炒りこんにゃく

空炒りでしっかり水分を抜き、
煮つめながら味を入れていきます

空炒りのときにパチパチと大きな音が出るので「雷こんにゃく」とも呼ばれる料理です。

水分が多く、アクが強く、味がなじみづらいこんにゃくは、まず、スプーンや手でちぎります。凸凹をつくり、表面積を増やしておくことで、水分やアクが抜けやすく、味がなじみやすくなります。

ゆでる、炒る、煮るという3段階で調理していきます。それぞれ目的が違い、ゆでるのはアクを抜くため、炒るのは水分を抜くため、煮るのは味をまとわせるためです。

煮る段階で使うごま油は炒め油ではなく、淡泊で水分の多いこんにゃくに香りと旨みを加える調味料です。これも大切な味の一部。最後に加える削り節で、旨みを追加しながら煮汁の味わいを余すことなく絡めましょう。

  • ●包丁で切らずにちぎる
  • ●炒って水分をしっかり抜く
  • ●けずり節で味わいをもれなくまとわせる

この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。

材料・2〜3人分

  • こんにゃく(黒)…1枚(250g~300g)
  • 削り節(パック)…1袋(5g)
  • 〈A〉
    • 水…1/2カップ
    • キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…大さじ1
    • マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん…大さじ1
    • ごま油…大さじ2
    • 赤唐辛子(小口切り)…1本分

つくり方

1. こんにゃくをちぎる

こんにゃくはスプーンで3cm大にちぎる。

きれいに切らず表面を凸凹にする理由

こんにゃくは、ゆでるとき・炒めるときの2度の加熱で2回縮むので大きめに切っておきます。手でちぎっても問題ありません。きれいに切らずに表面に凹凸をつけておくことで、水分が飛びやすく、かつ、味をまといやすくなります。

2. ゆでる

熱湯(分量外)に入れ、2分ゆでる。ザルにあげる。少し置く。

ゆでた後に蒸発させることでもアクを抜きます

水からでも湯からでも構いません。たっぷりの熱湯でぐらぐらゆでることで、アクを抜くのが目的です。中までしっかり温めてアクを抜きます。湯から上げたら、ザルの上に少し置いておきます。水蒸気とともにさらにアクが抜けていきます。ただし長時間置きっぱなしにしてしまうと、再び水が出てきてしまいます。

3. 炒る

小鍋にこんにゃくを入れる。中火で約1分炒る。

激しい音がなくなるまで炒り続けます

はじめはそのまま何もせず、音がなり始めるまで待ちます。音が出はじめたらヘラで絶えず混ぜながら炒ります。激しい音がおさまり、こんにゃくの縁が白っぽくなって全体にプリッとしてきたら、炒り終わりです。

4. 煮る

〈A〉を水から順に加える。中火のまま、煮汁がなくなるまで煮る。

はじめに水を入れてから調味料を加えます

熱々の鍋にしょうゆやみりんを入れると焦げつくので、水から加えます。香りとうまみづけのごま油もあとから加えます。水分がなくなるまで煮ると、全体に油やみりんのてりが出てきます。

5. 削り節を絡める

削り節を加え、全体に絡める。

味わいを残さずまとわせましょう

調味料の味わいを削り節に吸わせて、こんにゃくにまとわせます。パックの細かい削り節なら、こんにゃくによく絡みます。

(1人分熱量160kcal/塩分1.3g/調理時間約15分)

こんにゃくの炒り煮のレシピだけ見る

ヘルシーポイント

こんにゃくは低カロリーで満腹感を得られるヘルシーな食材です。カロリーが気になるなら、ごま油を大さじ1に減らしてもおいしく食べられます。

料理/小田真規子 撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広 市川真規(キッコーマン)
※商品情報は本ページ公開時のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2023年12月12日