みたらし団子

みりんを加えて上品でまろやかな甘みに

このお団子の特徴であるみたらしのたれの程よい甘じょっぱさをつくるには、砂糖だけでなく、みりんも使います。みりんのすっきり濃厚な甘みとや香りで、歯ぎれのいい団子の香ばしさによくなじむまろやかなたれになります。

団子は米粉の比率で食感や味わいが変わります。上新粉は、うるち米(いわゆる白米)を洗って乾燥させ粉末にしたもので、歯切れのよさが魅力ですが、硬くなりやすいのが難点。一方、もち粉は、もち米を乾燥させ粉砕したもので、粘りがあり、やわらかい食感が魅力ですが、味の相性としてはしょうゆ味のみたらしよりもあんこなどに向きます。今回は「上新粉:もち粉=3:1」のブレンドで、2つの粉のいいとこ取りをします。団子は「蒸す→こねる→焼く」の3つの工程でつくります。

  • ●たれにみりんを使う
  • ●「上新粉:もち粉=3:1」でブレンドする
  • ●小さく分けて蒸す

この3つのポイントを押さえながら、調理していきましょう。それぞれの工程がなぜ必要なのか、理由も解説していきます。

材料・8本分

  • ぬるま湯(40~50℃)…150~160ml
  • 竹串…8本
  • 油…適宜
  • 〈A〉団子
    • 上新粉…150g
    • もち粉…50g
    • 砂糖…40g
  • 〈B〉水溶き片栗粉
    • 片栗粉…大さじ2
    • 水…大さじ2
  • 〈C〉みたらしのたれ
    • 砂糖…50g
    • キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ…大さじ2
    • マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん…大さじ1
    • 水…1/3カップ

つくり方

1. 生地をまとめる

ボウルに〈A〉を入れてよく混ぜる。ぬるま湯を少しずつ加え、耳たぶほどの硬さになるまで混ぜる。15〜20等分にちぎる。

「練る」ではなく「まとめる」イメージで

最初に上新粉、もち粉、砂糖をよく混ぜ、ぬるま湯を加えます。砂糖を加えると生地がやわらかくなって口当たり良く仕上がり、時間がたっても固くなりにくくなります。ぬるま湯にしっかり粉を浸し、吸わせるようにして混ぜるのがコツ。しっかりこねる必要はなく、生地としてまとまれば大丈夫です。ひと口大にちぎることで、表面積が増えてしっかり火を通すことができます。蒸した後に生地を練るのでここでは不ぞろいで構いません。

2. 蒸す

蒸し器をセットし、濡れぶきんを広げ、蒸気が十分上がるまで熱する。団子を並べ、強火で20分蒸す。

蒸気で熱々になってから並べます

蒸し器の中が熱々になってから団子を並べて、一気に蒸しあげます。蒸し器の代わりに蒸籠(せいろ)を使っても構いません。

3. ひとかたまりにする

濡れぶきんごと取り出す。ふきんの上から練って、ひとかたまりにする。

熱いうちにひとかたまりにしておきます

生地に十分火が通ったら、ひとつにまとめます。熱々のほうがまとめやすいですが、とても熱いので、手に水をつけながらふきんの上からまとめます。生地に直接ふれて火傷しないように注意して少しずつ作業します。このあとにしっかりこねるので、かたまりになれば十分です。手でさわれるくらいになったら、オーブンシートの上に平らに広げ、粗熱を取ります。

4. こねる

広げる・練るをくり返す。

こねて団子に粘りとコシをだします

粗熱が取れたら、まな板の上に生地を取り出し、端を畳み込みながら手のひらで押し付けるように練ります。手について練りにくいようなら水で手を濡らしながら作業して。生地全体がなめらかになるまで、広げては畳んで練る、を続けます。目安は3分程度。しっかりこねることで団子に粘りとコシがでます。

5. 串を湿らせる

竹串を水に浸す。

団子がくっつかないためのひと工夫

刺すときに団子が串につかないよう、水に10分程浸しておきます。

6. 丸めて串に刺す

長さ30㎝程の棒状にする。3等分に切る。それぞれを8等分に切って丸める。竹串に3個ずつ刺す。

包丁や手に水をつけると団子がくっつきません

まとめた生地をまな板の上で前後に転がして、長さ30㎝程の棒状にします。包丁や手はその都度水に濡らして作業すると団子がくっつきません。包丁で3等分に切ったらそれぞれ8等分にして切り口を上にし、端を中心に包み込むイメージで球状に成形します。竹串は水けを軽く払って使います。串を左右にねじるようにして団子に押し込むと刺しやすいです。

7. たれをつくる

〈B〉を混ぜ、水溶き片栗粉をつくる。小鍋に〈C〉をよく混ぜ、中火で煮立たせる。一度火を止め、水溶き片栗粉をひと混ぜしてから加え、全体を混ぜ続ける。再び中火にかけ、とろみがつくまで煮る。

団子に絡みやすいよう、とろみは強めに

たれをしっかり煮立たせる理由は、みりんのアルコール分を飛ばし、砂糖もしっかり溶かすため。たれの材料に対して片栗粉の量が多いので、水溶き片栗粉を加えるときは火を止め、たれを絶えずかき混ぜながら加えることで、ダマになるのを防ぎます。なめらかに混ざったら再び煮立たせ、鍋底に筋がしっかり残るくらいまで煮詰めます。こうしてとろみの強いたれに仕上げます。

8. 団子を焼き、たれをかける

フライパンに薄く油をひく。団子を中火で焼き、3~4分して焼き色がついたら上下を返してさらに2分程焼く。たれをかける。

焼き色はしっかりつけて香ばしく

油をペーパーに含ませ、フライパンに薄く広げます。団子は火が通っているので、ここでは香ばしさを加えていきます。焼き具合はお好みですが、両面にしっかり焼き色が付くくらいがおいしいです。フライパンの代わりに焼き網で焼いても構いません。たれをかけてすぐよりも、20~30分おくと団子に程よくたれが広がってなじみます。

(1人分熱量293kcal/塩分1.2g/調理時間約60分)

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ヘルシーポイント

甘さを控えるならば砂糖を半量(20g)まで減らしても、おいしくいただけます。刻みごまやすりごまをまとわせれば栄養価がアップします。

料理/小田真規子 撮影/高杉 純 文/峯田亜季 デザイン・コーディング/高橋裕子・長瀬佳奈江(Concent, Inc.)編集担当/杉森一広(キッコーマン)
※商品情報は本ページ公開時のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2024年3月12日