第1回ホームクッキングmeeting
「しょうゆの
味わいってどう違う?あらためて確かめる会」を
開催しました。
2020年2月18日(火)、キッコーマン東京本社KCCにてホームクッキングmeetingが開催されました。この会は、レシピサイト「ホームクッキング」のリアル版。見て聞いて味わってもらい、食に関するさまざまな「体験」をしていただく場です。記念すべき第1回目は「しょうゆの味わいってどう違う? あらためて確かめる会」。おなじみの調味料しょうゆについて掘り下げます。
しょうゆのつくり方や
味の違い、知っていますか?
まずはしょうゆに関するお話から。料理研究家の小田真規子さんをお招きし、キッコーマンからは、商品企画を担当しているプロダクト・マネジャー室の伊藤夏大さん、しょうゆの味づくりを担っているしょうゆ開発部の花田洋一さんが登壇。
しょうゆの製造方法についての簡単なレクチャーからスタートしました。
花田さん
「しょうゆは原料の大豆と小麦を加工し、麹菌を加えてしょうゆ麹を育てます。これに塩水を加えたものが
<もろみ>
。ここから発酵・熟成がすすみ、乳酸菌が増えることでおいしさが、酵母の働きによって香りが生まれるのです」
小田さん
「麹菌って、しょうゆを始め、みそや酢も生み出す、日本の調味料に欠かせない存在ですよね。和食=だしと思いがちですが、麹が生み出すうまみにもっと注目したいです」
花田さん
「麹菌、乳酸菌、酵母という3つの微生物が働くことで、はじめてしょうゆの味が生まれます」
伊藤さん
「麹菌には個性があって、当社の麹菌はキッコーマン菌と呼ばれています。しょうゆメーカーさんにはそれぞれ独自の麹菌があるんですよ」
花田さん
「原料の加工方法や乳酸菌の働かせ方などによっても香りや味が違ってくるのです。わたしは毎日そのことばかりを考えています」
しょうゆの味を体験する
「きき味(ききみ)」
コーナー
しょうゆにも味の違いがあるの? となったところで、しょうゆの味と香りを体験する「きき味(ききみ)」コーナーです!
小田さんいわく「しょうゆはふだん、煮ものや炒めものなどに使うことが多いですよね。そのまま味見をするより、水で薄めたほうがしょうゆの味がわかりやすいと思います」というわけで、3種類のしょうゆを水で薄めての味比べとなりました。
用意したのは、昔からの定番商品〈キッコーマンしょうゆ〉、火入れをしない〈キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ〉、2月に発売したばかりの〈キッコーマン いつでも新鮮 特選しょうゆ まろやか発酵〉の3種類です。また、しょうゆと同程度の塩分濃度の食塩水も用意して、しょうゆ水との違いも味わうことにします。
各自で真剣に計量! 5倍、7倍としょうゆを水で薄めていきました。まずは5倍のめんつゆ程度の濃さからテイスティング。
まずは「わぁ、塩水しょっぱい!」という反応。しょうゆ水と食塩水は同じ塩分濃度なのですが、みなさん「しょうゆ水のほうはそんなに塩辛く感じない」「同じ塩分とは思えない」という感想。しょうゆ水のほうがまろやかに感じるようです。
最後は10倍、鍋料理の汁くらいの濃度で味をみました。
「だしは入っていないのに、だし汁を飲んでいるみたいな感じがする!」
「このまま汁として飲める感じ。不思議~」という声があがります。
小田さんの「だしが入っているように感じるのは、しょうゆにうまみや香りがあるからなんです。だから、同じ塩分濃度でも塩水とはまったく違う味わいになるんですね」という解説に一同納得です。
3種類のしょうゆの個性の違いも感じられるようになり、「〈キッコーマンしょうゆ〉は記憶にきざまれた味と香り、ザ・しょうゆって感じ。しょうゆってこういう味だよねぇって思いました」。「〈しぼりたて生しょうゆ〉は、さわやかです。汁みたいに飲めちゃう」。「〈特選しょうゆまろやか発酵〉はうまみがしっかりですね」といった感想もきかれました。
