ふきみそ

油で炒めることで、
ふきの香りが引き立ちます

ふきのとうはふきの花のつぼみです。つぼみは水をはじきやすいので、油を使って香りを引き出すように調理します。ふきのとうの苦みや香りはその精油成分に含まれています。油で炒め煮にすることで、全体がコーティングされて苦味が抑えられ、高温調理によって日もちも良くなります。春野菜特有のアクは、切ったらすぐに水にさらすことで軽減できます。

みそは色が薄く、酸味がおだやかな信州みそがおすすめです。しょうゆを加えることで、味わいに深みを加えつつ軽やかな口当たりに仕上がります。加熱時間が長いと香りがとんでしまうので、短時間で仕上げることもおいしくつくる秘訣です。

  • ●油で炒め煮にする
  • ●水にさらしてアクを抜く
  • ●短時間で仕上げる

この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。

材料

  • ふきのとう…10~15個(80~100g)
  • サラダ油…大さじ2
  • 〈A〉
    • みそ(信州みそ)…80g
    • 砂糖…30~50g
    • マンジョウ 国産こだわり仕込み 料理の清酒…大さじ3
    • キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…大さじ1

つくり方

1. 切る

ボウルに水5カップを用意しておく。ふきのとうは、傷んだ葉をむく。根元を切り落とす。縦半分に切り、細く切込みを入れ、粗みじんに切る。

あえて「粗め」のみじん切りで

ふきのとうは切ったらすぐに水にさらしたいので、切り始める前にボウルに水を用意しておくことをお忘れなく。傷んだ外葉があれば手ではがします。根元は茶色い硬い部分だけを切り落とします。みじん切りは細かくしすぎず粗めにして、食感を残します。

2. 水にさらす

切ったものからすぐに水にさらす。10〜30分、置く。しっかり水けを絞る。

さらす時間でふきの苦さを調整します

ふきのとうはアクが出て茶色く変色しやすいので、切ったそばから次々に水にさらします。水にさらす時間が長いほどアクが抜け苦味がなくなります。さらす時間は好みですが、苦味を残したい場合は10分ほど、クセなく仕上げたいなら30分ほど。さらし終わったら少量ずつ手に取り、握るようにしてしっかり水けを絞ります。

3. 調味料を混ぜる

みそ、砂糖、酒、しょうゆの順に加える。ひとつ加えるたびに、混ぜる。

砂糖を先に混ぜることにも理由があります

砂糖は吸湿性が高く、水分の少ないみそにもすぐに混ざります。先に入れておくと、あとから加える液体調味料も混ざりやすくなります。ひとつ調味料を加えるごとに、しっかり混ぜておきます。

4. 炒める

フライパンに油を中火で約1分熱する。ふきのとうを加えて広げ、強めの中火にして約2分炒める。

熱した油が香りを引き出します

短時間で仕上げたいので底の面積の広いフライパンで調理します。はじめに油を熱しておくことで、ふきのとうの香りを引き出すことができます。ふきのとうに油を吸わせるように全体に広げてから、炒め始めます。絶えずゴムベラなどで混ぜ、カサが半分くらいになるまで炒め続けます。

5. 煮詰める

合わせた調味料を加える。全体に混ぜたら弱火にして、混ぜながら5~6分煮詰める。

ゆるめに仕上げておきましょう

合わせた調味料は、フライパンの中央をあけて加えます。みそや砂糖が焦げやすいので、必ず弱火で煮詰めていきます。カサが半量になるくらいまで煮詰めたら完成です。

(1人分熱量65kcal/塩分1.2g/調理時間約20分)※調理時間にふきのとうを水にさらす時間は含まれません。栄養計算値はふきのとうを100g、砂糖を50g使用した場合の値です。

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ヘルシーポイント

塩分控えめにするならば、みそを50gまで減らしてもおいしくつくれます。砂糖を減らすと苦味が際立ってしまうので30gは入れたいところです。

料理/小田真規子 撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
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公開:2024年6月12日