ほうれん草の白和え
白和えはなめらかさが要。
ほうれん草もやわらかくゆでます
白和えは、下ごしらえ、調理にひと手間が必要な副菜です。野菜よりも豆腐、練りごま、白みそでつくる「和えごろも」が主役です。全体をなめらかな口当たりに仕上げることで、上品な和のごちそうになります。
和える野菜のほうれん草は少し長めにゆでてやわらかくし、「しょうゆ洗い」をして和えごろもとなじみやすいように下味をつけます。下ごしらえの段階から、一体感のあるなめらかな仕上がりを目指して調理していきます。
和えたてよりも、1時間ほど置いてから食べると、いっそうなじみが良くなり、なめらかさを感じられます。
- ●なめらかな口当たりを第一に
- ●和えごろもをていねいにつくる
- ●ほうれん草は長めにゆでて「しょうゆ洗い」する
この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。
材料・2人分
- ほうれん草…150g
- 〈A〉
- 水…大さじ2
- キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…小さじ2
- 〈B〉
- 木綿豆腐…1/2丁(150g)
- 練りごま(白)…大さじ1
- 白みそ…大さじ1
- 砂糖…小さじ1
- キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…小さじ1
つくり方
1. 豆腐をこす
豆腐は6〜8等分にちぎり、ペーパータオルの上で約20分、水切りする。万能ザルに入れ、ゴムべらでこす。
手でちぎることにも理由があります
表面積に凸凹があるほうが、水分が抜けやすいため、豆腐は手でちぎります。ペーパータオルは2枚重ねておき、重石をのせる必要はありません。自重で十分水切りできます。水切りをするのは、仕上がりをべちゃっとさせず、濃厚な味わいの和えごろもにするためです。水切りをしたら、少量ずつザルに入れて、こしていきます。
2. ほうれん草の水あげをする
ほうれん草は洗って、根元の先を切り落とし、切り込みを入れる。根元を下に冷水に20分浸し、水あげする。
生け花をするように水を与えます
根元を広げるように流水で洗い、泥などの汚れを落とします。冷水を入れたボウルに花を生けるように根元を浸して水を吸わせることで、葉がみずみずしさを取り戻します。水を吸い上げやすいように切り込みを入れておきます。
3. ほうれん草をゆでる
鍋に6~7カップの湯(分量外)を沸かす。ほうれん草を根元から立てて入れ、10秒おく。全体を沈め、再び煮立ったら1分ゆでる。手早く冷水にとる。
白和えに合うやわらかなゆで具合に
硬い根元から先に湯に入れ、時間差でゆでることで、ほうれん草全体を均一の硬さにゆであげます。しっかり煮立てる理由は、ほうれん草の色合いを損ね、えぐみを残してしまう有機酸を飛ばすためです。おひたしと違い、白和えはなめらかさが大切なので、煮立ってからさらに1分ゆで、くったりとやわらかなゆで具合にします。ゆでたらすぐに冷水で冷やすことで、鮮やかな色を保てます。
4. 「しょうゆ洗い」で下味をつける
根元をそろえて持ち、軽く水けをしぼる。根を落とし、長さ4㎝に切る。〈A〉を混ぜて「しょうゆ水」をつくる。ほうれん草にかけ、混ぜる。しょうゆ水をしぼる。
ほうれん草にしょうゆ水を吸わせるように
しょうゆ水をまんべんなくかけ、軽くしぼる「しょうゆ洗い」をして、下味をつけます。食べたときに少し硬く感じる根元部分はここで落とします。しょうゆ水が切り口から葉の中に入っていくようにしっかり浸しながら、混ぜます。最後にしょうゆ水をきるときは、ぎゅっと握るとしぼり過ぎてしまうので、拝むようにして両手を使ってしぼります。
5. 和えごろもをつくる
ボウルに練りごまを入れ、よく練る。白みそ、砂糖、しょうゆの順に加え、そのつどよく混ぜる。
練りごまをよく混ぜて香りを立たせます
この工程のあとに豆腐とほうれん草を加えていくので、大きめのボウルを使います。練りごまは香りを引き出すため、まずよく練ります。やわらかくなり香りが立ってから、調味料を加えていきます。状態の異なる素材や調味料を混ぜる今回は、硬さの近いものから順に加えていくと混ざりやすいです。はじめに加えるのは白みそ。次に、砂糖、最後がしょうゆです。しょうゆはちょっとずつ混ぜながら入れていくと油と分離しません。そのつど、ボウルに押し当てるように混ぜるのがコツです。
6. 豆腐・ほうれん草を加える
豆腐を加えてよく混ぜる。ほうれん草を加えて混ぜる。
豆腐は2〜3回に分けて加えます
豆腐は少しずつ加えるようにしてその都度よく混ぜ、和えごろもが均一になるまで混ぜてから、ほうれん草を加えます。全体をなめらかにまとめるように混ぜましょう。
(1人分熱量167kcal/塩分1.8g/調理時間約20分)※豆腐の水切り、ほうれん草を水につける時間含まず。
ヘルシーポイント
しいたけ、えのき、糸こんにゃくなどを加えて食材を増やせば、カサ増ししながら、よりヘルシーな一皿に。食材は下味をつけてから和えごろもに加えてください。
料理/小田真規子 撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
※商品情報は本ページ公開時のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2023年12月12日