そこで小田さんに、3つのしょうゆの味の感想と、料理の使い分けアイデアを教えていただきました。
「昔ながらのなつかしい味。調理で火を入れたり、冷ましても味わいのトーンが大きくは変わらない印象です。長く煮込む料理や、濃厚な甘みの濃い味つけにしてもしょうゆの香りがちゃんと立ちます。とくに、煮魚にすると魚の臭み消しにもぴったりだなと感じます。つくりおき料理にも向きますね」
〈キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ〉「火入れをしていないから、フレッシュさがありますね。繊細で、よい意味でのはかなさがあるしょうゆだから、生野菜のサラダや白身魚のカルパッチョに使うとおいしいですね。オニオンスライスやトマトにかけたりと、野菜料理にもよく合うと思います」
〈キッコーマン いつでも新鮮 特選しょうゆ まろやか発酵〉「水分を入れて希釈したときに、味ののびを感じます。余韻を感じる豊かなおいしさがあります。甘みも感じるので、きんぴらや肉じゃがのような、甘みを入れたくなる料理でも、このしょうゆだけでつくるという使い方もできると思います。さっと煮や、蒸しものにもよさそうです」
しょうゆのうまみを生かした
「しょうゆだけ献立」を
試食!
しょうゆのうまみや風味を実感できたところで、いよいよ「しょうゆだけ献立」の試食会です。「素材自体のうまみも引き出せば、しょうゆだけでおいしい料理が作れます」という小田さんの言葉どおり、炊き込みご飯から肉おかず、野菜の副菜まで、使う調味料はしょうゆだけです!
「しょうゆだけで味つけしたなんて、言われないと絶対わからない!」
「野菜の甘みとか、素材の味がすごくよくわかります。」
「こんなにシンプルでおいしいなんて。自分の料理はいろいろな調味料を使いすぎていたなと実感しました」
次々と運ばれてくる料理を口にするたび、会場には驚きの声があがりました。
しょうゆだけ献立
- ・油揚げとごぼうの炊き込みご飯
- ・きのこのしょうゆ汁
- ・セロリとパプリカのきんぴら
- ・レンジで鶏チャーシュー
- ・白菜のゆずしょうゆ漬け
- ・しょうゆ水ようかん
試食の後は、献立のうち3品の作り方のデモンストレーション。素材のうまみを生かし、しょうゆのうまみと風味を引き出す秘訣を教えてもらいました。
あっという間に2時間が過ぎ、ホームクッキングmeetingは楽しくお開き。みなさん、小田さんおつかれさまでした!
教えてくれた人 小田真規子さん
料理研究家。料理・生活雑誌や単行本、テレビなどで活躍。企業への料理提案やアドバイス、レシピや商品の開発などにも携わる。素材を生かした作りやすいレシピが人気。「今感心があるのは、日本の食文化をどう伝えていくかということ。しょうゆの可能性を感じています」
スタジオナッツhttp://studionuts.com
インスタグラムID studionutsnuts
撮影/さくらいしょうこ 文/岡村理恵
※商品情報は本記事公開時点のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2020年3月24日
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ホームクッキング編集担当ライターより
しょうゆトークから「きき味」、料理の試食と、盛りだくさんの贅沢な会でした。「きき味」の際にしょうゆを水で段階をつけて薄めていくやり方は、一般向けにはあまりやっていなかった方法だとか。準備段階の「きき味」会で、伊藤さん、花田さんも「この試し方は面白いですね!」と太鼓判。みなさんに試してもらうことになりました。会場内がどんどんしょうゆの香りになり、それがだしの香りのようにも感じられたのが面白かったです。ホームクッキングmeeting第2回も開催予定、ホームクッキングにこれからも注目ください!
「しょうゆだけ献立」の詳しい作り方は、「オンリーしょうゆクッキング その1」「オンリーしょうゆクッキング その2」でご紹介します。