かぼちゃの煮物

煮崩れするきっかけを取り除いて
美しい姿で食卓へ

かぼちゃの煮物は、煮崩れさせずに仕上げて盛り付けることが大事です。かぼちゃは「わた・果肉・皮」という3つの部分があり、それぞれの境目が煮崩れのきっかけになりやすい場所です。その特長を理解して、ていねいに下ごしらえし、調理することで煮崩れを防ぎます。

まずは、わたを取り除きます。サワサワした部分を取るだけでなく、スプーンを使って表面を少し削るくらいまできれいにします。そして、切り分けたら1つずつ、ていねいに皮の四方の面取りをしましょう。これらの下ごしらえをするだけでも、煮崩れがぐっと減るはずです。

鍋の中では、かぼちゃの皮を上にして並べて煮ると、崩れにくくなります。もし見た目よりも、皮までやわらかく仕上げたい、味を染み込ませたいという時は、皮を下にして並べるといいでしょう。

本みりんは味わいをよくするだけでなく、煮崩れも防ぎます。野菜の表面をコーティングしながら、かぼちゃの果肉を引き締めてくれます。

  • ●わたをきれいに取り除き、面取りをする
  • ●皮を上にして煮る
  • ●本みりんを使う

この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。

材料・2人分

  • かぼちゃ…300g
  • 〈A〉
  • 水…1カップ
  • キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…大さじ1と1/2
  • マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん…大さじ2
  • 砂糖…大さじ1

つくり方

1. かぼちゃを下処理する

かぼちゃは種とわたをきれいに取り除く。

ていねいなわた取りが煮崩れ防止の第一歩です

スプーンを使ってわたをていねいに取っていきます。内側をツルツルにしておくと、煮崩れのきっかけがなくなり、形よく煮上がります。

2. かぼちゃを切る

かぼちゃは4cm角に切る。皮を部分的にこそげ取り、面取りをする。

皮の周りの包丁処理はていねいに

硬いかぼちゃを切るときは、常に安定した場所を探しながら切ります。厚い部分は小さめ、薄い部分は大きめに切り、大きさをそろえます。1つずつ皮をこそげ取ったり、面取りしたりするのは、皮まで火を通すためと、見た目を美しく仕上げるためです。面取りは、煮崩れ予防にもなります。

3. 調味料をひと煮立ちさせる

鍋に〈A〉を煮立てる。

かぼちゃを入れる前にしっかりアルコールを飛ばします

かぼちゃが重ならずにきれいに並べられる大きさの鍋を用意します。ひと煮立ちさせるのは、みりんのアルコール分を飛ばすためです。かぼちゃを入れてから長時間煮立てると煮崩れにつながるので、先にしっかり煮立てて、とばしておきましょう。

4. 皮を上にして並べる

火を止める。皮を上にしてかぼちゃを並べる。

美しく仕上げるために皮を上に

かぼちゃをきれいに煮るために、一度火を止め、落ち着いて並べていきましょう。今回は仕上がりの美しさを優先し、皮を上にして煮ていきます。

5. 煮る

再び中火にかけ、煮立ったらスプーンで煮汁をかけ、濡らしたペーパータオルをかぶせて弱火にし、ずらしてふたをして、10~12分煮る。

落としぶたは濡らしたペーパータオルで

ペーパータオルは食材を圧迫せず落としぶたの役目をしてくれるので、煮崩れさせたくない煮物に重宝します。濡らしておくことで、煮汁を吸い上げません。また、ふたをずらしておくときには菜箸をはさむと安定します。

6. ふたをはずして落ち着かせる

竹串で固さを確認し、火を止める。ふたをはずして10分ほど置く。

味と形を落ち着かせます

竹串でかぼちゃの一番厚い部分を刺して火の通りを確認します。少し固いくらいで火を止めて大丈夫です。ふたをはずして置くのは、余熱が長いとやわらかくなりすぎてしまうからです。少しずつ余熱の温度が下がってく中で味が落ち着き、形も安定して崩れづらくなります。

(1人分熱量187kcal/塩分1.9g/調理時間約30分)

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ヘルシーポイント

ベータカロテン、ビタミンE、ビタミンC、食物繊維など栄養豊富なかぼちゃをたっぷり食べられるレシピです。かぼちゃの糖度によっては砂糖を減らす、または、使わないことでよりヘルシーに。

料理/小田真規子 
撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
※商品情報は本ページ公開時のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2022年12月1日