えびのうま煮


殻付きのまま煮るから、
うまみがたっぷり残ります
えびをはじめ甲殻類の殻は、旨みと香りが豊かです。殻ごと調理するメリットは、その旨みをキープできることと、身への火の当たりが和らぐことです。また、殻と身の間に調味料がとどまって身を包み込むので、味がなじみやすくなります。
えびは意外と味がなじみづらい食材です。ただ、味をなじませるために煮る時間を長くすると身が硬くなってしまいます。そこで、沸点の低い酒やみりんを多めに使った煮汁で火の当たりを和らげながら短時間煮て、冷ましながら味をなじませていきます。
今回は水を使わず調味料だけで煮るぜいたくなレシピです。濃厚な甘めの味わいにすることで、傷みづらくなります。頭ごと煮ればおせち料理の一品にもなります。
えびは、色鮮やかに仕上がるブラックタイガー、または、さいまきえび(小ぶりの車えび)を選ぶとよいでしょう。
- ●ブラックタイガーかさいまきえびを選ぶ
- ●煮る時間は短く
- ●じっくり冷ます
この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。
材料・2~3人分
- 殻付きえび…8~10尾(200~250g)
- 〈A〉
- マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん…1/2カップ
- マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒…1/4カップ
- キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…大さじ3
つくり方
1. 下処理をする
えびは軽く洗い、背ワタを取り、足をハサミで切る。尾の先を切って、汚れた水を出す。

足や尾の下処理をしておく理由
えびを水につけすぎると旨みが抜けてしまうので、汚れをとる程度でサッと洗います。背ワタは頭に近い殻の継ぎ目に竹串を刺してスッと引き出すように取り除きます。食べやすいように足や尾をていねいに外していきます。足はキッチンばさみで切り落としたほうがきれいに仕上がます。尾の先を切り落としたら、内部にある汚れた水を包丁の先でしごいて出します。残っていると煮汁が濁ってしまい、きれいな赤色に煮上がりません。
2. 煮る
鍋に〈A〉を1分煮立てる。えびを加えたら、中火にする。上下を返しながら2~3分煮る。

火の通し過ぎは禁物です
みりんと酒がたっぷり入った煮汁なので、はじめにしっかり煮立ててアルコール分を飛ばします。飛ばしきれていないと苦味が残ります。えびを加え、殻の下半分が赤く変わってきたら上下を返します。このあと冷ましながら余熱で火を入れていくので、やわらかさをキープするために煮過ぎないようにします。
3. 冷ます
火を止めてそのまま冷ます。粗熱が取れたら、上下を返す。

冷めながら味が入っていきます
冷めていく過程で味が入っていくため、ふたをせずにおいておく、これも大切な調理工程です。味は断面から入っていくので、厚みの半分に煮汁が浸るようにします。粗熱が取れたら、上下を返します。
(1人分熱量179kcal/塩分2.7g/調理時間約15分)※3人分とした場合の値。冷ます時間は含まず。
ヘルシーポイント
野菜をプラスするなら、れんこん、くわい、にんじんの薄切りやしいたけがおすすめです。殻ごと食べればカルシウムも摂れます。
使った調味料はこちら
料理/小田真規子 撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
※商品情報は本ページ公開時のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2023年12月12日