りにくく、スポンジ状の果肉に味が入りにくいという違いがあります。2つの野菜がどちらも主役になるよう、それぞれの特徴をつかんで下ごしらえをしていきます。
そして、フライパン調理では「焼く」と「炒める」の違いを意識するのもおいしく仕上げる大切なポイント。フライパンに食材をおいたら動かさずにそのまま待つのが「焼く」、食材を動かしながら油を絡めていくのが「炒める」です。鍋しぎでは、なすはしっかり焼いて香ばしさととろりとした食感を引き出し、ピーマンは油を絡める程度に炒めて歯応えを残すことで、それぞれがいちばんおいしい状態になります。焼く・炒める工程では火の通りは6割くらいにしておき、調味料を加え煮立てながらしっかりと火を通すようにするとちょうどよく仕上がります。
- ●なすはしっかり焼く
- ●ピーマンは油を絡める程度に炒める
- ●6割くらい火が通った状態で調味料を加える
この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。
材料・2人分
- なす…3本(200~250g)
- ピーマン…3個(100g)
- ごま油…大さじ1
- 〈A〉
- 水…大さじ2
- 塩…小さじ1/2
- 〈B〉
- キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…大さじ1
- みそ…大さじ1
- 砂糖…大さじ1
つくり方
1. 具材を切る
ピーマンは種を避けながら、6~8等分の乱切りにする。なすはへたをのぞき、8~10等分の乱切りにする。

乱切りは野菜を回転させながら
切るのはピーマンから。乱切りは、包丁の位置を変えずに野菜のほうを90度回転させて切っていくと簡単です。ピーマンはへたを押さえておしりのほうから丸ごと乱切りしていくと、へたと種だけきれいに残り、まな板が汚れません。なすは皮が均等につくよう、同じ形になるように切ります。
2. なすの下ごしらえをする
なすをボウルに入れ、〈A〉をふり、まぶして10分置き、水けをきる。

黒ずんでくる前に手早くまぶします
なすを切ったら、黒ずんできてしまう前に塩水につけます。このレシピは少量なので塩水をつくらずに直接、塩と水をふりかけて手で混ぜてまぶします。このひと手間で、アクが抜け、下味をつけながら、なすの火の通りをよくすることができます。両手で軽く水分をしぼってから、キッチンペーパーでなすをつかむようにして水けをきります。
3. 調味料を混ぜる
〈B〉を混ぜる。

しっかり混ぜておきます
砂糖をしょうゆで溶かしてから、みそを加えていくと混ぜやすくなります。スプーンをボウルに押し当てるようにして、しっかり混ぜておきます。
4. 焼き、炒める
フライパンに油を中火で熱し、なすを広げて2分焼く。ピーマンを加えて2分炒める。

なすをしっかり焼いてからピーマンを加えます
なすを重ならないよう広げたら、さわらずにそのまま焼きます。ここでしっかり焼いておくことで、料理全体に香ばしさが加わるとともに、なすに油が行き渡ってよく火が通り、とろりとした食感になります、ピーマンはさっと油を絡める程度にとどめます。
5. 調味料を加える
フライパンの中央をあけ、〈B〉を加え、煮立てる。中火のまま2〜3分、炒める。

香ばしく煮立ててから絡めます
熱々のフライパンの中央に調味料を入れることで、香ばしさを引き出します。砂糖が入っている調味料は焦げやすいので、絶えずへらで混ぜながら煮詰めるようにしてから、全体に味がなじむように絡めます。煮立ててから絡めることで水っぽくならず、均一に絡みます。
(1人分熱量132kcal/塩分3.6g/調理時間約20分)
ヘルシーポイント
ピーマンを半量にして、しめじやエリンギなどを加えれば具だくさんでヘルシーな一皿になります。
料理/小田真規子 撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
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公開:2023年12月12日