二色そぼろ丼
余熱でゆっくり火を通して
ふわふわジューシーに
目指すのは、ジューシーな肉そぼろとふわふわの炒り卵の組み合わせです。そのためには、ひき肉にも卵にも火を通し過ぎないことが不可欠です。まず、みそや砂糖、酒などの調味料をひき肉と混ぜておくことで、火の通りがゆるやかになる状態をつくります。そして、加熱する際には、こまめに火にかけたり外したりをくり返しながら、鍋の余熱を上手に使い、常に4本の箸で混ぜながら炒っていきましょう。
ひき肉は、はじめに半量を湯通ししておきます。肉を湯通しして脂を落とすのは、和食の下処理のひとつです。このひと手間でしょうゆの香りが立ち、すっきりとして卵の味わいとバランスがとれます。また、先に半量の肉に火を通しておくことで、鍋で加熱する時間が短くて済み、ジューシーさを保つこともできます。また卵は、ひき肉以上に、ちょっとした火加減によって状態が変わる、じつは扱いづらい食材です。こちらは余熱を活用して火を通していくイメージで調理していきましょう。
- ●こまめに鍋を火から外す
- ●ひき肉は半分を先に湯通しする
- ●卵は余熱で火を通すイメージで
この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。
材料・2人分
- 鶏ひき肉…200g
- 卵…4個
- ご飯…どんぶり2杯分
- 〈A〉ひき肉用
- みそ…大さじ2
- 砂糖…大さじ2
- キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ…大さじ1
- しょうが汁…小さじ2
- 〈B〉卵用
- マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒(または水)…大さじ2
- 塩…小さじ1/4
- 砂糖…大さじ1と1/2~2
つくり方
1. ひき肉を湯通しする
半量のひき肉に、熱湯(3カップ)かける。汁けをきって粗熱をとる。
ひき肉の半量を脂抜きするメリット
ほどよく脂を抜くことで和食らしいしょうゆの香りが引き立ち、つくり置きやお弁当に入れても脂浮きしてきません。調味料が入りやすくなるメリットもあります。
2. ひき肉に下味をつける
ボウルにひき肉を合わせ、〈A〉を加えてよく混ぜる。
みそと砂糖のおかげでゆっくり火が通りジューシーに
みそと砂糖はひき肉の火の通りをゆっくりにして水分を保ってくれるので、仕上がりがふっくらします。
3. ひき肉を炒る
ひき肉を小鍋に入れ、中火にかける。箸4本で混ぜながら40秒ほど加熱したら、火から外して、ぬれぶきんの上で40秒ほど混ぜる。
ジューシーに仕上げるために加熱は少しずつ
火にかけたまま加熱を続けると、熱が入り過ぎて水分も脂もすぐに抜けて肉が固くなります。肉の色が少し変わったところで、火から外して余熱で火を通していきます。
4. 再び炒る
再び火にかけ、40秒ほど加熱したら、火から外して40秒混ぜる。これを3~4回ほどくり返し、バットに広げ入れる。
ひき肉の様子を見守りながら
秒数は目安です。鍋のなかのひき肉の様子を見て、火から外すタイミングをはかります。鍋肌や鍋底からひき肉がはがれてほろほろとしてきたら、完成です。すばやくバットに広げて粗熱を取りましょう。
5. 卵を混ぜ調味料を加える
ボウルに卵を割り入れ、泡立てないように混ぜる。〈B〉を加え、砂糖が溶けるまで混ぜる。
酒と砂糖のおかげでゆっくり火が通りふわふわに
菜箸でまず卵黄をくずします。箸先をボウルの底につけながら混ぜると泡立ちません。白身と黄身をしっかり混ぜ合わせないと、そぼろの色がまだらになってしまいます。酒と砂糖は卵の水分を増やしてとろりとした粘性をつくり、これでふわりとした火の通り具合になります。子供が食べる場合は、酒を同量の水に替えます。
6. 卵を炒る
卵を小鍋に入れ、中火にかける。箸4本で混ぜながら2分ほど加熱したら、火から外して、ぬれ布巾の上で1分ほど混ぜる。
ふわふわに仕上げるために加熱は少しずつ
ひき肉と同じく、火にかけたまま加熱を続けると、熱が入り過ぎてしまいます。卵の色が少し白っぽく変わったところで、火から外して余熱で火を通していきます。
7. 再び炒る
再び火にかけ、30秒ほど加熱したら、火から外して30秒ほど混ぜる。これを2~3回ほどくり返す。バットに空ける。
卵は後半の火の通りが加速するのでご用心
秒数は目安です。鍋のなかの卵の様子を見て、はやめに火から外します。鍋肌から卵がはがれてきたら、完成です。余熱で火が通ることを見越して、とろりとして多少ゆるめなくらいで、すばやくバットに広げて粗熱を取りましょう。
8. 盛りつける
ご飯を盛り、肉そぼろと炒り卵をのせる。
彩りよく盛りつけましょう
盛りつけ方は2色のバランスをみながら。色みと味わいにアクセントを加えるならば、せん切りのしそやねぎを添えるのもおすすめです。
(1人分熱量744kcal/塩分4.7g/調理時間約20分)※3人分の場合
ヘルシーポイント
肉と卵とご飯を一緒に食べられる栄養価の高い丼物です。そぼろ状で食べやすいため、食欲がないときにも少しずつ口にできます。カロリーを減らしたいときは砂糖を半量にしましょう。
料理/小田真規子
撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
※商品情報は本ページ公開時(2023年2月)のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。